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B&W最高峰「800D3」のプレステージモデル。サントス・ローズウッド光沢仕上げ

ディーアンドエムホールディングスは、英Bowers & Wilkins(B&W)の最上位スピーカー「800D3シリーズ」の新たなモデル「プレステージ・エディション」を10月に発売。高級家具や楽器などに使われるサントス・ローズウッドを外装に採用したもので、1本の価格はフロア型「802D3 Prestige Edition」が190万円、ブックシェルフ型「805D3 Prestige Edition」が48万円。

フロア型「802D3 Prestige Edition」(左)、ブックシェルフ型「805D3 Prestige Edition」(右)

2015年発売の800D3シリーズに新たな素材のエンクロージャを採用。13層のラッカー塗装と研磨を施した独特のサントス・ローズウッド・ベニヤを使用。高級感のある深い色や独特の木目柄が特徴的で、表面は光沢仕上げ。「ハイパフォーマンス・オーディオとエキゾチックなルックスを両立することで、特にこだわりのファンに向けて設計した」という。背面にはシリアルプレート付き。なお、数量限定ではない。

サントス・ローズウッドを使用、表面は光沢仕上げ

製造工程は、化粧板貼り付けまでは他の800D3シリーズと同じ。プレステージ・エディションは、ブナの薄い層が交互の木目構造に積み重ねられ、各層は接着剤の厚さ(0.9mm厚)で分離されている。

フロア型「802D3 Prestige Edition」

805D3のブナ材は12層で、内側の黒い仕上げ層と外側の化粧板層を加えると14層となる。よりサイズの大きい802D3は、18層以上のブナ材を使用、内側と外側を加えると合計20層に及ぶ。ラミネートした木材を最大90度で加熱。その後に最大80tという大きな圧力がかけられ、湾曲したキャビネットを形成する。

802D3 Prestige Edition
805D3 Prestige Edition

サントス・ローズウッドの化粧板は希少で、持続的な調達と取り扱いが難しいという。化粧板の木目は原木によって個体差があるほか、同じ原木でも違いがある。そこで、化粧板の各ペアは、加工が開始される前に工場内で手作業により検査。色合わせを行なっている。

ローズナット使用でマットな仕上げの既存モデルとは異なり、光沢仕上げを採用。光沢の深さを実現するために、ペイントとラッカー(ペイント3層、ラッカー13層)で16回の塗装を行なっており、表面が平滑なピアノブラック(最大8回)よりも多く塗装している。

ラッカーを3回塗布した後、キャビネットを最低24時間放置して研磨。その後に再び3回の塗装と研磨を行なう。このプロセスは、全ての塗装が終わるまで続くという。塗装が終わると機械研磨され、手仕上げが施される。

側面
背面にシリアルプレート付き

外装以外は既存の800D3と共通。フロア型802D3のユニットは、25mmダイアモンドドームのツイーターと、150mmコンティニュアムコーンFSTミッドレンジ、2基の200mmエアロフォイルコーンウーファーで構成。

再生周波数帯域は14Hz~35kHz、感度は90dB、インピーダンスは8Ω(最低3Ω)、外形寸法は390×583×1,212mm(幅×奥行き×高さ)、重量は94.5㎏。

805D3は、シリーズ最小のブックシェルフスピーカーで、25mmダイアモンドドームのツイーターと、165mmコンティニュアムコーンのミッドバスを組み合わせた2ウェイ。

再生周波数帯域は34Hz~35kHz、感度は88dB、インピーダンスは8Ω(最低4.6Ω)。外形寸法は238×345×424mm(幅×奥行き×高さ)、重量は12.6kg。

Bowers & Wilkinsは創業52年。国内総輸入販売元のディーアンドエム・ホールディングスは、日本マランツ時代から輸入を開始して25年目の節目に、プレステージ・エディションの2モデルを発売することになる。