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「伸び続けるBluetoothヘッドフォン市場に豊富なラインナップで対応」オーテク新製品一挙発表
2017年10月6日 08:00
オーディオテクニカは5日、新製品発表会を開催。「オープンエアの理想を究めた」という約24万円のハイエンド・ヘッドフォンから、低価格なBluetoothヘッドフォン、さらにLDAC対応のBluetoothレシーバ兼ポータブルヘッドフォンアンプなど、多様なラインナップを披露した。
松下和雄社長は、同社が創立55周年を迎えた事を紹介、アナログカートリッジから、寿司ロボットまで手がけるなど、「培ってきたノウハウを絶やさず守りながら、変化もし続けてきた。歴史と伝統を重んじ、今まで培ってきた技術で時代の変化に対応していく」事こそが、グローバル化により変化のスピードが加速している現代の企業が、長く継続していくために不可欠な事だと語る。
さらに、スマートフォン普及に伴い、技術の進化も加速。「これに対応することが技術の命運を分けることになる。これまで販売してきたBluetoothヘッドフォンをさらに昇華させ、幅広いラインナップを揃えていきたい」と、2017年の新製品を紹介した。
目玉となったのが、オープンエアのハイエンドヘッドフォン「ATH-ADX5000」(11月10日発売/オープンプライス/店頭予想価格24万円前後)。58mm径と大口径なドライバを、バッフルと一体化して作り上げているのが特徴で、精度のバラ付きのない、不要な音の歪みを極限まで抑えて作られている。
【オーテクから「オープンエアの理想を究めた」約24万円のヘッドフォン】
キレのある重低音が特徴「SOLID BASS」シリーズのBluetoothヘッドフォンも拡充。「ATH-WS990BT」と「ATH-WS660BT」を11月10日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格はアクティブノイズキャンセリング(NC)機能も備えた「ATH-WS990BT」が25,000円前後、NC非搭載の「ATH-WS660BT」が15,000円前後
「ATH-WS990BT」は、SOLID BASSの重低音を存分に楽しむために、あえてフィードフォワード方式のみを採用したNC機能と組み合わせているのが特徴。どちらのモデルも、ワイヤレスながら重低音の再生を追求するため、53mm径の「ディープ・モーション・ドライバー」を採用している。
【40時間再生など、オーディオテクニカ「ハイレゾ級 SOLID BASS」Bluetoothヘッドフォン】
Bluetoothヘッドフォンは、スポーツ向けモデルも充実。「SONICSPORT」シリーズのBluetoothタイプ2機種として、11月17日に「ATH-SPORT70BT」が13,000円前後、「ATH-SPORT50BT」が7,000円前後で発売。
さらに、低価格なBluetooth製品として、10月27日にBluetoothイヤフォン「ATH-CK200BT」(5,000円前後)、Bluetoothヘッドフォン「ATH-S200BT」(7,000円前後)が登場する。
【オーテク、水洗いできるスポーツ向けモデルと、約5,000円からの低価格BTイヤフォン】
既存のオーディオテクニカ製イヤフォン/ヘッドフォンや、他社製品をBluetooth対応にできる新製品も登場。
「AT-PHA55BT」はLDACに対応したBluetoothレシーバ兼ポータブルヘッドフォンアンプで、11月10日発売。店頭予想価格は15,000円前後。ステレオミニの出力を備え、LDAC対応のプレーヤーやスマートフォンと連携すれば、ワイヤレスでもハイレゾ相当の高音質が楽しめるのが特徴だ。
【オーテク、LDAC対応のBluetoothレシーバ兼ポータブルヘッドフォンアンプ】
ワイヤレスケーブル「AT-WLA1」は、オーディオテクニカのイヤフォン/ヘッドフォンで採用されている、A2DCコネクタに対応したBluetoothケーブル。10月20日発売で、店頭予想価格は12,000円前後。
【オーテク、A2DCコネクタのイヤフォンをBluetooth化できるワイヤレスケーブル】
有線接続ヘッドフォンの注目は、ハイレゾ対応の定番モデル「ATH-MSR7」の、特別仕様限定モデル「ATH-MSR7SE」だ。発売日は10月20日で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は35,000円前後。
深い群青×艶やかな金色の限定カラーを採用するほか、新たにDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)コーティング振動板を採用。解像感が向上している。さらに、従来の付属ケーブルに加え、高純度銅線(6N-OFC)のリケーブルも同梱。デザインだけでなく、音にも磨きをかけた限定モデルだ。
【オーテクの定番ハイレゾヘッドフォンに特別モデル「ATH-MSR7SE」】
オーディオテクニカが採用しているA2DC端子。MMCXなどと比べると、リケーブルの面で対応製品の少なさがネックとなっていたが、純正のバランスケーブルが一気に充実した。
4.4mm 5極と、2.5mm 4極の製品を用意。それぞれに、ヘッドフォン用とイヤフォン用、さらに耳掛け対応のイヤフォン用の3タイプを用意。合計6機種となる。店頭予想価格は、4.4mm 5極のヘッドフォン用「HDC114A/1.2」が17,000円前後、2.5mm 4極ヘッドフォン用「HDC112A/1.2」が14,000円前後などだ。
「Bluetooth製品がもっと伸び続けるのは間違いない」
広報宣伝課の松永貴之マネージャーは、市場におけるBluetooth対応製品のシェアが、「昨年の8月は5%程度だったが、今年は15%まで拡大している」と説明。「iPhone 7でイヤフォンジャックが搭載されなかった事で、注目度も一気に上がり、各社の製品も一気に登場した」と分析。
こうした市場の動きに対応するため、Bluetooth対応製品のラインナップを拡充。「今の市場を考えると、Bluetooth製品がもっと伸び続けるのは間違いない。そんな変わりゆく市場ニーズを確実に把握するため、独自の市場調査を行なった結果、10代男女の半数以上が毎日ヘッドフォンを使っているなど、若年層のヘッドフォン利用率が高い事がわかった。(こうした層も含め)ワイヤレス製品を持つ喜びをもっと多くの人に届けるために、実際に体験できるタッチポイントを広げる取り組みを行なう」と発表。
「Wireless Journey Projects」と名付けられた施策で、「若者が集まる都心のカフェなどを中心に、製品を体験していただける場を設けていく」というもの。詳細は追って発表するという。
この取り組みにあたって、女性タレントを起用した予告ムービーも作成。16日にWeb公開する予定で、発表会でも先行で上映された。起用されたタレントが誰なのか? カフェのメニューなどであえて顔は隠されており、わかる人にはわかる演出となっている。