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株式会社niro1.comは、フロントのみでサラウンドを実現する5.1chシステムの新モデル「Spherical Surround System」(スヘリカル サラウンド システム)を12月後半に発売する。価格は138,000円。カラーはシルバーメタリックとブラックメタリックの2種類。
フロント/センターの一体型「ベーススピーカー」(Spherical Surround Base Speaker)と、テレビの上に設置可能なリア用の「トップスピーカー」(Spherical Surround Top Speaker)、サブウーファ、5.1chデジタルアンプ(Spherical Surround Amplifier)で構成するサラウンドシステム。従来は5基のスピーカーを1つの筐体に収めていたが、フロント/センターとリアをセパレートにしたことで干渉を抑え、前/後方の音像定位をより正確にしたという。 スピーカーを上下に分けたことで、HRTF(頭部伝達関数)を用いたサラウンド技術において特に干渉に弱いという1kHz付近の音声の定位を改善、「後ろから迫る音の実在感」を高めたほか、高さ方向の音の再現も可能にしたという。 また、スピーカーが1筐体の場合に比べ、左右の壁との距離を広げたことで、反射の影響を低減。特にトップスピーカーを上部に持ってくることで、周囲の反射からリア音声の乱れを防ぐことに成功したという。同技術は「Spherical Surround」(球形音場)として特許を申請している。なお、スピーカーは2筐体になったが、設置後の初期設定は不要。2ch再生時はベーススピーカーのみ利用するが、音像は画面の中央に来るように設計されている。 トップスピーカーには、薄型テレビ装着用のマウントアダプタが付属。別売でウォールマウント用のアダプタも用意する。また、ベーススピーカーには上下の角度調整用スタンドを付属する。 スピーカーユニットは新開発で、リア用のトップスピーカーが6cm径フルレンジ×2、フロント/センターのベーススピーカーが9cm径フルレンジ×3、サブウーファは16cm径×1。トップ/ベーススピーカーは左右ユニットを正面から左右各30度に向けられ、ベーススピーカーは上方にも30度に向けた配置となっている。サブウーファはドライバを小型化したことで筐体のコンパクト化を実現した。
アンプユニットには出力30W×5chと50W×1(サブウーファ)のデジタルアンプを内蔵。デコーダはドルビーデジタル/DTS/AAC/ドルビープロロジックIIをサポートする。音声入力は光デジタル×3系統、同軸デジタル1系統と2chアナログ音声(RCA)2系統。ステレオミニのヘッドフォン出力も備える。 スピーカー端子は独自形状で、ケーブル長はいずれも約5m。外形寸法と重量は、トップスピーカーが200×87×92mm(幅×奥行き×高さ)、0.9kg。ベーススピーカーが354×158×121mm(同)、2.4kg。サブウーファが400×160×240mm(同)、5.4kg。アンプユニットは200×296×55mm(同)、2.2kg。赤外線リモコンが付属する。 ■ 「3畳間やコーナーでも利用できる」
中道仁郎社長は、これまでのHRTF採用のサラウンドシステムの弱点だった「干渉」と「反射」に着目。両方の問題を解消したことで「今まで聞こえなかった後方の音が聞こえる」としており、「もっと悪い環境、3畳間やコーナーでの設置でも問題なく使用できる」という。 また、これまでのこだわりだった1筐体のスピーカーからの変更について、「(手元に置く追加用スピーカーの)MovieMouseの考え方がきっかけとなった。あれから時間は経ってしまったが、画期的な製品ができた」と述べている。なお、従来モデルでは機能拡張用にカードスロットを備えた製品もあったが、新モデルでは搭載せず「おそらく必要ない」と完成度に自信を見せた。 新製品の販売チャネルは、これまでの直販に加え、量販店などでも予定。従来モデルも併売するが、段階的に切り替わる見込みとなっている。
□niro1.comのホームページ ( 2007年10月31日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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