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「シン・ウルトラマン」約2年半の編集を支えたPremiere Pro

映画「シン・ウルトラマン」
(C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ

アドビは、公開中の映画「シン・ウルトラマン」の編集作業を担う中心的ソフトウェアに「Adobe Premiere Pro」が採用されたと発表。Adobe Blogでは、その活用の実態について、編集を担当した栗原洋平氏と、プリプロの段階から演出陣のパイプ役として動き、ポストプロダクションスーパーバイザーとして最終局面まで携わった上田倫人氏へのインタビューを公開している。

Premiere Proは、映画「シン・ゴジラ」や「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の制作にも使われており、「シン・」の名前が付く映画の編集を担ってきた。

シン・ウルトラマン制作時のPremiere Pro編集画面

本作の編集期間は、コロナ禍によってポストプロダクション自体が停滞したこともあり、約2年半の長期間に及んだ。その間には編集作業の分担が行なわれた期間もあったといい、ウルトラマンと禍威獣(カイジュウ)との対戦シーン等を樋口真嗣監督がPremiere Proを自らの手で駆使して編集することもあったという。

同社は、2018年にハリウッドの映画制作コミュニティに高度な支援を提供するため、ロサンゼルスにオフィスを開設。ハイエンドな現場のユーザーとコミュニケーションを重ねて、新しい製品リリースに現場のニーズを反映させる協力体制をスタートさせている。「シン・ウルトラマン」の編集では、2019年からこのサポート体制に基づいてセッションを重ね、プロダクション機能などの提案を経て膨大な素材量のプロジェクトにおける作業効率化を実現したとのこと。

公開されているインタビューでは、映画「シン・ゴジラ」の編集と比較して、変わった点やグレードアップした工程、Premiere Proの「プロダクション機能」の運用方法や便利だった点などが語られている。

編集担当 栗原洋平氏(右)と、ポストプロダクションスーパーバイザー 上田倫人氏(左)