ニュース

解説音声が感情豊かな字幕に。スマートグラス向け新システム

大日本印刷(DNP)は、テキストデータの内容に合わせて最適なフォントを表示する「DNP感情表現フォントシステム」を活用した、スマートグラス向けシステムを開発した。ガイドスタッフや体験会参加者の音声等をテキストにしてスマートグラスに字幕表示することで、聴覚に障がいがある人もアート作品を一層楽しめるようになるという。

スマートグラスでの音声字幕表示は、大日本印刷と開発パートナーであるアイシンの協力の下で開発されたもの。リアルタイムで音声を認識し、スマートグラスに字幕を表示可能で、スマートグラスに接続した指向性マイクを解説している人などに向けることで、聞きたい方向の音声を拾って字幕に表示できる。

さらに、テキストデータの内容を自動解析し、そこで表現された感情や話題に合わせて自動的にフォントを切り替える「DNP感情表現フォントシステム」を活用することで、音声をテキストにした際に、単語が持つ感情やイメージに合わせて、最適なフォントや色を自動的に選択して表示できる。

例えば、楽しそうな表現・単語はポップなフォントや明るい色で、悲しそうな表現・単語は繊細な印象のあるフォントや寂しい色で、作品名などは太めのフォントや赤色で表示。フォントや色が変化することで、感情やイメージを読み取りやすくなるだけでなく、テキスト内の重要な部分に目が行き、理解しやすくなるという。

1月27日から東京都庁内で開かれる野外パブリックアートで、鑑賞体験会も行なう(要事前申し込み)。同社では「聴覚障がいがある人と聴者がともに楽しめるサービスの一つとして、MRや文字フォント等の技術・ノウハウなどを掛け合わせ、スマートグラスに音声を字幕で表示するシステムを開発し、体験会でその効果や課題を検証します」としている。