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U-NEXT契約者は3年で2.4倍に。カラオケボックス活用も
2018年8月8日 17:15
USEN-NEXT HOLDINGSは8日、映像配信サービス「U-NEXT」などグループ各社の事業概略に関する説明会を開催。U-NEXT契約者の増加に向けた取り組みや、今後の展開について説明した。
U-NEXTは月額1,990円で、新作など(TVOD)が購入できる1,200円分のポイントと、見放題コンテンツ(SVOD)が視聴できる映像配信サービス。コンテンツ数は約12万本で、ハリウッド作品を含む洋画、邦画、ドラマ、アニメ、音楽、アイドルなどの映像作品を配信している。スマートフォンやタブレット、PC、対応テレビ、PS4、STB「U-NEXT TV」で視聴できる。スマホ・タブレットでは雑誌やコミックなどの電子書籍も楽しめる。
自社ブランドサービスのほか、ソフトバンクの「アニメ放題」や、「Powerd by U-NEXT」の名称でTSUTAYA、イオンシネマ、全日空空輸(ANA)など多くの事業者にプラットフォームを提供している。
契約数は非公開だが、'15年3月末を100%として算出した割合は継続的に伸長しており、'18年3月末の契約者数は240.6%。USEN-NEXT HOLDINGSの宇野康秀社長は「この3年間で2.4倍に成長、前年比でも38%増と伸びている。Web上だけでなくテレマーケティング、代理店のネットワーク、映画館でU-NEXTのスタッフが来場者にフェイストゥフェイスで説明するなど、他社にはない独自のマーケティング手法の成果だ」と話した。
オリジナル作品に力を入れるよりも、新作、旧作含めて視聴可能なライブラリを充実させることを重視しているという。また、クレジットカード無しでサービスを利用できるプリペイドカードの販売や、麻雀のプロスポーツ化に向けて7月に発足した「Mリーグ」に加盟するなどの取り組みも行なってきた。
映像配信サービスの業界シェアは、GEM Partnersの’17年度調査では、1位がdTV、2位はHuluで、U-NEXTは3位。宇野社長は「この1年で私たちの売上はさらに伸びている。今後、ベスト3に入り続けながら、今の4〜5倍の売上までは行けるのではないか」と話す。そして「大量のマス広告を打つNetflixやAmazonに対して、U-NEXTは国内では独自のマーケティング手法で戦い、勝つことができている。ここで培ったものをグループ全体の顧客に対するクロスセルに使い、顧客満足度を高める」とした。
USEN-NEXT HOLDINGSでは、’17年のグループ統合で発表したコーポレートスローガン「必要とされる次へ」を具体化する5つのテーマとして、U-NEXTを軸にした「動画配信」のほか、有線放送のUSENを利用する店舗の業務効率化を推進する「ICT/IoT」と「FinTech/スマートPay」、USENでんきなど「エネルギー」、訪日外国人向けに無線LANや格安SIMサービスを提供する「インバウンド」を掲げている。
動画配信の分野では今後、「カラオケボックスにおけるライブビューイングなど、動画配信の仕組みやシステム、コンテンツホルダーとの繋がりを拡大することを考えている。ホームエンターテイメントに留まらない世界を実現したい」(宇野社長)という。
そして、「時間制限は向けていないが、目指すべき目標」として売上高1兆円超、営業利益1,000億円超を掲げ、社員一同取り組んでいくとした。