ニュース

TV向け映像配信「アクトビラ」解散。回復が見込めないと判断

WOWOWは26日、テレビ向け映像配信サービスを手掛ける子会社のアクトビラを解散すると発表した。8月31日に開催のアクトビラ臨時株主総会にて解散決議した後、12月に清算結了する予定。

アクトビラの解散は、26日開催の取締役会において決議されたもの。

WOWOWは2017年3月にアクトビラを子会社化。その後、ハイブリッドキャスト(放送通信連携の標準技術)を活用した4K及び2K配信サービスなど、デジタルテレビを中心とする映像配信プラットフォーム事業を展開してきた。

解散の理由について同社は「事業環境の変化等により、当初想定したほど収益に結びつかず、その回復が見込めないと判断したため、当該子会社を解散することといたしました」とコメントしている。なお、2023年3月期の連結業績予想に与える影響は軽微という。

アクトビラ(旧テレビポータルサービス)は2006年、パナソニック、ソニーグループ、シャープ、東芝、日立の主要テレビメーカーの共同出資によって、テレビ向けコンテンツ配信をはじめとしたポータルサービスの実現を目指し設立。'07年2月にポータルサービス「アクトビラ」をスタートした後、「NHKオンデマンド」の配信をはじめ、映画やドラマなどのコンテンツを提供する動画配信サービスを開始。'16年7月には、4K解像度によるリオデジャネイロオリンピックの見逃し配信なども実施した。

近年は、テレビ向け配信「アクトビラ ビデオ」のダウンロードサービスや生活情報を配信する「アクトビラ ベーシック」のほか、「4Kアクトビラ」、「NHKオンデマンドpowered by acTVila」などを順次終了するなど、各種サービスを整理。2020年2月から開始していたテレビ向け有料動画配信サービスの作品を紹介するポータル「Chips!TV」も、2022年3月31日にサービスを終了していた。