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TAD、独自のCSTドライバが進化したフロア型「TAD-E1AX」。新色グロッシーホワイトも
2025年10月2日 16:00
テクニカル オーディオ デバイセズ ラボラトリーズは、Evolutionシリーズのフロア型スピーカー「TAD-E1TX」の後継機種「TAD-E1AX」を12月下旬に発売する。1台の価格は、ブラックモデルの価格は1,650,000円。グロッシーホワイトは1,705,000円。なお、グロッシーホワイト2026年1月中旬発売となる。
3ウェイのバスレフ型フロアスピーカー。ミッドレンジとツイーターに、理想的な点音源再生を実現するという同軸構造の「9cmCSTドライバー」を採用。ウーファーとして16cmコーン型ユニットを2基搭載する。
9cmCSTドライバーは、9cmコーンミッドレンジと2.5cmドーム型ツイーターを同軸配置。位相の一致したポイントから広帯域にわたって指向性をコントロールして再生する。安定した定位と自然な音場空間を再現するという。
ミッドレンジのコーンで同軸配置されたツイーターの指向特性を制御し、ツイーターとミッドレンジのクロスオーバーにおける位相特性と指向特性を一致させることで、全帯域で自然な減衰特性と指向放射パターンを両立。CSTドライバーのみで420Hz～60kHzという広帯域再生を実現した。
ツイーターの振動板には、軽量で剛性に優れたベリリウムを用いて独自の真空蒸着法で製造した25mmベリリウム振動板を採用。コンピューター解析による最適化手法「HSDOM(Harmonized Synthetic Diaphragm Optimum Method)」を用いて形状設計し、分割振動とピストンモーションの最適バランスを導き出すことで、60kHzまでの超広帯域再生を実現。
ミッドレンジには高内部損失のマグネシウム振動板を採用。陽極酸化処理と塗装による複合処理を施して表面硬度の向上と損失付加を図るとともに、ボイスコイルからのリード引き出し部のわずかな共振を抑えることで、歪みの少ない澄み切った中音再生を実現した。
磁気回路を抱えるフレームバスケットのアーム部の形状を見直し、大幅な強度アップとミッドレンジ背面におけるスムーズな音波の伝搬も実現している。
ウーファーには、アラミド織布と異素材の不織布をラミネートしたMACC振動板を採用。豊かでクリアな低域再生とカラレーションのない素直な中低域再生を実現した。
LDMC(Linear Drive Magnetic Circuit)を搭載した磁気回路をブラッシュアップして駆動力とそのリニアリティーを高め、発泡ポリカーボネートのコルゲーションエッジによる支持系の高いリニアリティーにより、歪みのないクリアで豊かな低音を再生するという。
ウーファーフレームも強力でリニアな駆動力を受け止めるようアーム部の形状を見直し、強度アップとスムーズなエアフローを実現した。
エンクロージャーには、高剛性のバーチプライウッド(樺合板)を骨組みに使用し、内部損失の高いMDF材と組み合わせることで高い強度と低共振を実現する「SILENTエンクロージャー」を採用。
内部の低次の定在波モードを低減する「AFAST」を採用し、最適な吸音材を選定し効果的に配置することで、音像・音場に悪影響を及ぼす内部定在波を抑制している。
底部にポートを配置し、開口部を前後へレイアウト。そのポート内部をホーン形状にすることで、ポートノイズを低減した効率のよいポート駆動が可能になり、クリアでレスポンスのよい中低音を実現。
ポートフレアにはアルミダイキャストを使用するとともに、ポートを前後の対称レイアウトにすることで、エンクロージャーを振動させる力を打ち消し、豊かで力強い低域を再生する。
10mm厚の鋼板製ベースプレートも備え、安定した設置が可能。強力な駆動力を持つウーファーのリアクションをしっかりと受け止める。
仕上げには、従来機種のブラックに加え、新色のグロッシーホワイトを追加。熟練の職人による塗装の吹き付け作業、下地塗装の研磨、最終の磨き上げの工程など丁寧に時間をかけ、美しいエンクロージャーに仕上げた。
再生周波数帯域は29Hz～60kHz、クロスオーバー周波数は420Hz、2.5kHz。出力音圧レベルは88dB(2.83V・1m)。定格インピーダンスは4Ω。外形寸法は347×518×1,146mm(幅×奥行き×高さ)、重量は54kg。