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ゴールシーンを印象的にスロー撮影、キヤノンのビデオカメラ「iVIS HF R82/R800」

 キヤノンは、ビデオカメラのファミリー向け新モデルとして、「iVIS HF R82」と「iVIS HF R800」を2月23日に発売する。キヤノンオンラインショップのみでの販売となり、直販価格はR82が45,880円、R800が27,760円。R82は無線LAN機能と32GBメモリ、SDカードスロットを装備。R800はSDカードスロット装備モデルとなる。

左から「iVIS HF R82」と「iVIS HF R800」

 従来モデル「R72」、「R700」の後継機で、レンズや撮像素子など、カメラとして基本的な機能は踏襲。R82/R800では新たに、撮影モードに「区間スロー&ファスト」機能を追加。逆光補正に対応し、R82のみ、スマホと連携するためのアプリが「Camera Connect」に進化している。

「iVIS HF R82」
「iVIS HF R800」

 従来モデルは、1/2倍のスローモーションや、最大1,200倍のファストモーション撮影、さらに撮影済みの動画からフレームを間引く事で、再生時のファストモーション変換に対応していた。新たに追加される「区間スロー&ファスト」は、撮影中に任意のタイミングで特定の部分を1/2倍速や2倍速にワンタッチ操作で切り替えて記録できるもの。運動会の徒競走やサッカーのゴールシーンなど、一部分をスローにする事で、印象的に記録できる。料理の工程を部分的に2倍速に切り替え、効率的に記録するといった使い方もできる。なお、スロー、ファストのどちらも音声は記録されない。

 HDRと同様の効果が得られる画質モードとして、「高輝度優先モード」を引き続き搭載。中~高輝度の色再現性と、解像感をリアルに表現できるというガンマカーブの事で、中~高輝度でカーブをあまり持ち上げず、階調性を維持。そのガンマカーブで撮影した映像を、輝度を明るめにしたテレビで表示すると、HDRのような映像が楽しめるという。ただし、HDR撮影向けの新しい映像フォーマットではなく、あくまで“表示するテレビの輝度を明るめにする事を想定したガンマカーブ”となる。

 新モデルではこの「高輝度優先モード」を、逆光補正に対応させた。画面中央部の被写体や、顔が黒つぶれしている場合などに、カメラが自動で明るさを補正してくれる。

 無線LAN機能を搭載したR82のみの新機能として、スマホ用アプリ「Camera Connect」に対応。レンズ交換式デジタルカメラやコンパクトデジタルカメラとの連携で使われているアプリだが、ビデオカメラでも利用可能にり、撮影データをiOS/Androidに保存できる。従来モデルと同様に、離れた場所からのライブ視聴、遠隔撮影、CANON IMAGE GATEWAYを経由してSNSへの直接投稿なども可能。

R800を上から見たところ
液晶モニタは3型

カメラとしての仕様は従来モデルと同じ

 撮像素子は総画素約328万画素、有効約207万画素の1/4.85型CMOSセンサー。35mm換算で38.5~1,232mmの光学32倍ズームを搭載。撮像素子の有効エリアを効率的に使用する事で、ズーム領域を拡大させる57倍のアドバンストズームも利用できる。

 レンズシフトの光学式手ブレ補正と、電子式補正を組み合わせているほか、5軸方向の手ブレを補正できるダイナミックモードも搭載。歩きながらの撮影でもブレを大幅に低減できるという。さらに、カメラの状況を自動的に判別し、最適なブレ補正を行なう「マルチシーンIS」も搭載する。

R82
側面の操作ボタン

 フレーミングアシストが利用可能。高倍率ズーム撮影時に、被写体を見失うのを防ぐための機能で、画面上の探索ボタンを押し続ける事で、広角アングルに切り替わり、被写体を見つけた後で、ガイドフレームを使って元のズーム位置まで戻れる。同機能をオートで利用する事も可能。

 1080/60pの撮影に対応し、AVCHDとMP4どちらでも録画が可能。AVCHDでは最大28Mbpsだが、MP4では最大35Mbpsのハイビットレート記録が可能。

 液晶モニタは3型で、約23万画素。屋外でも見やすい高輝度設定を備えている。内蔵メモリはR82が32GB、R800は非搭載。どちらのモデルもSD/SDHC対応のメモリーカードスロットを装備する。

 外形寸法は約53×116×57mm(幅×奥行き×高さ)で、本体のみの重量はR82が約240g、R800が約235g。