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'07年末商戦は薄型TVで40~50型が大幅増
-BCN調べ。次世代レコーダのシェアはソニーがトップ


BCN 田中繁廣取締役

1月17日発表


 株式会社BCNは17日、家電量販店24社、約2,300店舗(2007年12月末時点)のPOSデータを集計した「BCNランキング」の2007年12月のデータを中心に、薄型テレビやDVDレコーダなどの2007年末商戦の分析結果を発表した。



■ 薄型テレビは40~50型へ成長の主軸がシフト

 薄型テレビ全体では、12月の販売台数が前年同月比122.9%、金額は同108.7%となった。液晶テレビについては、12月の販売台数が同124.4%、金額が同112.3%で、10月以降伸び率が低下していた成長率を再び2桁に回復したのに対し、プラズマテレビは台数が同111.7%、金額が同92.1%となり、金額の前年割れが続いている。

 画面サイズ別で見ると、液晶、プラズマともに40~50型未満の伸び率が最も高く、液晶の台数が前年同月比165.0%、金額が同141.9%、プラズマの台数は同146.4%、金額が同120.0%となった。薄型テレビ全体でも40~50型が台数で同159.0%、金額で同135.5%となり、同社では、40~50型サイズが薄型テレビ全体の成長を牽引していると分析。

 なお、液晶については、50型以上の伸び率も増加しており、台数ベースで前年同月比163.1%、金額で同155.4%となっているが、プラズマでは台数が同96.7%、金額が同82.1%でいずれも伸び率が減少している。画面サイズ別構成比でも、50型以上のプラズマの台数は1月の13.1%から、1年間増減を繰り返し、12月には再び13.1%となるなど増加傾向が続かず、同社では「50型以上への大型化に天井感が出ている」とした。

薄型テレビ全体の金額伸び率。プラズマが前年割れ 画面サイズ別の12月伸び率。液晶/プラズマともに40~50型未満の伸び率が高い プラズマの画面サイズ別構成比。50型以上は1年で比率が増減したが、最終的に1月と同率となった

メーカー別台数シェア。40型以上ではソニーがトップに

 12月のメーカー別台数シェアでは、薄型テレビ全体において、シャープが45.1%でトップ、2位はソニーで16.0%。3位は松下電器の15.8%で、2位のソニーとは僅差となっている。

 40型以上では、ソニーが29.9%でトップとなり、以下シャープが28.5%で2位、松下電器が25.5%の3位で、3社のシェアが均衡状態となった。40型未満ではシャープが49.6%で約半数を占めてトップに。2位は松下の13.2%、3位はソニーの12.3%、4位は東芝の11.4%で、2位以下の3社のシェアが僅差となっている。



■ 次世代レコーダはソニーがトップ。レコーダ全体では松下が1位に

 DVDレコーダの市場動向では、次世代ディスク(BD/HD DVD)レコーダを中心に分析。レコーダ全体では台数が前年同月比98.1%、金額は同108.9%となり、台数は例年並みながら、金額は順調な伸び率となった。12月のDVDレコーダ構成比では、次世代レコーダが台数で18.1%、金額で31.4%と割合を増加した。

 次世代レコーダについては、製品の供給量不足が挙げられており、同社では「量販店の声によると、12月は物があればあるだけ売れると言われるほど盛況だった」としており、今後供給が安定すれば、金額の4割突破も早い段階で実現できると分析している。

 次世代レコーダのメーカー別台数シェアでは、ソニーが61.1%でトップ、2位は松下電器で23.7%、シャープが3位の10.1%。4位は東芝の5.1%で、最新HD DVD/HDDレコーダ「RD-A301」の発売により、前月(1.6%)からシェアを伸ばした。

 製品別の台数シェアでは、ソニーの「BDZ-T70」がトップで20.5%、以下2位が「BDZ-T50」(16.3%)、3位が「BDZ-X90」(11.8%)で、前月に続き上位はソニーが独占。松下電器は「DMR-BW700」が10.3%で4位にランクイン。

 シャープは「BD-AV10」が7位で4.9%、10位に東芝の「RD-A301」が1.8%でランクインしている。

 DVDレコーダ全体のメーカー別台数シェアでは、トップが松下で36.1%、2位はシャープで32.2%、3位がソニーの14.1%で、4位は東芝の13.1%となった。

DVDレコーダの台数伸び率。構成比率では、次世代レコーダが18.1%となった 製品別の台数シェアのトップはソニーの「BDZ-T70」で20.5% メーカー別レコーダ台数シェアは次世代レコーダでソニーがトップ、DVDレコーダ全体は松下電器がトップに



■ デジカメやPCも好調

サウンド関連ソフトは初音ミク効果で伸び率211.4%に

 そのほか、デジタルカメラは台数で前年同月比110.8%、金額は同105.5%。いずれもデジタル一眼レフが牽引役となっており、デジタル一眼レフのみの伸び率は台数で同142.0%、金額が同144.9%。

 パソコンについても台数ベースで、前年同月比105.1%となったほか、金額も同104.4%で伸び率が上昇。ソフトや自作関連機器を含むパソコン関連市場の金額伸び率も同103.4%となった。

 なお、パソコン関連市場における12月の伸び率トップは、サウンド関連ソフト(同211.4%)で、「音楽ソフト“初音ミク”の好調によるもの」としている。


□BCNのホームページ
(1月17日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.bcn.jp/
□関連記事
【2007年12月5日】年末商戦の次世代レコーダ台数シェアはBDが98%
-BCN調査。「東芝のレコーダ商戦はこれから」
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20071205/bcn.htm
【2007年1月18日】BCN、薄型TVなどの'06年末商戦を総括
-液晶テレビのフルHD比率は約2割に
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070118/bcn.htm

( 2008年1月17日 )

[AV Watch編集部/ike@impress.co.jp]


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