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'08年春商戦は薄型テレビが年末商戦を上回る成長率
-BCN調べ。次世代レコーダはソニー独走続く


BCN 田中繁廣取締役

3月12日発表


 株式会社BCNは12日、家電量販店24社、2,299店舗(2008年1月末時点)のPOSデータを集計した「BCNランキング」の2008年2月のデータを中心に、薄型テレビやDVDレコーダなどの2008年春商戦の分析結果を発表した。



■ 2桁成長続く薄型テレビ。平均単価は下落傾向

 薄型テレビ全体では、2月の販売台数が前年同月比129.2%、金額は同110%となり、いずれも2桁成長で年末商戦を上回る伸びを示した。同社は「薄型テレビの好調が続いていることの表れ」と分析している。液晶テレビは台数で同130.2%、金額は同112.8%。プラズマテレビは台数が同120.4%だが、金額は同95.4%で5カ月連続のマイナスとなった。

 サイズ別では、薄型テレビ全体に占める40型以上の割合が、金額ベースで35.7%となり、全体の39.5%を占める30~40型未満に近づくなど、40型以上へのシフトが順調に進んでいるとした。

 伸び率では、40~50型未満の台数が前年同月比151.6%と大幅に増加。液晶テレビの伸び率では、50型以上の台数が同168.1%と急伸しているほか、プラズマテレビの40~50型未満が台数で166.6%となっている。

薄型テレビ全体の台数伸び率 サイズ別構成比 サイズ別伸び率

 2月の薄型テレビのメーカー別台数シェアは、シャープが前年同月比139.9%の45%でトップ。2位はソニーで同101.8%の16.2%、3位は松下電器で同125.5%の15.4%となっている。また、4位はシェア10.5%の東芝だが、前年同月比で2倍を超える伸び率201.1%を示した。

 そのうち40型以上のメーカー別台数シェアでは、1月までトップだったソニーが、2月はシェア28.1%で2位にダウン。1月に3位だったシャープが29.2%でトップとなった。3位は25.9%の松下電器で、数ポイント差のシェア争いとなっている。

 平均単価は、薄型テレビ全体で減少傾向が続き、2007年12月の13.5万円から、2月は11.9万円まで減少。液晶テレビの平均額は11.3万円で、プラズマテレビは18万円。同社では「40型以上のシェア争いの激化が、価格競争に拍車をかけている」としている。

 なお、2月に最も売れた40型以上の薄型テレビは、松下電器の42型プラズマテレビ「TH-42PX70」で、11.6%のシェアを獲得。2位はソニーの40型液晶テレビ「KDL-40W5000」で11.5%、3位はシャープの42型液晶テレビ「LC-42GX3W」の6.6%となった。

メーカー別台数シェア 薄型テレビ全体の平均単価 2月の40型以上の売れ筋モデル ベスト20



■ 次世代DVDレコーダは供給回復。台数ベースで2割に

 2月のDVDレコーダ全体では、台数ベースで前年同月比98.9%と微減。金額は同108.9%となった。DVDレコーダ全体に占める次世代DVDレコーダの割合は台数ベースで20.7%、金額は36.8%。

 DVDレコーダのメーカー別台数シェアでは、松下電器がトップの32.4%、次いでシャープが31.6%。金額も同様に松下電器がトップで35.1%、シャープが27.9%となった。

 2月のメーカー別次世代DVDレコーダのシェアは、台数ベースでソニーが57.6%でトップ、2位は松下電器の26.9%。金額でもソニーが55.3%とトップで、次いで31.3%の松下電器となっている。

 なお、3月1~9日で最も売れた次世代DVDレコーダは、ソニーの「BDZ-T70」で次世代DVDレコーダの22.3%を占める。次いでソニーの「BDZ-T50」が17.1%のシェアとなり、上位2モデルの占める割合は39.4%。そのほか、HD DVDレコーダ「RD-A301」は2.8%で10位にランクインしている。

DVDレコーダ全体の台数伸び率。次世代DVDレコーダは全体の20.7%を占める 次世代DVDレコーダのメーカー別シェアはソニーが独走 3月1~9日の売れ筋モデル ベスト10



■ コンパクトデジカメの8割以上が顔認識機能を搭載

 デジタルカメラ全体では、2月の台数は前年同月比102.2%、金額は92.6%で前年割れとなった。同社では「3月以降に発売される新製品待ちのため、2月は買い控えが起こった」と分析する。コンパクトモデルは、台数で同102.0%、金額は同89.2%でマイナス。一眼レフモデルは台数で同105.9%、金額は同106.2%となっている。

 コンパクトモデルでは機能搭載率を紹介。2月の販売台数のうち、84.5%が「顔認識機能」を搭載するとしたほか、67.3%が「手ブレ補正機能」を搭載する。同社では「8割以上のモデルに顔認識機能が搭載されるようになった。今後は機能による差別化が難しくなっていく」と推測している。

 パソコン本体については、2月の台数が前年同月比90.6%とマイナス。デスクトップPCは同76.8%で、ノートPCは同96.3%となった。同社では「2007年2月のVista需要の反動によるもの」としている。

デジタルカメラ全体の台数伸び率 コンパクトモデルの台数ベースの機能搭載率 PC本体の台数伸び率。2007年2月のVista需要の影響でマイナス成長となっている

□BCNのホームページ
http://www.bcn.jp/
□関連記事
【1月17日】'07年末商戦は薄型TVで40~50型が大幅増
-BCN調べ。次世代レコーダのシェアはソニーがトップ
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080117/bcn.htm
【2007年12月5日】年末商戦の次世代レコーダ台数シェアはBDが98%
-BCN調査。「東芝のレコーダ商戦はこれから」
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20071205/bcn.htm
【2007年6月6日】BCN、2007年前半の市場動向と夏商戦予測を発表
-テレビのリンク機能搭載比率が5割以上。フルHDは2割
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070606/bcn.htm

( 2008年3月12日 )

[AV Watch編集部/ike@impress.co.jp]


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