|
株式会社日立製作所と松下電器産業株式会社は15日、液晶ディスプレイ事業における包括的な提携について、2社間において正式契約を締結した。 今回の契約により、松下は、中小型液晶パネル事業を行なっている日立の100%子会社株式会社日立ディスプレイズの株式24.9%を、日立からの株式譲渡により3月31日までに取得する。 さらに、テレビ用液晶パネルの設計/製造/販売会社である、株式会社IPSアルファテクノロジについても、日立ディスプレイズが保有するIPSアルファの株式を含む、大型IPS液晶パネル事業を660億円で松下が取得する予定。その際、日立は10%を上限にIPSアルファ株式を保有することを検討しているという。 提携により、日立は経営リソースの最適配分を図り、液晶関連技術開発の加速とともに、超薄型テレビなどの開発を強化。液晶テレビ事業の競争力強化を図る。 松下は、「消費者ニーズにや地域ニーズに対応するため、40型クラスまでの液晶パネル調達を中長期的かつ安定的に確保する必要がある」として、IPSアルファへの事業運営の関与を深め、中核となってIPSアルファの新工場建設を加速。液晶パネルの安定調達を図り、主力のPDPとともに、VIERAシリーズとして薄型テレビ全体の商品競争力を向上を目指す。 また、IPSアルファの新工場での有機ELディスプレイ展開も視野にいれ、薄型テレビ事業の垂直統合型ビジネスを推進していくという。建設予定の新工場の着工は2008年8月を予定しており、2010年1月より稼働予定。投資額は約3,000億円。 松下電器では、液晶デバイス事業の円滑な立ち上げに向け、本社直轄下に「LCDデバイス事業推進本部」を新設。LCDデバイス事業推進本部の本部長には、現在技術担当、半導体社担当を務める古池進副社長が就任。また、副本部長 専務取締役には、坂本俊弘パナソニックAVCネットワークス社 社長が就任する。 今回の契約は、2007年12月25日に両社とキヤノン株式会社が基本合意した包括提携についてのものだが、キヤノンと日立の契約については、現在も交渉中で最終合意に向けて鋭意協議を進めていく、としている。 □松下電器産業のホームページ ( 2008年2月15日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
Copyright (c)2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|