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渋谷にミニシアター「WHITE CINE QUINTO」。新PARCOにAKIRA展示、復活のWAVE

11月22日にグランドオープンする渋谷PARCOの8階に登場する、新たな映画館「WHITE CINE QUINTO(ホワイト シネクイント)」。その劇場内部が報道関係者らに公開された。開業は同じく11月22日で、渋谷PARCOの住所は渋谷区宇田川町15-1。

WHITE CINE QUINTO

渋谷PARCO建て替えのため、2016年から一時休館後、渋谷ロフト隣の映画館・渋谷シネパレス跡地に復活した映画館のシネクイント。これに続き、“来場すること自体がイベントとなるミニシアター”としてオープンするのが今回披露されたWHITE CINE QUINTO。

22日にグランドオープンする渋谷PARCO(スペイン坂側からの外観)

劇場名の「WHITE」には、新しい発見、可能性、才能、楽しみ方、無限に広がる無垢な場所という意味が込められており、「映画、映画館の概念にこだわらず、様々なカルチャーや実験的な企画を提供し、共感を生み出せる場所を目指す」としている。スクリーン数は1つで、座席数は108席(+車椅子スペース1席)。

WHITE CINE QUINTOの座席

22日からのオープニング作品は、アーティスト草間彌生を追ったアメリカ制作のドキュメンタリー映画「KUSAMA: INFINITY(原題)」。幼少期から、アメリカ移住、ニューヨークでの創作活動など、草間彌生の人生について本人や関係者らへのインタビューで迫る。

オープニング作品「KUSAMA: INFINITY」
今後の予定作品

その他にも、ISSEY MIYAKEブランドのショー制作現場などを記録したドキュメンタリー映画「HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE(オム プリッセ イッセイ ミヤケ)」や、WOWOWが製作した森山直太朗初の本格ドキュメンタリー「森山直太朗 人間の森をぬけて」などを上映。映画以外の作品も積極的に上映するという。

作品に関連したグッズ販売
飲食の販売カウンター。ポップコーンやソフトドリンクのほか、クラフトビールやジェラートなども
チケットの発券機

映画ファン以外も“一緒に楽しみ方を作る”。座席もゆったり

パルコのエンタテインメント事業部 コンテンツ事業担当 映画チーム 岩垂史兼課長は、WHITE CINE QUINTOが他の映画館やミニシアターと違うポイントとして、「ユーザーと一緒に楽しみ方、価値を作っていく」という点を挙げている。

パルコのエンタテインメント事業部 コンテンツ事業担当 映画チーム 岩垂史兼課長

それを実現するための上映作品については、一つの柱が“アートやファッションなどの渋谷カルチャー”を題材にしたもの。その一方で、森山直太朗のドキュメンタリーのように、従来の映画ファンだけに留まらない幅広い客層をターゲットとした上映を行なうことを、この劇場ならではの特色としている。

渋谷PARCO店内ではこれまでもアートやカルチャーの展示イベントなどが積極的に行なわれてきたが、リニューアル後の店内イベントに合わせた作品上映なども予定。クリエイターや出演者らをゲストとして招いた上映イベントも想定したステージを前方に用意している。

規模としてはミニシアターの座席数だが、各席の左右に肘掛けを備え、ゆったり過ごせるように配慮するなど居心地の良さも追求。「年齢も性別も問わず楽しめる場」として提案する。

ゆったりした座席

オープニング作品「KUSAMA: INFINITY(原題)」概要

70年以上にわたり独自の芸術を表現し続け、2016年にTIMEの「世界で最も影響力のある100人」に選出された草間彌生。彼女がまだ無名だった頃、芸術家としての高みを目指し、単身で渡米。幼少期の芸術への目覚めから、アメリカへ移住するまでの日々。そして激動の1960年代ニューヨークで苦悩しながら行なった創作活動と、当時それらの作品が国内外でどのように評価されたのか、アメリカで活動するアーティストへ与えた影響といった、草間彌生の知られざる過去が映される。
監督︓ヘザー・レンズ/脚本︓へザー・レンズ、イデノケイタ
出演︓草間彌生ほか
本編:76分/カラー
音声:5.1ch

AKIRA壁面アート展示&ガチャ、復活WAVEが登場。エヴァ公式アパレルも

渋谷PARCOには、ファッションやカルチャーに関するショップやイベントスペースなどが多数登場。193店舗が地下1階から地上9階、10階の一部で展開する。

4階のPARCO MUSEUM TOKYOでは、大友克洋の代表作「AKIRA」を、コラージュアーティストの河本康輔と共同で再構築した「AKIRA ART OF WALL」を開業日の11月22日~12月16日に開催。

PARCO MUSEUM TOKYO

渋谷PARCO改装時に話題となっていた、外周に壁面アートとして手描きされたAKIRAを「ART WALL」としてPARCO MUSEUM TOKYO内に設置。制作過程などを写真や動画でも紹介している。会場限定グッズ販売や、貴重な原画、ART WALLのガチャなども設置される。入場料は1,000円(高校生以下800円)。そのほか、地下1階には、AKIRAに登場する“巨大化した鉄雄”のインスタレーションを12月8日まで展示している。

AKIRAのART WALL実物が展示
制作過程
マントを羽織って椅子に座り撮影できるスポットも
ART WALLをデザインしたガチャが登場
地下1階にある鉄雄のインスタレーションは大迫力

'80~'90年代を中心にCD/レコードショップを展開していた「WAVE」が、新たなプロジェクトとして生まれ変わり、1階に出店。オープン時はTシャツなどのグッズを販売するが、それに留まらず、イベントやレーベルなど、音楽にかかわる様々な展開を予定しているという。なお、店舗の脇にはWAVEデザインのコーヒーを販売する自販機も登場している。

1階に登場するWAVE。モジュラーシンセを壁一面に配した斬新なデザイン
WAVEの缶コーヒーが販売。レトロなデザインの缶に、アーモンドミルク入りのコーヒー

5階には、エヴァンゲリオンをデザインした洋服やバッグ、雑貨など様々なアイテムを販売する「RADIO EVA STORE」が登場。運営はムービック。

RADIO EVA STORE
アパレルやグッズが豊富

6F「CYBERSPACE SHIBUYA」には、ポケモンセンターシブヤ、Nintendo TOKYO、JUMP SHOPなどゲームやアニメに関連したキャラクターグッズのストアが並ぶ。ゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」初の公式ショップ「刀剣乱舞万屋本舗」なども登場。

Nintendo TOKYO
刀剣乱舞万屋本舗