◇ 最新ニュース ◇
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【Watch記事検索】
AMD、PCのHD映像ソリューションで三洋「Xacti」と連携
-ハードウェア映像再生支援機能などでシナジー図る


3月12日発表


 日本AMD株式会社は12日、デスクトップPC向けHD映像ソリューション「AMD HD! Experience」を発表。フルHDムービーカメラ「Xacti」を展開する三洋とマーケティングにおいて協業を推進することなどを明らかにした。

AMD HD! Experienceの概要

 AMDは、3月初旬に「Radeon HD」 GPUを内蔵した統合型チップセット「AMD 780チップセット」を発表しており、ハイエンドPC以外でも、ハードウェア動画再生支援機能「UVD」(Universal Video Decoding)などでHD映像再生環境の向上を提案。クアッドコアCPUによる高速エンコードにより、インターネット動画共有サイト向けの動画をスムーズに作成できる点などもアピールする。

 「AMD HD! Experience」対応のPCにはロゴが発行され、HD映像再生/編集における差別化を訴求。そのほか、3月末には特設サイトもオープンする予定。今後は、ノートPC向けの新プラットフォーム「PUMA」によりデスクトップと同様のHD映像向け機能を持つ製品が登場するとしている。


2008年の製品戦略 三洋と、ソフトベンダーがパートナーに 特設サイトが3月末にオープン予定



■ 日本からHD映像ソリューションを発信

CeBITでも発表された、45nmプロセスCPUのウェハを持つ森下正敏社長

 AMDの森下正敏社長は新ソリューションについて「ユーザーに次世代のユーザビリティを提供する。今回はAMDのなかでも特に日本が推進しているもので、今後も市場活性化とユーザーの享受できる環境の整備を目指し、日本独自のニーズに応える」と宣言。

 同社取締役 マーケティング本部の吉沢俊介本部長は「パソコンにおいてユーザーが最も如実に体験できるビジュアルで差別化したい。特に再生面においては、ATIを買収してからはレンダリング技術に力を入れてきた」と説明した。


マーケティング本部の吉沢俊介本部長

 三洋との協業については、マーケティング本部 PCプラットフォーム・プロダクトマーケティング マネージャーの土居憲太郎氏が説明。ビデオカメラのトレンドがDVからHDDやフラッシュメモリ型などに移行するなかで、「メモリタイプの大半を占めるSDカードは、多くのノートPCがカードリーダーを持っており、この分野でXactiと協業できる」とした。

 2008年はフラッシュメモリ/SDカードのハイブリッド型が増えてきたことを受け土居氏は「メモリーカードタイプのユーザーはPCとの連携を望む傾向があり、PC寄りのソリューションが必要になる」と予測。ハードウェアではXactiと、ソフトウェアではNero、コーレル、サイバーリンクの各ベンダと協力体制の構築を図る。


マーケティング本部 PCプラットフォーム・プロダクトマーケティング マネージャーの土居憲太郎氏 ビデオカメラの記録メディアトレンド



■ フルHD Xacti同梱の再生ソフトをUVD対応に無償アップデート

三洋電機 パーソナルモバイルグループ DIカンパニー DI事業部 DI企画部の豊田秀樹部長

 フルHD対応「Xacti DMX-HD1000」には、「Nero 7 Essentials」(再生ソフト「Show Time 3」)がバンドルされているが、UVD機能を利用できる「Nero 8 Essentials」(Show Time 4)へのアップグレードをユーザーに無償提供することも発表。詳細は三洋のサイトに掲載される。

 ゲストとして来場した三洋のパーソナルモバイルグループ DIカンパニー DI事業部 DI企画部の豊田秀樹部長はAMDとの協業について「待望のコラボレーション」と歓迎。「これまで、PCオリエンテッドなソリューションとしてXactiを展開してきたが、PCはテレビなどに比べ、HD映像で出遅れた印象があった。“XactiのフルHDファイルは重い”という意見も受けていたが、今年からはフルHDでサクサクと再生/編集できる環境がスタートした」と述べた。

 ビデオカメラの傾向については「テレビはまだ4Kなどの技術があるが、カムコーダは1080やH.264で落ち着きが出た。2010年くらいまではPCやアプリケーションの環境が整うことで扱いやすくなるのでは」との見方を示した。


DMX-HD1000のバンドルソフトは、UVD対応版に無償アップグレード予定 新旧の構成でXactiの撮影コンテンツを再生比較。動画再生支援のUVDを持たない旧製品(右)ではCPU使用率が約8割を占め、コマ落ちも見られたが、新チップセット(左)ではCPU使用率2~10%で問題なく再生していた


NeroのOEM事業部 FAEグループ田中亨マネージャーは、「HD映像においてPCがボトルネックだった点はユーザーから指摘されていた。UVDで1080p再生もスムーズに行なえる事は業界にとってもうれしい」とコメント コーレルのマーケティングスペシャリスト 長崎洋二氏は再生ソフトWinDVD 9 PlusにUVD機能が搭載されていることなどをアピール サイバーリンクのプロジェクトマネジメントグループ テクニカルコーディネータ 相蘇和貴氏はDTCP-IP対応DLNAクライアントソフト「SoftDMA」での家庭内ネットワーク配信などを挙げ、映像配信におけるハードウェア支援の重要性について語った


□日本AMDのホームページ
http://www.amd.com/jp-ja/
□ニュースリリース
http://www.amd.com/jp-ja/Corporate/VirtualPressRoom/0,,51_104_543~124251,00.html
□関連記事
【3月5日】【CeBIT 2008】AMD、45nmプロセスで製造されたPhenomを初公開(PC)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0305/cebit04.htm
【2007年9月26日】【EZ】ついに1080iに到達したXacti「DMX-HD1000」
~ 高画質とユーザビリティのバランスが高次元で融合 ~
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070926/zooma324.htm
【2007年8月30日】三洋、フルHD/MPEG-4 AVC録画が可能な新「Xacti」
-8GB SDHCカードに1時間25分録画
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070830/sanyo.htm

( 2008年3月12日 )

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]


00
00  AV Watchホームページ  00
00

Copyright (c)2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.