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iOS対応した音声操作のヒアラブルイヤフォン「Zeeny」。Alexa家電連携も予定

 ネインは、GoogleアシスタントやSiriに対応し、音声で操作できるワイヤレスイヤフォン「Zeeny(ジーニー)」を24日より発売する。価格は13,000円。カラーはBlack & Red、Black & Gold、White & Turquiose、White & Rose gold。

Zeeny

 スマートフォンと連携し、音声だけで新着メッセージの通知確認や音楽鑑賞などに対応するネックバンド型のワイヤレスイヤフォン。同社はAndroidスマホと音でつながる〝ヒアラブル”イヤフォン「APlay」を展開していたが、iOSに対応するとともに、ブランド名をZeenyに変更。Amazonのほか店舗でも販売する。

Black & Red(左)、White & Turquiose(右)
White & Rose gold(左)、Black & Gold(右)

 ZeenyアプリをiOS/Androidスマートフォンにインストールし、Zeenyと連携することで、スマートフォンに届いたメッセージなどのテキスト通知をZeenyが音声で読み上げる。ワイヤレスで音楽を楽しめるほか、交通案内やニュース、カレンダー、天気予報、メッセージなど任意のアプリからの通知情報を聞けるため、「視線を奪われずに、多くの情報をリアルタイムに確認することができる」という。

Zeenyアプリと連携

 Androidと組み合わせれば、メッセージアプリから受け取ったテキストメッセージに対してイヤフォンのマイクを使って声で話すと、それをテキスト化して相手に返信できる。LINEやメッセンジャーなどの通知は直前の3件まで読み上げ可能で、1つのメッセージ読み上げ中でも、それを中断して次のメッセージを読むといった操作もできる。

アプリ画面(iOS版)
時報やスケジュール、バッテリ残量などを声で通知可能
Androidでは、声で返信も可能

 Bluetooth Ver.4.2に準拠し、対応プロファイルはA2DP、AVRCP、HFP、HSP。コーデックはaptX、AAC、SBC、HD Voice、Qualcomm cVcに対応する。HOYAの音声合成エンジン「VoiceText」を採用し、通知読み上げは明瞭かつ心地よい音声で伝えるという。メッセージの読み上げや、声のテキスト化はアプリ上で行なうため、クラウドとの通信は介さず素早くレスポンスできる。

 SiriやGoogleアシスタントなど、スマートフォンの標準音声サービスも、イヤフォンから操作可能。リモコンのボタン長押しで、ペアリングしたスマホからSiri/Googleアシスタントを呼び出せる。また、時報やカレンダー上のスケジュール、天気などの読み上げに対応。Androidスマホ連携時は、Zeenyを電源ONにした時にこれらの読み上げを行なう「スタートアップ読み上げ」も利用できる。そのほか、リモコンの○と+を同時に押すと、直近で使用したAndroidの音楽アプリ(最大3つ)を切り替えられる。

リモコン部

 今後Zeenyアプリや本体のアップデートにより、AmazonのAlexaやGoogle Homeなどへの対応も予定。家電機器のコントロールを声で行なうなど、ユーザー体験を強化していくという。

 イヤフォンのドライバは10mm径のダイナミック型で、DSP技術を組み合わせることで豊かな低音と伸びやかな高音を実現。新開発の音声調整機能「Spicetone」により、3種類のフィルタの中から好みの音を選択できる。同社はこの機能を「音のインスタグラム・フィルター」と紹介している。今後、ユーザーによるパラメトリックEQ操作による音声調整にも対応予定。

Spicetone

 ヘッドフォンの左右ハウジングにマグネットを内蔵。左右をくっつけて、首にかけたままの移動や持ち運びに対応する。デザイン面では「ガールズエール(GirlsYell)」とコラボし、「スマホ世代のファッションに対するリアルな感性に寄り添った色や質感を取り入れた」という。

装着例

 音楽再生時間は約8時間。充電時間は約2時間30分。ケーブル長は86cm、重量は約25g。2種類のイヤーピースを各3サイズ、イヤーウィングも3サイズ、USBケーブル、キャリングケースを同梱する。

歩きスマホしない「スクリーンフリー」。10代が憧れるデザイン/価格

 ネインがZeenyで目指すのは、音楽を聴いたり仕事に集中している時などにも、重要なメッセージやメールなどを逃さず、画面が見なくても内容が分かる「スクリーンフリー」を、日常で違和感なく実現すること。外を歩いている時などにメッセージが来ても、立ち止まらず返信までできることから“歩きスマホ”への対策としても提案する。

歩きスマホしなくてもメッセージ確認や返信などができる

 山本健太郎代表取締役兼CEOは、Bluetoothヒアラブルイヤフォンの従来モデル「APlay」がスマートウォッチのユーザーからも好評だったことを紹介。「スマホを取り出すストレスから解放されたい」、「スマホで行動を止めず、もっと生産的な生活をしたい」というなかで、「メッセージの中身までしっかりチェックしたい」という要望に応えたという。

山本健太郎代表取締役兼CEO

 Zeenyで新たにiOSにも対応し、幅広いユーザー層をサポートできるため、ビジネスだけでなく、クリエイターや、学生などの利用も想定。カラーは「ガールズエール」の18~20歳モデルと意見交換して選定するなど「10代が憧れるデザイン、プライス感」とすることで、他社のスマート機能搭載イヤフォンとの差別化を図る。

「スクリーンフリーで、自分の時間と友達との時間をシームレスに行き交う」ことを実現

 海外での販売も予定。韓国では、現地代理店のパートナーを通じて販売予定で、音声合成エンジン「VoiceText」が既に対応している韓国語をZeenyでも今後サポートする予定。今後、北米や欧州、中国への展開も予定している。なお、アプリは言語の翻訳には対応していないが、技術的には可能だという。

海外展開

 そのほか、通知や音質調整アプリを他社に提供するソフトウェアビジネスも展開する予定。同社は既にオンキヨーのイヤフォン向けに通知読み上げの「Notification App」を提供中で、今回のZeenyアプリは、それにイコライザなどの音質調整機能を加え、イヤフォンのZeenyにも最適化したのが大きな違い。

 それ以外にも、イヤフォンに音質調整(フィルタやパラメトリックEQ)や、AIアシスタント(Alexa/Googleアシスタント)機能を追加したいメーカーに対し、膨大な開発費を掛けずにこれらの機能を利用できるアプリを提供するビジネスを、海外も視野に今後展開していくという。

アプリのビジネスも展開