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パイオニア株式会社は、チューナ部を外付けとし、薄型化を図るとともに、黒の沈み込みやコントラストを高め画質向上を図った新プラズマテレビ「KURO」2モデルを10月下旬より発売する。60型の「KRP-600A」と50型の「KRP-500A」を用意し、価格は60型が94万円、50型が67万円。 また、50型のフルHDプラズマディスプレイ「KRP-500M」も10月下旬に発売。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は60万円前後の見込み。 ■ チューナ外付けで薄型化した「KRP-600A/500A」 1,920×1,080ドット/フルHD解像度の新世代プラズマパネルを搭載した液晶テレビ。新世代PDP搭載製品としては、60型の「KRP-600M」が6月に発売されているが、KRP-600A/500Aはデジタルチューナや入力端子などを集約した「メディアレシーバー」を接続して、テレビとして利用できる。
・新パネルで画質向上
新パネルの採用により、2007年発売のKUROシリーズ(PDP-6010HD/5010HD)と比較して、黒輝度を1/5に低減。黒の沈み込みを向上させるとともに、コントラスト感や奥行き感を高めている。また、独自の駆動方式を進化させ、黒の階調表現を改善。低輝度領域の階調ステップをさらに細かく設定し、暗いシーンにおける“黒の違い”の表現力を高めたという。 さらに、独自の新ダイレクトカラーフィルターの採用により、外光反射や映り込みを抑制するとともに、フォーカス感の悪化を改善している。画像処理回路も強化し、3次元I/P変換や、24コマ映画素材を滑らかに再現するフィルムスムース機能などを備えている。 音質を重視し、取り外しも可能なサイドスピーカーを採用。ウーファとツィータの2ウェイで、出力は18W×2ch。新開発の低歪み率薄型カスタムコイルの採用により、チャンネルセパレーションを向上。新開発の高音質仕様の薄型低インピーダンス電解コンデンサーにより、アンプの電源を安定化させることで、ノイズを抑えるとともに中低域の厚みを増し、明瞭化を実現したという。 スピーカーユニットは同社「EXシリーズ」などで採用されている「コルゲーションエッジ構造」のユニットを新開発。振幅のリニアリティを高め、低域のキレを向上した。ツィータは、クリアな高域再生を実現する「タンジェンシャル・リブ」を採用している。
画質/音質の基本性能向上を図るとともに、ユーザーの嗜好にあわせた、画質調整モードを装備する。徹底的に画質を追い込みたいという人には「ディレクター」モードを、シンプルに最高の画質を楽しみたいというニーズには「リビング」モードを用意した。 「ディレクター」では、ほぼすべての画質設定パラメータをユーザーが調整可能。さらに、調整前と調整後の画質比較を行なえる「Before/After」機能も備えている。 「リビング」では、視聴コンテンツや照度環境にあわせて、画質モードを自然に切り替える。前モデルにも搭載していたが、KRP-600A/500Aではエリア単位でコンテンツの絵柄を判別し、色合いやコントラスト、先鋭感などをリアルタイムに最適化。より自然かつ適切な画質を実現したという。さらに、音質もコンテンツや照度にあわせて自動調整し、映画であればセリフを聞きやすくするなどの制御を行なう。 また、リビングモードの分析内容をリアルタイムに表示する「リビングモードモニター」機能も新搭載。コンテンツの内容検出の変化を確認できる。
加えて、別売のカラーセンサー「KPR-SE01(17,000円)」も用意。ディスプレイ部の右上もしくは右下に装着することで、周囲の色温度を判別し、より最適なホワイトバランス調整が行なえるようになる。また、ゲームモードは、操作性優先と、画質優先の2種類を装備している。
・HDMI 4系統。専用ケーブルでメディアレシーバー接続
ディスプレイ部は黒を基調に、画面以外の不要な要素を極力排除した「レスエレメントデザイン」を採用。チューナなどを集約した「メディアレシーバー」を外付け化したことで、約64mmという薄型化を実現している。 スピーカー取り付け時の外形寸法/重量は、60型が1,677×64×876mm(幅×奥行き×高さ)/54kg。50型が1,399×64×723mm/34.9kg。 なお、KRP-600A/500Aでは、スタンド別売となっており、テーブルトップスタンド「KRP-SW01(50型用/37,000円)」、「KRP-TS01(60型用/51,000円)」、「KRP-TS02(50型用/25,000円)」や、壁掛け金具「KRP-WM01(60型用/42,000円)」、「KRP-WM02(50型用/37,000円)」などを用意している。
メディアレシーバー部は、地上/BS/110度CSデジタルチューナを各2系統と、地上アナログチューナを搭載。外部入力端子としてHDMI×4、D4×3、S映像×2、コンポジット×3、アナログ音声×5、アナログRGB(D-Sub15ピン)×1を装備する。 HDMIはKURO LINKやDeep Colorに対応。出力端子はS映像、コンポジット、アナログ音声、光デジタル音声を各1系統。ビデオコントローラ端子やヘッドフォン出力も備えている。USB端子も備え、デジタルカメラを接続してカメラ内の写真を表示する「ホームギャラリー」機能も搭載する。 ディスプレイ部とメディアレシーバー部は、専用のケーブルで接続する。端子/ケーブルはDisplay Port規格をベースに設計したもので、伝送帯域や相互接続性などを考慮してDisplay Portを採用しているという。ただし、他のDisplay Port機器との接続はできず、同社機器以外での利用は想定していないという。 レシーバーの外形寸法は420×278×80mm(幅×奥行き×高さ)、重量は4.6kg。ディスプレイ/レシーバーをあわせた消費電力は、60型が533W(待機時0.3W)、50型が436W(同0.3W)。年間消費電力量は60型が488kWh/年、50型が428kWh/年。アルミプレートを採用し、高級感を演出したリモコンが付属する。
■ KRP-500M
50型/1,920×1,080ドットの新世代フルHDパネルを搭載したプラズマディスプレイ。チューナは備えていない。KRP-600A/500Aや、6月発売のKRP-600Mと同世代のパネルを採用し、黒の沈み込みや、ダイナミックレンジを向上している。 ディスプレイサイズ以外の基本仕様はKRP-600Mと共通。ディレクターモードも搭載し、ユーザーが自由に映像をカスタマイズできる。新「リビングモード」も搭載する。スピーカーは内蔵せず、スタンドも別売。スピーカーは、「KRP-S04(オープンプライス)」が用意される。 入力端子はHDMI×2、DVI-D×1、コンポーネント×1、コンポジット×1、アナログ音声×2(RCA×1、ステレオミニ×1)などを装備。レコーダなどとの連携機能「KURO LINK」にも対応する。スピーカー出力、Ethernet、IRリピータ出力、RS-232Cなどの端子も備えている。 消費電力は389W(待機時0.2W)。外形寸法は1,233×64×723mm(幅×奥行き×高さ)、重量は31.4kg。アルミプレートを外装に採用した自照式学習リモコンが付属する。 □パイオニアのホームページ ( 2008年9月11日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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