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アドビ、AVCHDにも対応した「Premiere Pro CS4」など
-スピーチの書き起こし機能も。CSシリーズ一新


Premiere Pro CS4

12月中旬発売

標準価格:26,040円~397,950円


 アドビ システムズ株式会社は、ビデオ編集ソフト「Premiere Pro CS4」などの映像/音声関連ソフト3製品と、これらを含む統合パッケージ「Creative Suite 4 Production Premium」など2製品を12月中旬より発売する。製品の種類や直販価格は下表の通り。なお、統合ソフトのアップグレード版は、対象製品により価格が異なる。

 全ての製品にWindows版とMacintosh版を用意。対応OSはWindows XP/Vistaと、Mac OS X 10.4.11~10.5.4。

単品
製品名 直販価格
通常版 アップグレード版
Premiere Pro CS4 日本語版 98,175円 26,250円
After Effects CS4 日本語版 156,240円 26,250円
Soundbooth CS4 日本語版 26,040円 10,290円

統合パッケージ
製品 構成内容 直販価格
通常版 アップグレード版
Creative Suite 4
Master Collection
Premiere Pro、After Effects、Soundbooth、InDesign、Illustrator、Photoshop、Acrobat、Flash、Dreamweaver、Fireworks、Contribute、Encore、OnLocation
397,950円 137,865円~271,950円
Creative Suite 4
Production Premium
Premiere Pro、AfterEffects、Soundbooth、Photoshop、Flash、Illustrator、Encore、OnLocation 261,450円 98,700円~176,400円


統合パッケージの「Master Collection」(左)と「Production Premium」(右)



■ Premiere Pro CS4

メイン画面

 HDVなどハイビジョン映像のネイティブ編集が行なえるソフト。強化点として、従来のP2、XDCAM EX/HDに加え、新たにAVCHDフォーマットのネイティブ編集をサポートした。

 新機能としては、プレゼンテーションなどにおける話者の言葉をテキストに書き起こし、メタデータとして使える「スピーチ検索」を搭載した。また、同梱するオーサリングソフトのEncore CS4は、Blu-rayオーサリング機能や、Flash書き出し機能が強化されている。


起動画面 主な新機能 AVCHDにも新たに対応

 新機能の「スピーチ検索」は、話者の言葉をテキストデータとして書き起こし、その単語一つ一つに含まれるタイムコードから、編集したい箇所を探すことができるという機能。日本語以外にも英語(米国/英国/カナダ/オーストラリア他)、スペイン語、フランス語、韓国語など12種類の言語に対応。英語の中でも米国/英国/オーストラリアなど国別に分類を設けている。「きれいな日本語であれば90%以上の認識精度を持つ」としている。さらに、話者が複数人いる場合にも対応する。

 書き起こしの作業は、付属ツールの「Media Encoder CS4」が行なう。従来はエンコーダ自体がPremiere Proに含まれていたが、CS4からは独立のアプリケーションとして付属し、スピーチ認識も搭載。一般的な映像のエンコードや、スピーチ認識をバックグラウンドで動作するため、編集を妨げることなくエンコードやスピーチ認識が行なえるとしている。


「スピーチの書き起こし」を選択 言語や音声品質などを選択 言語は12種類に対応する

スピーチ検索に利用するMedia Encoder CS4 認識された言葉がテキストで表示される 単語を選ぶと、タイムライン上でその言葉が使われた箇所に移動できる

 同梱のオーサリングソフトEncore CS4は、新たにBlu-rayの2層50GBディスクをサポートしたほか、ポップアップメニューの作成も可能になった。また、Flash書き出し時にFLVに加え、MPEG-4 AVC/H.264映像を用いたF4V形式にも対応した。


オーサリングツールのEncore CS4 BDのポップアップメニュー作成に対応した。右は作成例


□製品情報
http://www.adobe.com/jp/products/premiere/



■ After Effects CS4

After Effects CS4

 モーショングラフィックスやビデオエフェクトに対応するAfter Effects CS4は、Premiere Proと同様にAVCHDやP2、XDCAM EX/HDなどのフォーマットにもネイティブで対応。また、3Dエフェクトの強化や、トラッキング機能の強化などを行なっている。

 3Dへの対応では、Photoshop CS4 Extendedからの3Dオブジェクトの読込みに対応。また、3次元のキーフレーム設定では、これまでX/Y/Zポジション全てに同じパラメータを設定する必要があったが、分割してそれぞれのポジションにキーフレームを設定できるようになった。


メイン画面 起動画面 主な新機能

 トラッキング機能では、映像に合成した画像を、動きに合わせて移動させる場合の問題を改善。例えば、歩く人物の背景にあるポスターなど、映像と画像が逆方向に動くシーンでは、合成画像の一部がフレームから外れた時に正しく追従できなかったが、新たにバンドルしたトラッキングツール「MOCA for After Effects」により、点ではなく領域で追いかけるという動作が可能になった。

 さらに、携帯電話などのモバイル機器向け映像制作用に「Device Central CS4」を同梱。端末に応じた映像プロファイルなどを一覧で確認できるほか、プレビュー画面で映像が表示されるサイズなどをチェックできる。

 そのほか、Flash書き出し時にこれまではSWF、FLV形式でしか出力できなかったが、レイヤー情報などを保持したプロジェクトの状態でも出力できるようになった。また、実写映像からアニメのような表現を素早く創作できるという「カートゥーンエフェクト」も新たに搭載している。


Photoshop CS4 Extendedから3Dオブジェクトを読み込めるようになった モバイル機器向けの映像制作ツール「Device Central CS4」も同梱


□製品情報
http://www.adobe.com/jp/products/aftereffects/



■ Soundbooth CS4

Soundbooth CS4

 BGM作成やノイズリダクションなどが行なえるエントリー向け音声編集ソフトSoundbooth CS4は、新たにマルチトラック編集をサポート。また、Premiere ProやAfter Effects、Flash Professionalと共有できる新たなドキュメント形式「.ASND」(Adobe Sound Document)に対応。オリジナルのマルチトラック情報を保持したままで各ソフト間で連携できるようになった。

 さらに、同一クリップまたは複数クリップにある音声のボリュームを自動で同じレベルに平均化する機能も搭載。そのほか、MP3での圧縮前にクオリティやファイルサイズを事前にプレビューできる機能も装備した。また、Premiere Proと同様の「スピーチ検索」も搭載している。


メイン画面 起動画面 主な新機能

複数の音声ファイルのボリュームを平均できるようになった 出力ファイル形式 MP3出力時のプレビュー画面


□製品情報
http://www.adobe.com/jp/products/soundbooth/


□アドビ システムズのホームページ
http://www.adobe.com/jp/
□ニュースリリース
http://www.adobe.com/jp/aboutadobe/pressroom/pressreleases/200811/20081111_cs4family.html
□関連記事
【2007年5月8日】アドビ、Windows/Mac版「Premiere Pro CS3」を7月発売
-統合パッケージ「Creative Suite 3」も同時発売
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070508/adobe.htm
【8月26日】アドビ、AVCHD/Everio HD対応の「Premiere Elements 7」
-簡単クロマキー作成機能や「スマート名札」搭載
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080826/adobe.htm

( 2008年11月11日 )

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]


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