|
Blu-ray Disc Assosiation(BDA)は7日(現地時間)、2008 International CES会場でプレスカンファレンスを開催。Blu-rayを推進する各スタジオの代表が、“今後のBlu-ray”をアピールした。
BDAの北米議長を務めるAndy Persons氏は、「2007年にBDの売り上げは、右肩上がりとなっており、HD DVDとの比較でもその比率を高めた。ソフトウェアの売上比率はBDが66%に対し、HD DVDが34%で、約2:1といえる。世界市場の動向でも、BDの割合がハードウェアで85%、ソフトウェアで66%を占める」と現状を報告。 「さらに大きなソフトウェアのシェアを持つWarnerが、(HD DVDの併売を止め)BDのみでソフト供給することを決定した。この場にいるFOX、Disney、SPE、Warner、LionsgateなどがBDのみで発売することから、約7割のタイトルがBDで手に入る。これは大きな変化といえる。消費者はどちらが優位なのか、明確に知ることができるだろう」とBDの優位性と、WarnerのBD一本化の効果を強調した。
FOXのDanny Kaye取締役研究技術担当副社長は、「2007年は年末にハードウェアが普及し、50万以上の民生用プレーヤー、300万以上のPS3が市場に登場した。2008年には、200万台のプレーヤーと400万台のPS3が販売されるだろう。約1,000万台の機器が出そろうことで、ソフトウェアのビジネスも現在の1億7,000万ドル規模から、10億ドル規模まで拡大するだろう」と2008年の市場拡大を予測。この1,000万台以上という普及台数を、「VHSからDVDなど、メディア移行時の目安となる台数」とし、DVDからBDの推進を促し、大きく飛躍するため、各社で協力していくとした。
Sony Picture Home EntertainmentのDavid Bishop社長は、スパイダーマン3をPS3に同梱し、“BDプレーヤーとして”PLAYSTATION 3(PS3)を使ってもらうための年末商戦向け施策に言及。年末最大のタイトルをバンドルしたことで、「消費者に直接、わかりやすいかたちでPS3がすぐれたゲーム機だけでなく、ビデオプレーヤーであることを認識してもらえた」とした。 また、「BDの良さはアーリーアダプタには理解された。次のフェーズに移る必要がある」として、BDのインタラクティブ機能を紹介。BDビデオで初めてPinPに対応した「Resident Evil」を紹介し、新しいメニューやPinP機能を紹介。さらに、「BD-Liveデモでは、BDビデオを再生しながら、ダウンロードしたコンテンツを同時に表示したり、着信音の設定なども可能。また、ブースではPS3で、BD上に記録されたポータブルプレーヤー用として記録されたコンテンツをPSPに転送するデモも行なっている。映画を中心に、こうした様々な付加機能を盛り込んでいく」とBDの今後の展開をアピールした。
Walt Disney Studios Home EntertainmentのBob Chapek CEOは、「消費者にハイディフィニション映像の利点を教育することが、2007年のBD推進各社の重要な目標だったが、市場の拡大を実現できた」とし、今後、販売店などと協力して、より身近で魅力的なBlu-rayを訴求していく方針を示した。さらに、「先の発表や、BDの好調な売上を見れば、消費者はBlu-rayをまず第一に選ぶことだろう。“Happy Blu year”」と述べ、会場の笑いを誘った。
Warner Bros. Home VideoのRon Sanders CEOは、「Future is Blu」をキーワードに、「Blu-rayをDVDの後継者」と訴えていく方針を説明。なお、BDへの一本化にあたり、BD陣営からの金銭のやり取りがあったかとの質問に対しては、「無い。消費者の要求を考えてのこと」とした。 LionsgateのSteve Beek社長は、「市場のいたるところで変化を感じている。Blu-rayが本筋のフォーマットであることは疑いない。フォーマット戦争は終わったが、“DVDの次”としては次のチャレンジがある」として、PinPや特典映像のシームレスな分岐などの新しい操作性に言及した。
( 2008年1月8日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
Copyright (c)2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|