ルネサス、携帯電話用の超解像処理ソフトを開発

　株式会社ルネサステクノロジは、1枚の画像を画面の解像度にあわせて拡大する超解像技術を開発し、同社の32bit CPU「SHコア」搭載製品で超解像処理を行なう「SH版超解像ソフトウェア」を製品化。10月より提供開始する。

　携帯電話向けのプロセッサ「SH-Mobile」と携帯機器向けの「SH-MobileR」の「SH4AL-DSP」、「SH-4A」コア搭載製品で利用可能で、320×240ドットのワンセグ映像を640×480ドットのVGAサイズ液晶などに拡大表示する際に、画像のぼやけを防ぐ超解像処理を行なう動画像/音声処理システムを実現できる。また、特別なハードウェアを追加せずに、超解像処理を実現できるため、システムの小型化や開発期間の短縮も可能としている。

テロップ文字も高画質に拡大

　同社の超解像処理では、1枚の画像の特徴から、ノイズの誇張を最小限に抑えながら精細感を向上する点が特徴としており、木々の解像感や動物の毛並み、光沢ある表面などの質感が大幅に向上するという。また、従来はGHz台の処理能力が必要だったが、処理サイクルを減らすことで、250MHz程度でも利用可能とした。超解像処理の強度も3段階から設定できる。

　入/出力画像フォーマットはYUV=4:2:0で、入力画像サイズは176×144～720×480ドット。出力解像度は入力画像の縦横2倍(面積4倍)。