ニュース

20万円を切る4K/HDRプロジェクタ。ベンキュー「HT2550」は「ゲームチェンジャー」

 ベンキュージャパンは、4K/HDR対応で実売20万円を切るDLPホームシアタープロジェクター「HT2550」を2月12日から発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は198,000円前後(税込)。

HT2550

 '17年12月の製品発表当初は、20~22万円程度を想定していたが、「4Kをさらに盛り上げ、フルHDプロジェクタの買い替えにもつなげたい」として、10万円台での発売を予定している。また、4K/HDR対応のDLPプロジェクタ上位機種「HT8060」も参考出展し、4K/HDRプロジェクタを強化する方針を示した。

 0.47型の4K UHD対応DMDチップを搭載し、4K/HDR映像を楽しめるDLPプロジェクタで、B4ファイルサイズという本体のコンパクトさも特徴。輝度は2,200ルーメン、コントラストは10,000:1。色域はBT.709を96%カバーする。HDR信号はHDR10に対応し、Ultra HD Blu-rayなどのHDR映像を楽しめる。

HDRに対応

 TIの最新DMDチップセットを搭載。DMDチップ自体の解像度は1,920×1,080ドットのフルHDだが、これを4倍速(240Hz)で駆動し、時分割で4枚のフルHD映像を生成して、1枚の3,840×2,160ドットの4K映像として投写する。同社では、「830万画素による本物の4K UHD性能」としている。

CTAが定める4K UHD規格に対応

 カラーホイールはRGBRGBで6倍速。独自のCineamticColor技術により、色の精度を向上している。レンズは光学1.2倍ズームで、投写画面サイズは60~300型。100型の投射距離は3.25~3.90m。台形補正機能も備えている。

 HDMI端子は2系統で、HDMI1がHDMI 2.0/HDCP2.2対応、HDMI2はHDMI 1.4/HDCP 1.4となる。HDMI2の周囲にUSB端子を備えており、ChromecastやFire TV StickなどのHDMIスティックとの接続にも対応。5W×1のスピーカーも備えているため、HT2550とHDMIスティックだけで、映画やドラマを楽しめるという。

背面。HDMIの脇に給電用のUSB端子も

 また、アナログRGB入力(D-Sub15ピン)やアナログ音声入力(ミニジャック)や、RS-232CやUSB、12Vトリガー端子などの制御入出力を装備。動作音は29dB(エコノミー)/33dB(標準)。消費電力は385W。外形寸法は353×272×135mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約4.2kg。

HDR対応の上位機種「HT8060」

 4Kプロジェクタ新モデル「HT8060」は'17年に発売した「HT8050」の後継機種で、新たにHDRに対応。4月ごろの発売を予定しており、価格は60万円台を想定している。

HT8060

 DMDチップは415万個(2,716×1,528)のマイクロミラーを用いており、時分割で2枚の415万画素映像を左右に出力し、4K映像として表示する。DMDチップ自体は前機種と同じものだが、ドライバーなどのバージョンアップにより画質も向上しているという。

 HDR信号はHDR10に対応。HT8060は、HDR対応や新たな画質チューニングが行なわれているものの、基本設計はHT8050を踏襲。THX認証も取得している。

TH2550はホームシネマのゲームチェンジャー

 BenQ Asia PacificのJeffrey Liang社長は、TH2550などの新製品とともに、ベンキューのプロジェクタ戦略について説明。「多くの人が4Kプロジェクタを待っていた。2年ほど前から4Kプロジェクタは発売されているが、いずれも大きく、また高価なものであった。TH2550は、最もアップデートされたホームシネマプロジェクタ」と語り、1080pプロジェクタのヒットモデル「W1000」(2011年発売)に続く、「ホームシネマのゲームチェンジャーになる」とした。

BenQ Asia PacificのJeffrey Liang社長
ベンキュープロジェクタの歴史
画質へのこだわり

 また、BenQの強みとして、レンズや映像エンジン、カラーホイールなどを独自に設計できることを紹介。さらに業界標準に忠実で、ハイエンド製品ではTHXやISFなどの規格に準拠し、映像製作者の意図をそのまま引き出すことを目標にしていると説明した。

 オーディオビジュアル評論家で、ISF II/THX II認証ホームシアターデザイナーの鴻池賢三氏が、Rec709を基準に業界標準に忠実なベンキューの画質アプローチについて説明した。

オーディオビジュアル評論家で、ISF II/THX II認証ホームシアターデザイナーの鴻池賢三氏は、Rec709を基準に業界標準に忠実な画質について説明した
Rec.709に忠実なベンキューの画質