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エプソン、3,000ルーメン以上のビジネスプロジェクタ7機種。4Kモデルも開発中

 エプソンは、WUXGAパネル搭載モデルなど、ビジネス向け液晶プロジェクタ7機種を8月6日より順次発売する。いずれも3LCD方式を採用し、ビジネスシーンで室内を暗くせずに使用できるよう、すべてのモデルで輝度を3,000ルーメン以上としたところが特徴。

 価格はすべてオープンプライス。ラインナップと直販価格は、WUXGAパネルを備え、内蔵無線LANユニットでスマートフォン/タブレットなどからのミラーリング投写機能に対応する「EB-U32」が129,000円。WXGAパネルを備えたモデルは「EB-W31」が93,000円、「EB-W420」が64,980円。XGAパネルモデルは、「EB-X36」が99,000円、「EB-X31」が79,000円。SVGAパネルモデルは「EB-S31」が49,000円、「EB-S04」が39,980円。

EB-U32
型番パネル輝度直販価格
EB-U320.67型
1,920×1,200ドット
3,200ルーメン129,000円
EB-W310.59型
1,280×800ドット
3,200ルーメン93,000円
EB-W4200.59型
1,280×800ドット
3,000ルーメン64,980円
EB-X360.63型
1,024×768ドット
3,600ルーメン99,000円
EB-X310.55型
1,024×768ドット
3,200ルーメン79,000円
EB-S310.55型
800×600ドット
3,200ルーメン49,000円
EB-S040.55型
800×600ドット
3,000ルーメン39,980円
ベーシックモデルのラインナップ。右が新機種

明るさと色域の広さが訴求ポイント。「ホーム画面」を全機種搭載で使いやすく

EB-U32で表計算ソフトの画面を表示しているところ

 今回、ベーシックモデルに新規投入された「EB-U32」は、「10万円台では初」という0.67型/1,920×1,200ドットのパネルを備え、高精細な図面や項目の多い表などを高い解像感で投写できるようにしたのが特徴。輝度は3,200ルーメン、コントラスト比は15,000:1。1.2倍の手動ズームレンズ(F1.5~1.71)を搭載する。

 HDMI×2を備え、うち1系統はMHL対応。アナログRGB(D-Sub 15ピン)、コンポジットとアナログ音声(RCA)を各1系統装備。USB端子も2系統備える。出力2Wのスピーカーを内蔵。スマートフォン/タブレットと連携する「Epson iProjection」用の無線LANユニットも内蔵する。消費電力は291W(ノーマル)/214W(エコ)/0.2W(待機時)。外形寸法は297×244×77(幅×奥行き×高さ)、重量は約2.6kg。

EB-U32
背面
EB-W31
EB-W420
EB-X36
EB-X31
EB-S31
EB-S04

 今回の新機種は顧客需要を反映し、輝度はすべて3,000ルーメン以上とした。同社が採用する3LCD方式の特徴として、全白(白100%)と、明るさが出にくいカラー(カラー光束)で投写した時の明度が同じになるよう設計されている。これにより、他の方式を採用しているプロジェクタと比べると、最大3倍の明るさを実現することを訴求する。

 また、再現できる色域が他の方式より最大3倍広く、より正確な色の再現も追求した。コントラスト比は全機種とも15,000:1。照明を消したり、ブラインドを閉めなくても投写画面が見えるようにしたという。同社では「カラーが断然、明るい」をキーメッセージに、新製品販促を展開していく。

新製品発表会で行なわれていた比較デモ投写。エプソンの新機種「EB-W420」とベンキュー「TW526」を使用。”どちらも箱から出したばかり”の状態だという
エプソンや他社製プロジェクタの色域の広さを視覚的に表す立体モデルを3Dプリンタを用いて生成。販促ツールとして使用するという

 このほか、プロジェクタの機器接続状況の確認や、よく使う機能を選択・実行できる「ホーム画面機能」を全機種に新搭載。操作性も向上している。

 セッティングをサポートする「ピタッと補正機能」や、iOS/Android搭載のスマートフォン/タブレットの画面を直接ワイヤレス投写できる「Epson iProjection」(EB-U32以外は別売の無線LANユニットが必要)は、従来モデル(EB-W28/TW410/X24/X18/S18/S03)から引き続き採用。Epson iProjectionでは、投写画面に表示されるQRコードを専用アプリで読み取るだけで、スマホとプロジェクタの無線LAN接続設定が可能。

「ホーム画面機能」で機器接続状況の確認が可能。使いやすさを向上した
スマートフォン/タブレットの画面をワイヤレス投写できる「Epson iProjection」

20年連続でビジネスプロジェクタ市場の首位。ビジネス向け4Kプロジェクタも

エプソン販売 取締役 販売推進本部長の鈴村文徳氏

 エプソン販売 取締役 販売推進本部長の鈴村文徳氏は、'14年度の国内のビジネスプロジェクタ市場は微減ながら、エプソンが20年連続で販売台数シェアの首位を獲得したとコメント。プロジェクタの液晶パネルとランプを自社開発している強みを生かし、コア技術である3LCD方式を今後も採用していくとした。

 また、エプソン販売のVP MD部 部長の蟹澤啓明氏は質疑応答の中で、'15年4月に発売された、レーザー光源と4K相当の投写技術採用のホームシアタープロジェクタ「EH-LS10000」(直販798,800円)が「予想以上の売れ行きで生産が追いついていない状況」とコメント。時期は未定だが、ビジネス向けに高光束4Kプロジェクタの開発も進めていることも明らかにした。

国内ビジネスプロジェクタ市場において'14年度、エプソンが20年連続で販売台数トップシェア獲得
エプソン販売 VP MD部 部長の蟹澤啓明氏

(庄司亮一)