バッファロー、USB HDD録画対応の3波デジタルチューナ

-実売26,800円。アクトビラにフル対応


12月上旬発売

標準価格:オープンプライス


 株式会社バッファローは、USB HDD録画やアクトビラに対応した地上/BS/110度CSデジタルチューナ「LT-H91DTV」を12月上旬より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は26,800円前後の見込み。月産台数は約2,000台。

USB HDDを接続し、デジタル放送録画に対応する

 地上/BS/110度CSデジタルチューナを各1基搭載した単体チューナで、2008年7月に発売した「LT-H90DTV」の後継機種となる。新たにアクトビラに対応するなどネットワーク機能の強化を図ったほか、エコモード動作時の録画予約実行などの機能追加を行なっている。なお、LT-H90DTVをアクトビラ対応とするアップデートも予定しており、詳細は近日中に発表するとしている。

 背面には、HDMIとD4、コンポジット出力、光デジタル音声出力、Ethernetを備えており、地上/BSデジタルのデータ放送やEPG表示、字幕表示なども可能。EPGは1週間分の表示が行なえる。

 最大の特徴は、別売のUSB HDDを追加することで録画対応となること。録画形式はMPEG-2 TSのストリーム記録で、EPGから録画したい番組を選択するだけで録画予約が完了する。録画予約件数は最大256件。ムーブやダビングなどの機能は有していない。また、録画した番組は録画した「LT-H91DTV」のみで再生可能となっている。

利用イメージ番組表録画タイトル一覧
背面

 USB HDDやメモリに記録したHDV/AVCHDビデオカメラ撮影映像や、デジタルカメラで記録したJPEG画像のテレビ出力も可能。BGM付きのスライドショーも行なえる。対応フォーマットは動画がMPEG-4 AVC/H.264と、MPEG-1/2/4、WMV、XviD、音声がMP3、WMA、ドルビーデジタル、AAC、HE-AACなど。

 ネットワーク機能では、新たに「アクトビラ ビデオ・フル」に対応「TSUTAYA TV」などのサービスも利用可能となっている。なお、アクトビラのダウンロードサービスには対応しない。

 また、DLNA/DTCP-IPのクライアントとなる「LinkTheater」機能を備えているため、家庭内のネットワーク上のDLNA/DTCP-IPサーバー対応レコーダにアクセスし、録画番組を再生することも可能となっている。対応機種はソニーやパナソニック、東芝のDTCP-IP/DLNAサーバー対応モデルで、バッファローの製品ページで対応情報を公開している。

 また、パソコン用のサーバーソフト「Buffalo Media Server」も付属し、パソコン内のコンテンツをLT-H91DTVから再生できる。同ソフトの対応OSはWindows 2000/XP/Vista。Macについては、Windowsファイル共有機能により、共有したコンテンツの再生が可能となる。なお、LinkTheaterやアクトビラ、テレビチューナなどの切り替え時間は約20秒となっている。

トップメニューアクトビラLinkTheaterやアクトビラの切り替えには約20秒かかる
LinkTheater機能で任意のサーバーにアクセスして、番組再生リモコン

 消費電力は18W。外形寸法は210×215×55mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.25kg。大手テレビメーカー製テレビに対応したリモコンが付属する。

 


■ “デジタルテレビのアップグレード”需要を狙う

事業本部市場開発事業部 荒木次長

 同社事業本部市場開発事業部の荒木甲和次長は、2009年に策定した「デジタルライフ、もっと快適に」というコーポレートメッセージを紹介。1978年の創業以来、「パソコン」、「インターネット」を使いやすくするための周辺機器を手掛けてきた経緯を紹介し、「テレビのデジタル化など、さまざまな機器がつながるようになったが、同時に難しくもなった。これをバッファローならではの方向でもっと簡単にできるのではないか」と、新しいコーポレートメッセージの意味を語った。

 荒木氏は、「現在の問題は地デジ」とし、「テレビをエコポイントを使って買う、というのはもちろんだが、もっとリーズナブルで簡単な方法がある。そこにバッファローがやるべきことがある」と言及。アナログテレビからデジタルテレビへの買い替えや、安価なチューナの追加以外にも、「デジタルテレビのアップグレード」。「パソコンの活用」という2つの大きな方向性があると説明した。

 1つめの「デジタルテレビのアップグレード」に相当する新製品が「LT-H91DTV」。2004~2007年ごろにデジタルテレビを購入した場合、アクトビラのようなネットワーク機能が無く、拡張性も今となっては心もとない。しかし、テレビとしては十分に使えるため、買い替えにはもったいない。こうした人に、アクトビラやDLNA、録画機能などを安価に提供することで、テレビそのものを買い替えなくても最新の機能を利用可能にする。

パソコン、インターネットに続き、“デジタルライフ”の使いやすさ向上を目指すデジタルテレビアップグレード、パソコン活用の2つの新しい地デジ製品を提案簡易チューナの「DTV-S100」なども紹介

 一方の「パソコンの活用」については、普及しているパソコンをそのままテレビとして活用することを提案。そのために開発した新商品として、室外でも室内でも利用できる小型の「ちょいテレ・フル(DT-F100/U2)」を披露した。

事業本部市場開発事業部 デジタルホームマーケティンググループ山口勝寿氏は、DT-F100/U2の小型筺体をアピールDT-F100/U2のデモ

(2009年 11月 26日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]