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サムスン、8K液晶TV「QLED 8K」。YouTube 8K AV1対応の新機種をCES披露

韓国サムスン電子は、米国ラスベガスで1月7日~10日(現地時間)に開催される「CES 2020」において、量子ドット8K液晶テレビ「QLED 8K」の2020年モデルを披露する。

QLED 8Kの2020年モデル「Q950TS」

2020年モデルは、進化したAI技術により、画質だけでなくサウンドやスマート機能を含む全般に渡って新たな8K体験を可能にするという。また、画面のベゼルをなくした「Infinity」のデザインも採用し、本体の薄さ15mm超で、フラットな背面も特徴としている。

AI関連では、マシンラーニングとディープラーニングを組み合わせた「AI量子プロセッサー」を搭載。ディープラーニングにより、元の画像の画質に関わらず、8Kレベルの高画質で変換するアップスケーリング機能を強化。輪郭や質感をより繊細に表現し、画質の完成度を高めるという。

AI量子プロセッサーは、ニューラルネットワーク、ネットワークモデルに基づいて実行され、学習したデータベースからアルゴリズムを作成。様々な映像に対して最適なアップスケーリングが行なえるという。

「Adaptive Picture」機能も新たに適用され、視聴環境に最適化した明るさとコントラストで表示。テレビが周囲の環境を認識して、自動的に画面の明るさを調整するため、「外光が強い場所でもカーテンを引いたり照明をオフにする必要がない」という。

ストリーミング映像において、元データからの損失を抑えるという「AI ScaleNet」技術も搭載。この技術は、「Amazon Prime Video」アプリの映像に適用される予定。さらに、新たにYouTubeの8K AV1コーデック映像もストリーミングで楽しめるようになる。

ベゼルをなくした薄型デザイン

音質面も大幅に強化。「OTS+(Object Tracking Sound Plus)」は、映像内の動く対象を認識して、内蔵スピーカーによりサウンドも移動するという技術。これにより、内蔵スピーカーだけで5.1chサラウンドを実現し、「自動車が急速に通過するシーンなど、画面にダイナミックな動きがあるとき、まるで現場にいるかのように没頭できる」としている。

さらに、サウンドバーを接続して使用すると、テレビとサウンドバーのスピーカーの両方を活用して、最大9.1.4chの最適なサウンドを再現するという「Q-Symphony」機能も新たに搭載する。

そのほか、「AVA(Active Voice Amplifier)」機能も実装。テレビが周囲の騒音を認識して、映像の中の話者の声の音量を調整。周りが騒がしくても、ドラマのセリフを聞き逃すことがないという。

ユーザーインターフェイスにおいては、観たいコンテンツを簡単に探せるという「Universal Guide」を新たに設計。様々なアプリ内のストリーミングコンテンツを一覧でき、映像を探しやすくした。サムスン製スマートテレビのユーザーが無料で視聴できる「TVプラス」は、ニュースや映画など様々なジャンルで、年内にグローバルで120以上のチャンネルを提供予定。

また、2画面同時表示の「Multi View」機能や、スマートフォンをテレビにタッチするだけで、すぐにミラーリングが可能な「Tap View」、Wi-FiやBluetoothで接続されている機器だけでなく、インターネットに接続されていない古い機器にまでテレビが認識して制御できるという「Digital Butler」の各機能も備える。

音声認識にも対応し、サムスンBixbyのほか、Amazon AlexaとGoogleアシスタントを搭載。健康的なライフスタイルをサポートするという「サムスンヘルス」アプリをテレビでも利用可能になり、スマートフォンで使っていた既存の運動記録をテレビでも管理できる。