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JRIA、2008年記録メディア世界需要/生産予測を発表
-次世代DVDは2010年に2億1,500万枚


11月16日発表


 社団法人日本記録メディア工業会(JRIA)は16日、DVDやビデオテープなどの記録メディアの世界需要予測と生産予測を発表した。

 今回の予測から新たに小型メモリーカード(SD/メモリースティック/CFなど)の世界需要予測を追加。また、3.5インチMOの世界生産予測の項目を除外した。

 そのほかの項目については前年と同様で、3年間の中期予測が行なわれており、いずれも2007年の推定実績に基づいてまとめた。対象となる記録メディアは、青紫色レーザーディスク(Blu-ray Disc/HD DVD)、DVD±Rなどの追記型や、DVD±RWなど書換型の記録型DVD、CD-R/RW、MO、オーディオテープ、録音用MD、ビデオテープ、ムービー用テープ(Cカセット/8ミリ/ミニDV)、フロッピーディスク(FDD)、小型メモリーカード。



■ BD/HD DVDは2010年に市場開花

JRIA 山口温敬常務理事

 Blu-ray Disc/HD DVDなどの青紫色レーザーディスクの世界需要は、2007年の推定実績が前年比500%の500万枚。2008年予測は同480%の2,400万、2009年は同354%の8,500万、2010年は同253%の2億1,500万で、2010年から本格的に市場が開花すると予測した。いずれもHD DVD/Blu-ray Discの合計によるもので、両規格の比率は公開していない。

 今回の需要予測については、JRIAの山口温敬常務理事より、「青紫色レーザーディスクの2006年予測では、ハードウェアの立ち上げ時期の予測が外れたため、2007年の推定実績は、2006年予測時(1,000万枚)の半分となった。そこで今回はJEITAが公開した2011年までのAV機器の世界出荷予測をもとにメディアの予測を行なった」と説明している。

 DVD-Rなど、追記型の記録型DVDについては、今後も需要規模の拡大は続くと予測。2008年は前年比112%の61億9,500万、2009年は同106%の65億4,300万、2010年は同102%の66億4,900万枚と予測。書換型の記録型DVDについては、追記型との記録速度の差を理由に、需要は鈍化していくと予測しており、2008年は前年比106%の4億8,700万枚、2009年は同101%の4億9,100万、2010年には同97%の4億7,600万枚とした。

 国内における録画用DVDの需要は、2008年が前年比104%、2009年が同101%、2010年には同97%の5億5,100万枚と予測している。追記型については、「DVDレコーダの“ダビング10”が需要を牽引する。2010年の減少予測は青紫色レーザーディスクの台頭を考慮した」としている。

 また、DVDカム用の8cmDVD需要については、追記型/書換型ともに、ゆるやかに成長率が低下。追記型の2008年予測は前年比127%の5,600万枚、2009年は同121%の6,800万、2010年は同106%の7,200万。書換型は、2008年が同126%の4,900万、2009年は同112%の5,500万、2010年は同105%の5,800万枚とした。

 記録型DVDの世界生産予測は、追記型が2008年に前年比112%、2009年が同106%。2010年には同102%の73億9,300万枚と予測。書換型も2008年に同112%、2009年が同102%、2010年には同97%の5億4,700万枚で、いずれも伸び率が鈍化する予測となった。

 録音用CD-R需要は、2004年をピークに減少傾向に転じており、2008年予測は前年比94%の2億4,800万枚で、減少率6~7%程度のまま推移し、2010年は同93%の2億1,500万枚。ただし、国内需要に関しては、当初の予測に反し、音楽データのバックアップや車内での音楽視聴用としての需要が根強いため、微増ながらも需要増が続くとの予測に変更した。

 データ用CD-Rの需要予測についても同様で、2005年から減少に転じている。2008年は前年比93%の63億2,800万枚、2009年は同91%、2010年は同92%の52億9,200万枚と減少傾向が続く。



■ メモリーカードは容量4GB以上の需要が増加

 オーディオカセットテープの世界需要は2008年が前年比78%の1億6,700万巻で、2009年は同77%、2010年には同74%の9,600万巻で、1億巻の需要規模を割り込むと予測した。世界生産も同様で、2008年が同85%の6億7,900万巻、2009年は同80%、2010年は同75%の4億800万巻と大幅な減少が続くとしている。

 録音用ミニディスク(MD)の世界需要については、2008年の4,500万枚(前年比66%)から、2010年の2,100万枚(同72%)まで減少。ビデオカセットテープについても同様に、2008年の1億7,700万巻(同76%)から、2010年の1億100万巻(同78%)まで減少と予測している。

 ムービー用カセットも、2008年が前年比86%の1億7,800万巻、2010年は同83%の1億2,600万巻と減少が続く。需要全体の90%を占めるミニDVカセットが、DVD、HDD、SDメモリーカード対応などのデジタルムービーカメラの台頭により大きな影響を受けているのが原因と分析しており、ミニDVカセットの2008年予測は前年比90%の1億5,400万巻、2010年は同83%の1億1,100万巻。

 そのほか、SDメモリーカードなどの小型メモリーカードの世界需要予測は2008年が前年比122%の6億6,000万枚、2009年が同108%の7億1,300万枚、2010年が同108%の7億7,000万枚とした。国内需要は、2008年が同106%の6,393万枚、2009年が同106%の6,800万、2010年には同107%の7,250万枚。

 容量別内訳では、4GB以上の大容量化が急速に進むと予測。2007年の推定実績では4GB以上の需要は5%だが、2008年には全体の28%が容量4GB以上になるとし、2010年には4GB以上が全体の60%を占めると予測している。



□JRIAのホームページ
http://www.jria.org/
□ニュースリリース
http://www.jria.org/member/20071116_2.html
□関連記事
【5月30日】記録型DVDメディアの国内需要が8億枚を突破
-JRIA調べ。追記型DVDは7億5,400万枚
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070530/jria.htm
【2月7日】2011年にテレビ需要が2億台。AV主要品目の世界予測
-JEITA発表。ロシアの民生電子機器需要予測
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070207/jeita.htm
【2006年11月17日】JRIA、2007年記録メディア世界需要/生産予測を発表
-次世代DVDは2007年に1,000万枚
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20061117/jria1.htm

( 2007年11月16日 )

[AV Watch編集部/ike@impress.co.jp]


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