フジテレビ、bilibiliと協業で新アニメ枠創設。共同制作アニメも計画

フジテレビジョンは、中国bilibiliと互いのコンテンツ提供、それぞれのIPを活用した共同制作、新たなIPの共同開発などを展開させるパートナーシップを構築していくことに合意した。

bilibiliは中国で若年層に人気の大手プラットフォームで、DAU(1日あたりのアクティブユーザー)は9,650万人、MAU(月間アクティブユーザー)は3.24億人にのぼる。そして、年間50作品のアニメーションを制作、配給しているコンテンツ制作会社でもある。

フジテレビとbilibiliは、グローバルビジネス戦略の一環として、番組販売や権利販売だけではなく、互いのIPを活用し、グローバル向けに多角的な事業展開を行なっていくとしている。

アニメーション事業では、フジテレビがbilibiliとの協業を受けて、10月より深夜に新たなアニメ枠「B8station(ビーハチステーション)」を創設。bilibiliが制作・配信する人気アニメの日本語吹き替え版を放送する。

その第1弾は「時光代理人 -LINK CLICK-」。サスペンス、SFの要素に人間ドラマを融合させた作品で、2021年４月よりbilibiliで配信されると、4カ月で総再生回数1.6億回を突破。今年7月には第2期が配信された。

第1期は日本でも2022年1月にTOKYO MXやBS11などで放送されているが、フジテレビでは第1期を10月15日より、毎週日曜26時20分に放送する。

「時光代理人 -LINK CLICK-」
(C)bilibili/BeDream

来年1月からは、放送枠を毎週水曜25時25分に移動。今後のラインナップとして、中国の有名な妖怪小説「山海経」に出てくる妖怪を取り上げた作品で、bilibiliでのシーズン1から3までの総再生回数が4.2億回を突破し、現在シーズン4を制作中の「百妖譜(ひゃくようふ)」、また「時光代理人 -LINK CLICK-」第2期の放送も予定している。

「百妖譜」
(C)bilibili

「時光代理人 -LINK CLICK-」第2期
(C)bilibili/BeDream

また、この枠では、両社で共同制作するアニメーションの放送も計画。これまで「ノイタミナ」「＋Ultra」という2つの枠でアニメを放送してきたフジテレビは、「bilibiliと手を携えアジア発で世界的ヒットを狙うアニメーションを共同制作していく方針」とのこと。