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MAGNETARユニバーサルプレーヤー登場。「UDP900」約55万円、「UDP800」約30万円

左から「UDP800」「UDP900」

エミライは、中国Magnetar Technology Shenzhenの自社ブランド・MAGNETARの取り扱いを開始。SACDを含め、4K Ultra HD Blu-rayの再生も可能なユニバーサルディスクプレーヤーブランド「UDP900」と「UDP800」を3月1日に発売する。価格はどちらもオープンプライス。店頭予想価格はUDP900が550,000円前後、UDP800が297,000円前後。

「UDP900」

UDP900は、「卓越したアナログ回路設計と、強力jな電源、物量投入型のフラッグシップUHD BDプレーヤー」と位置づけられ、高品位な2chと7.1chアナログ出力を装備。

「UDP800」

UDP800はアナログ出力は高品位な2chのみで、7.1chのアナログ出力は搭載していない。しかし、上位機と同等の光学ドライブメカ、デジタル処理プロセッサーを搭載し、基盤分離レイアウトや60Wトロイダルトランス搭載で画質・音質にこだわったミッドレンジモデルとなる。

なお、エミライが取り扱いを決めた経緯や、ユニバーサルディスクプレーヤー開発の現状などについては、以前の記事を参照のこと。

2機種に共通する特徴

再生できるディスクは、UHD Blu-ray、Blu-ray、Blu-ray 3D、DVD-Video、DVD-Audio、AVCHD、SACD、CD、Kodak Picture CD、CD-R/RW、DVD±R/RW、DVD±R DL、BD-R/RE。リージョンフリーではない。なお、UDP900はSACDのマルチチャンネルもアナログ出力できる。

どちらのモデルも、Dolby VisionとHDR10+に対応。ユーザーの満足度に直結するというOSD(オンスクリーンディスプレイ)に徹底してこだわり、日本語用ににエミライがカスタマイズした独自フォントデータを搭載。「触るたびに感じる高い質感は、観る、聴く楽しみをより一層高める」という。

SoCには、MediaTek製のクアッドコア・プロセッサー「MT8581」を搭載。12GBのサムスン製DDRメモリー、4GBの東芝製NANDストレージを搭載し、高い再生品位と、快適な操作性を実現したという。

MediaTek製のクアッドコア・プロセッサー「MT8581」

ドライブメカはソニー製の「481AAAレーザードライブ」を採用。SACDを含む幅広いディスク互換性と強力なエラー訂正を行い、ディスクの高速かつ正確な読み取りを実現したとする。

ピックアップ部は、衝撃吸収設計を採用し、四隅には衝撃防止スポンジを装備。安定的な読み取りと動作時の静粛性を確保している。さらに、完全に密閉された構造によって、レーザー装置の寿命を大幅に延長している。

ドライブメカはソニー製の「481AAAレーザードライブ」

HDMI出力は2系統備え、1つが映像・音声出力のメイン端子、もう1つは音声出力端子。音声声出力専用端子は固定解像度で映像出⼒されるチューニングを施す事で、音声品質を最適にしているとのこと。

UDP900の特徴

UDP900

UDP900は、2ch出力、7.1ch出力のために、完全に独立したオーディオボードを搭載。2ch出力用にはESS製の「ES9038PRO」、7.1ch用にはESS製「ES9028PRO」を搭載。高精度・超低位相ノイズを達成した温度補償タイプのTCXO水晶発振器を搭載し、低ジッター対策も徹底している。

2ch出力用ボード
7.1ch出力用ボード

両オーディオ・ボードとも4層PCB回路基板を使い、各チャンネルは独立配線で設計。多数のELNAコンデンサ、WIMAコンデンサのほか、マッチドペアリングを行なったNCCオーディオグレード・コンデンサー、ELNA SILMIC IIコンデンサーを配置。独立したハイパワー・リニア・パワー・サプライ・モジュールによる潤沢な電源供給を可能とした。

XLRバランス端子と金メッキ仕上げのRCA出力端子を装備する。

XLRバランス端子と金メッキ仕上げのRCA出力端子を装備

メインボードには、最新設計の6層浸金メインPCB回路を採用。高精度・超低ノイズTCXO温度補償水晶発振器を採用し、高精度LDO電源も備えている。また、村田製作所製積層セラミックコンデンサ、TDK製磁気デバイス、30個の日本ケミコン製電解コンデンサーも搭載。オーディオと映像のクオリティを向上させている。

電源部は、メインボード用のスイッチング電源と、オーディオ回路用のリニアトランス電源を2基搭載した、デュアルパワーサプライ設計。アナログオーディオ回路への電源供給用に設計された60Wリニア電源は、高純度無酸素銅線を使ったトロイダルトランスを金属シールドに収め、エポキシ樹脂を充填。振動、ノイズ、熱を低減し、オーディオ回路へ供給される電源の純度を高めた。

メインボードへの電源供給用に、過渡特性に優れた60W低リップルスイッチング電源。カスタマイズされたPQ3220ハイパワートランス、2段入力フィルター設計、そして独立した金属シールドにより、高品位な電源供給を行なっている。

メインボード用のスイッチング電源と、オーディオ回路用のリニアトランス電源を個別に搭載したデュアルパワーサプライ

内部回路は各機能のボードごとに完全にセパレートしており、振動と相互干渉によるノイズ対策を徹底。2chアナログ回路下部に配置されたメインボードからのノイズ飛び込みを防ぐためアルミパネルによるシールドを施している。

UDP900のみの機能として、USB DAC機能を搭載。PCM 768kHz/32bit、ネイティブ方式でのDSD 512までの再生が可能。DoP⽅式で最大DSD 256までのDSDも再生できる。

筐体にも物量を投入。 機能別にエリアを分け、金属カバーでシールドし、電磁干渉を最小限に抑制している。オールアルミボディとなっており、ダブルシャーシ、ダブルカウンターウェイトプレートによる強化構造で振動を低減。

オールアルミボディとなっており、ダブルシャーシなどを採用

2chアナログ回路下部に配置されたメインボードからのノイズ飛び込みを防ぐため、アルミパネルのシールドを採用。 パワーモジュールは接着剤充填処理を採用し、交流によるコアと巻線の振動を大幅に低減。ノイズを低減し、損失を低減するだけでなく、放熱を助長し、トランスの信頼性と寿命を向上させている。メカニカルグランドにこだわった脚部も特徴。

アナログ出力端子はXLR 2ch、RCA 2ch、RCA 7.1ch。デジタル出力はRCA同軸、光デジタル、HDMI。ヘッドフォンは6.3mmを備えている。外形寸法は445×321×133mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は15.5kg。

UDP900の背面
UDP900のリモコン

UDP800の特徴

UDP800
内部

UDP800のオーディオボードは、各層が独立した配線設計の4層PCB回路基板を採用。2チャンネルD/A変換用に、2つの独立したバーブラウン「PCM1795」DACチップと、高品質の「MUSES8920」オペアンプを搭載している。

UDP800のオーディオボード

ステレオXLR金メッキバランス端子と、ステレオRCA金メッキアンバランス出力も備えた。

メイン基板には、6層PCB設計を採用。信号経路を短縮して歪みを低減している。村田製作所の積層セラミックコンデンサや、日本ケミコン製電解コンデンサとともに、高精度で高品質なLDOレギュレータを多数搭載した。

手前がメイン基板

電源部には、リニア電源モジュールを採用。特別にセレクトした60Wハイパワー・ローノイズ・トランスを採用。日本製ルビコン電解コンデンサーを多数採用し、サラウンドシステムやハイレゾリューション・オーディオに求められる高いトランジェント・レスポンスに対応。独立したメタルケースにより、ノイズを減衰させ、安定性と静粛性を実現。音質と映像のクオリティを高めている。

内部回路は各機能のボードごとに完全にセパレートしており、振動と相互干渉によるノイズ対策を徹底。金属シャーシを使いながらも、底部は2重構造を採り、剛性を確保している。

出力端子は、アナログが2ch XLR、2ch RCA。デジタル出力はRCA同軸、光デジタル、HDMIを備えている。外形寸法は430×300×90mm(幅×奥行き×高さ)、重量は8kg。

背面
脚部