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ソニー、7.1chサラウンドや間接音を再現するデジタルワイヤレスヘッドフォン

 ソニーは、サラウンド再生も可能で、テレビやホームシアターと組み合わせて使えるデジタルワイヤレスヘッドフォン「WH-L600」を4月7日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は3万円前後。カラーはブラックのみ。

デジタルワイヤレスヘッドフォン「WH-L600」

 送信機を兼ねた充電台と、ワイヤレスヘッドフォンで構成する。充電台には、3.5mmのステレオミニアナログ入力、光デジタル入力、HDMI入力端子を各1系統装備。テレビやBlu-rayプレーヤーなどと接続し、ワイヤレスヘッドフォンで楽しめる。

送信機を兼ねた充電台

 デコードに対応しているのは、ドルビーデジタル、ドルビープロロジックIIx、DTS、AAC。7.1chのバーチャルサラウンド再生が可能で、VPT(Virtualphones Technology)サラウンド技術を搭載。5.1chのサラウンドに、背後のサラウンドバック2chを加えた音場を、仮想的に再生できる。

ヘッドフォン部分

 演算処理の最適化により、オーディオデコードとVPT処理を1つのDSPで実現。最大2.4GFLOPSの演算能力を活用し、マルチチャンネル音声を臨場感豊かに再生できるという。

 さらに、「Natural Reverb Reproduction」機能を搭載。独自アルゴリズムを使い、ルームアコースティックに含まれる微小な間接音や余韻部分を再現するというもので、自然な音場を再現できるという。

 HDMI入力はARCにも対応。HDMIケーブル1本で、テレビの音声を再生できる。ARC入力信号用に専用回路を設ける事で、高音質化も実現した。

 ヘッドホン出力自体にもこだわっており、従来のシングルエンド方式ではなく、バランス駆動方式を採用。左右チャンネル間の分離度を向上させ、サラウンド効果を向上させている。

 ドライバユニットは40mm径で、ハウジングは密閉型。最大連続17時間の再生が可能。充電所要時間は約6時間。ヘッドフォンの重量は約320g。

 エフェクトモードも搭載。ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントと協力して作り上げた「シネマ」、ソニー・インタラクティブエンタテインメントのサウンドデザイナーが監修する「ゲーム」、2chステレオ環境下で人の声を聞き取りやすくする「ボイス(ステレオ)」モードを用意。さらに、解説が聞き取りやすく、歓声などがサラウンドで聞こえ、スタジアムにいるような感覚が再現できるという「スポーツ」モードも新たに追加した。

 安定した電源供給を追求し、1,000μF×2の大容量電解コンデンサを使用。DSP処理による急激な電流変動にも対応する。オーディオブロックの主要コンデンサには高音質パーツを採用。プロセッサ側のデジタルオーディオ用マスタークロックには、真空で密閉された水晶発振子を使い、位相ノイズを低減。デジタル音声のマスタークロックのジッタも抑え、高音質化している。内部の水晶の電極には、金蒸着を使っている。

 高速で動作するDSPやノイズによるジッタの影響を受けやすいデジタルインターフェイス部には、アナログ定電圧レギュレーターを採用。電源のインピーダンスを大幅に低下させ、デジタルオーディオ信号のSN比改善や、低域の再生能力向上にも貢献するという。

ヘッドフォンをスタンドに設置すると充電する

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