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エプソン、開口率を高めた「D7」1080p液晶パネル
-12bitドライバICを内蔵し、階調表現を向上 |
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セイコーエプソン株式会社は23日、3LCDプロジェクタ用の高温ポリシリコンTFT液晶パネル(HTPS)の新モデルとして、無機配向技術「C2Fine」を採用し、1080pに対応したD7世代の「L3C07U-85G10」の量産を開始したと発表した。
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D7世代で開口率を向上 |
0.7型のフロントプロジェクタ向け液晶パネル。D6世代のC2Fineと同じく、パネル解像度は1,920×1,080ドットで、画素ピッチは8.5μm。新たに、製造工程などの改善により、画素領域に対して遮光領域を広く取る画素構造などを採用。開口率を約20%向上し、52%とした(D6/C2Fineパネルは43%)。
開口率の向上により、製品に組み込んだ場合に同一のランプでもより高い輝度を得ることができるほか、使用ランプの低ワット化などが実現可能となる。C2Fineによる高いコントラスト性能や、黒の再現性などは従来より継承している。新パネルのコントラスト性能については公表していないが、「D6世代(1,500:1)と変更はない」という。
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L3C07U-85G10 |
12bitドライバをテープ上に実装 |
ドライバICなどをパネルのテープ上に実装する「ハイブリッド駆動」方式もD6パネルから継承しているが、新パネルではICを1チップ化したほか、液晶ドライバを12bit化。制御可能な色数を684億色(従来は11億色)、階調表現は4,096階調(同1,024階調)まで高めている。
映像信号の映像インターフェイスも、新たに「Mini-LVDS」を採用。CMOS伝送の従来方式に比べ、耐ノイズ性を改善し、ほかの電子機器からのノイズの影響などを低減している。
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新D7/C2Fineパネルの駆動回路構成図 |
【参考】D6/C2Fineパネルの駆動回路構成図 |
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L3C07U-85G10 |
【参考】従来モデル L3C07U-75G00 |
テクノロジー |
D7 |
D6 |
有効画素数 |
1,920×1,080ドット
(1080p) |
1,920×1,080ドット
(1080p) |
画面サイズ(対角) |
0.7型(1.9cm) |
0.7型(1.9cm) |
画素ピッチ |
8.5μm |
8.5μm |
開口率 |
52% |
43% |
液晶ドライバ |
12bit |
10bit |
ビデオ信号伝送系 |
Mini-LVDS |
CMOS |
□セイコーエプソンのホームページ
http://www.epson.jp/
□ニュースリリース
http://www.epson.jp/osirase/2007/070823.htm
□エプソン高温ポリシリコンTFT液晶パネルホームページ
http://www.epson.jp/device/htps/main2.html
□関連記事
【2006年12月12日】エプソン、リアプロTV用の低価格1080p/0.7型HTPS
-TN型で開口率を55%へ向上。'07春量産開始
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20061212/epson.htm
【2007年9月14日】エプソン、C2FINE採用の1080p「D6パネル」量産開始
-フルHDの3LCDプロジェクタ用。コントラスト比1,500:1
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20060914/epson.htm
【2005年5月24日】エプソン、3LCDプロジェクタ用の高画質化技術「C2FINE」
-無機配向膜を採用。“漆黒の黒”とコントラスト10,000:1を実現
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20050524/epson.htm
(
2007年8月23日
)
[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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