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三菱電機株式会社は、同社初のBlu-ray Discレコーダや、液晶テレビ「REAL MZW100リーズ」など、2008年夏商戦向けのAV新製品発表会を開催した。
■ 小粒でも競争力ある製品を
同社常務執行役で、リビングデジタルメディア事業本部 副事業本部長の中村一幸氏は、事業本部のテーマを「真に強い事業構造構築に向けた選択と集中・戦略投資を拡大」と紹介。家電事業については、同社の“顔”と位置づけ、強化を図り集中投資を行なう方針を示した。 具体的には、キーデバイス/技術開発による商品力の強化などを挙げ、空調事業におけるコンプレッサーやセンサー技術、AV事業の高画質化技術やDIATONEの音響技術などをさらに強化していくとした。 映像事業については、「業務用の超大型オーロラビジョンから家庭向けディスプレイなど、幅広く手掛けており、AV事業は継続して取り組んでいる。昨年夏の発表会でも“三菱の顔であるAV事業はしっかりやっていく”と申し上げたが、2007年発売のMZWシリーズなどは高い評価を得て、競争力ある商品企画ができた。収益的には厳しい状況は続いているが、事業の道筋はつくることができたと考えている。今後も、規模にとらわれず、小粒でも光るものを揃えて、競争力ある製品を積極的に手掛けていく」と語った。 さらに、BDレコーダについては「満を持して投入する。国内で4番目のメーカーとしての参入だが、テレビとの両輪で、事業を強化していく」とBD事業への意気込みをアピールした。
■「京都HD」でブランド力向上を目指す
三菱電機 京都製作所の重里英夫所長は、新製品のコンセプトを説明。目標は「家庭内に“フルハイビジョン映画館”を実現すること」とし、液晶パネルにおける、パネルメーカーとの共同開発や、DIATONEの音響技術や、新リモコンにおけるインターフェイスデザインなどのについて説明した。 なお、製品プロモーションについては、同社の製品開発拠点でもある「京都」をビジュアルに活用し、同社の開発力のアピールとともにブランドイメージの向上を目指す。
京都製作所営業部の荒木茂部長は、「販売にあたり、まだ認知度が低いのが課題。商品のよさをしっかり伝え、ブランドイメージを確立したい。他社との違い、三菱の特徴である画質の美しさを“京都イメージ”として強く打ち出していきたい」と京都をビジュアルイメージとする理由を説明。テレビCMにおいては、「京都の美しさのなかで、REALの画質を訴えていく」とした。 同様に店頭展開でも、デモ用コンテンツで京都の風景などを活用するなどで、製品の認知度とイメージの向上を図る。 さらに「おこしやす京都」と銘打ち、三菱AV商品のファン作りを推進。エンドユーザーを対象にしたキャンペーンの企画などに取り組んでいくという。 5月の発売以降は、テレビとBDレコーダのセット提案に積極的に取り組んでいく方針。なお、テレビ事業の損益については、「若干の赤字だが、AV製品のシナジーの中で事業を展開していきたい(京都製作所 重里所長)」と説明。パネル調達が厳しくなっているのでは? との質問については、「複数メーカーとの調達環境を整えており、必要な量は確保できている」とした。
□三菱電機のホームページ ( 2008年3月18日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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