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パイオニア株式会社は、5.8型ワイド液晶を搭載したポータブルナビ「エアーナビ」の新モデル「AVIC-T10」を6月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は6~7万円の見込み。
同社は2002年に、市販で当時世界初となる通信モジュール内蔵型のエアーナビ「AVIC-T1」を発売していたが、ワンセグや音楽再生機能などを追加して大幅に強化。ナビ機能も、サイバーナビや楽ナビと同様に「スマートループ渋滞情報」などの機能を搭載している。 外形寸法98.8×179.5×32.5mm(縦×横×厚さ)、重量0.5kgで、5.8型/解像度800×480ドットのタッチパネル液晶を搭載。ワンセグ視聴に対応し、EPG表示も行なえる。なお、ワンセグの録画や、データ放送には対応しない。また、SDカードスロットを備え、カード内のMP3/WMA/AACの楽曲再生や、JPEG/BMPの静止画表示が可能。なお、DRM付きファイルの再生は行なえない。11種類のプリセットイコライザも搭載する。本体にはナビ用に4GBのフラッシュメモリを内蔵する。
電源はACまたはシガーソケットより供給。バッテリも内蔵するが、「持ち歩いてワンセグを見るといった用途ではなく、“車から降りて、立ち寄ったレストランで少しの時間使う”といった利用を想定」(同社)しており、連続使用時間は公表していない。 ナビ機能はGPSレシーバ/アンテナに加え、ジャイロセンサーと加速度センサーも内蔵した自立航法とのハイブリッドとなっている。さらに、オプションの電源キットには、車速パルス配線コードも同梱されている。また、リアルタイム通信機能を利用した「スマートループ渋滞情報」などのサービスに対応。エアーナビ本体の購入後、通信契約を結ぶことで専用モジュールが送付される。料金は月額1,029円~2,079円の2段階定額制。渋滞情報のほか、駐車場の満/空車やガソリンスタンドの最新価格などの情報取得も可能。また、同社とソフトバンクテレコム、インクリメントPによる合弁会社が提供する「ナビポータルサービス」にも対応。PC/ケータイ/ナビの各サイトを利用して周辺の店情報/イベント情報が取得できる。 本体に27mm径ユニット/出力1Wのモノラルスピーカーを内蔵するほか、イヤフォン出力も搭載。Bluetooth機能を搭載し、ハンズフリー通話にも対応するが、オーディオ用プロファイルはサポートしない。
■ 「PNDとは別物」
モーバイルエンタテインメントビジネスグループ事業企画部ナビゲーション企画部テレマティクスプロジェクト推進グループリーダーの宮澤辰之氏は、2002年のエアーナビについて「業界に先駆けて市場立ち上げを推進したが、通信モジュールの低価格化など課題があった」と振り返る。今回は、通信プランの低価格化による値頃感のほか、大型液晶でのAV機能による付加価値提案などで、潜在需要の開拓を図るという。 サイズの面については「大きめのPNDと言われるかもしれないが、PNDとは別物の“身近なお出かけ情報端末”」とし、ナビポータルとの連携などによるコンテンツ強化で差別化。販路についても従来のカー用品流通を中心としながらも、家電量販店など「別のチャネルでも扱ってもらえれば」とした。
□パイオニアのホームページ ( 2008年5月9日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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