エソテリック、SACD/USB/アンプ搭載の一体型「RZ-1」

-約36万円。32bit DAC採用。PC接続もサポート


RZ-1

12月下旬発売

標準価格:367,500円

 エソテリック株式会社は、高音質設計とシンプルな操作性を実現した「ESOTERIC ハイエンドエレガンス」シリーズの新モデルとして、SACD/CDプレーヤーと、32bit DAC、USB入力、デジタルアンプを内蔵した一体型システム「RZ-1」を12月下旬に発売する。価格は367,500円。

発売中の「AZ-1s」(上)と、「SZ-1s」(下)
 ハイエンドエレガンスシリーズは、2005年にSACDプレーヤーの「SZ-1」と、プリメインアンプの「AZ-1」が発売。その後、2009年10月下旬には、音質を維持しながらi.LINK端子を省くなどして価格を577,500円から367,500円に下げたプレーヤー「SZ-1s」、USB端子を追加して、525,000円から367,500円に値下げした「AZ-1s」が発売されている。

 今回発売される「RZ-1」は、「カジュアルなリスニングスタイルに溶け込む一体型システムでありながら、エソテリックならではのハイエンド思想を踏襲し、一体型システムの最高峰を目指した」というモデル。SACDプレーヤーとアンプを内蔵しながら、「SZ-1s」や「AZ-1s」と同様のコンパクトデザインを維持し、価格も367,500円に抑えているのが特徴。SACDのマルチチャンネルは非対応。


ドライブはスロットローディング式
大型のトロイダルトランスなどを採用している
 SACD/CD再生に対応するドライブはスロットローディング式で、ディスプレイの上部に配置。DACは旭化成エレクトロニクス製、Audio4proブランドの「AK4392」を採用。SACDのDSDとPCMの両フォーマットに対応する32bit DACで、入力I/Fだけでなく、デジタルフィルタ、デルタシグマ・モジュレーターに至るまで、32bitの処理能力を確保。デジタル演算部は24bit以下のデータが入力された場合でも高精度の演算を行なうという。

 また、CD再生時や外部デジタル入力に対し、2種類のデジタルフィルタが選択可能。音質に定評のあるFIR型デジタルフィルタに加え、インパルス波形に含まれるプリエコーを除去し、音の立ち上がりをよりナチュラルに聴かせるショートディレイ型デジタルフィルタも備え、音質の違いが楽しめる。

 デジタル入力は、同軸と光デジタルを各1系統備え、24bit/192kHzまで対応。24bit/96kHzまで対応するUSB端子(B端子)も1系統備え、PCとの接続にも対応している。

 電源部には、「スリムな一体型システムに搭載可能な最も大型」というトロイダルトランスと大型整流コンデンサを採用。ESOTERICピュア・クラスDパワーアンプの駆動力を支えている。最大出力は100W×2ch(1kHz、6Ω)。定格出力は80W×2ch(1kHz、0.1%、6Ω、LPF 20kHz)。適合最小インピーダンスは4Ω。周波数特性は15Hz~65kHz(+1dB、-3dB、6Ω)。全高調波歪率は0.03%(1kHz、出力45W、6Ω、LPF 20kHz)。SN比は102dB。

 アナログ音声入力(RCA)を2系統備えており、1系統は切り替えにより、MMカートリッジ対応のPhono入力としても使用できる。

 筐体サイズは400×368×77mm(幅×奥行×高さ)で、重量は9kg。フロントパネルはアルミブロックから8時間かけて3次元加工し、削り出されており、最大40mmの厚みがある。操作ボタンは流れるようなフロントデザインに溶け込むよう、丸形プッシュボタンを採用。アルミボディのリモコンも付属する。本体の電源ケーブルは着脱可能。消費電力は105W(スタンバイ時0.5W)。


アルミボディのリモコンも付属背面


(2009年 12月 11日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]