|
コーレル株式会社は、ポップアップメニュー付きのBlu-ray Disc(BD-Jディスク)を作成可能なオーサリングソフト「Ulead DVD MovieWriter 7」を7月25日に発売する。価格は通常版が15,540円、乗り換え版が10,290円、アップグレード版が8,379円、アカデミック版が8,190円、ダウンロード版が9,324円、アップグレードダウンロード版が7,329円。対応OSはWindows XP/Vista。
また、BD-Jディスク作成機能やBDのライティング機能などを省いた「Ulead DVD MovieWriter 7 Basic Edition」も発売。価格は通常版が10,290円、特別優待/アップグレード版が6,279円、アカデミック版が5,229円、ダウンロード版が7,900円、ダウンロードアップグレード版が4,900円。 上位モデルのMovieWriter 7は、BDMV/BDAVの入/出力に対応し、DVDやAVCHDディスクだけでなく、BD-R/REへの出力が可能となっている。新たにBD-Jディスクの作成に対応し、ポップアップメニュー付きのBDディスクのオーサリングが行なえる。 ポップアップメニューは、背景のほか、ポップアップ、チャプタの合計3つのレイヤーから構成される。背景には任意の画像を指定でき、ポップアップやチャプタの構成はテンプレートから選択する。ポップアップは6種類のテンプレートが用意されている。
また、ポップアップではない通常のメニューが作成できるBDMVにも対応。前バージョンのDVD MovieWriter 6でもBDMVのオーサリングに対応していたが、コーデックはMPEG-2のみのサポートとなっていた。新バージョンでは、MPEG-4 AVC/H.264を使ったBDAV/MVのオーサリングに対応。AVCでもスマートレンダリングが可能で、編集していない部分を再エンコードなしに出力できる。
なお、MovieWriter 6で搭載していたHD DVD-Rへの出力機能などは省かれており、DVDフォーラムのDVDハイビジョン記録規格「HD Rec」にも対応しない。同社リテールチャンネルグループ マーケティング部 今澤浩之部長は、「開発の段階でも2カ月程前までは実装していた。しかし、(BDとHD DVDの)両方の開発を続けるとなると、倍のコストがかかる。市場の動向を見て、BD一本で行ったほうがいいと決断した。実際にBDに開発を集中した結果、BDのテンプレートメニューなども増やせた」と説明した。 Basic EditionはBDMV/BDAVやAVCHDの入力に対応し、AVC映像の編集にも対応。ただし、BDMV/AVの出力には対応しない。AVCHDのDVD出力やDVDビデオ、DVD-VRなどの出力は可能となっている。また、DVD再生ソフト「WinDVD」やDVDバックアップソフト「DVDCopy」などがBasic Editionで省かれている。
そのほかの主な仕様は共通。新たにMPEG-4 AVC/H.264の映像入力時に、プロキシファイルを作成し、プレビュー/編集に利用できる「スマートプロキシ」機能を搭載。映像そのものではなくプロキシファイルを編集することで、ストレス無く高速な編集や、スペックの低いパソコンでもハイビジョン編集などを可能としている。 なお、プロキシファイルの作成時間は、「Core 2 Duo搭載のパソコンでファイルの実時間より若干長い程度」という。このスマートプロキシはVideoStudio 12と共通化されているため、VideoStudio 12のプロジェクトをMovieWriter 7で読み込んだ場合は、すぐにプロキシファイルを使った編集/プレビューなどの作業が行なえる。 さらにMPEG-2やMPEG-4 AVCの変換も高速化。MPEG-2、AVCともに、エンコード速度が約40%高速化された。また、Intel Core 2 Quadへの最適化も行なわれている。
DVDメニューのテンプレートも強化。映り込みを利用した「リフレクションメニュー」や、メニュー窓に角度をつける「回転メニュー」、各クリップの冒頭部分をメニュー表示時に再生する「ダイジェストメニュー」、DVDメニュー内に旅行の日程などのメモをPinPやフラッシュオブジェクトで表示できる「ノートメニュー」などを搭載する。
DVカメラやHDVカメラから映像をキャプチャしながら、DVDやAVCHDディスクを作成できる「Direct Disc Recorder」も装備。MovieWriter 7ではBDディスクのダイレクト作成も可能となっている。 データライティングソフト「BurnNow」や、ウィジェット登録も可能な簡易ライティングソフト「Quick Drop」も搭載。スライドショーの作成機能や、音楽CDの作成、オーディオリッピング機能も備えている。
■ BD/AVCHD対応とメニューの充実をアピール
コーレルのピーター・リン副社長は、「初代DVD MovieWriterのプロダクトマネージャーをやっていましたので、バージョン7の発表は非常に感慨深い。当時は、DVDに書くだけで精一杯で、Blu-rayが出てくることなど想像もできなかった」とし、BDやAVCHDに対応した新バージョンの魅力を訴えた。 また、「最近の市場では、オーサリングソフトを作っているメーカーが減って寂しくなった。新しいMovieWriterのメニューテンプレートは、シンプルなBMPやJPEGなどでは無く、こだわっている。ぜひ見てほしい」とアピールした。 □コーレルのホームページ ( 2008年6月12日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
Copyright (c)2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|