au、ワンセグ4倍速の「BRAVIA Phone」など携帯電話新製品
-「おでかけ転送」は高速化。高画質化したREGZA Phoneも
今期モデルでは、スマートフォンを除く全機種が防水仕様に |
ワンセグ搭載機種は下表の8モデル。なお、いずれも防水仕様となっており、CA005は、EXILIMケータイとして国内初の防水対応となる。また、「Cyber-shotケータイ S003」と、「SA002」は、世界初の防水スライドケータイ。
なお、下表の8モデルのほか、同日に発表した「簡単ケータイ K005」、「
簡単ケータイS PT001」(いずれもワンセグ非搭載)、au初のデジタルフォトフレーム「PHOTO-U SP01」、3月に発表したAndroid搭載スマートフォン「IS01」とWindows Mobile搭載「IS02」の13モデルを今期の新製品としている。
ソニーの対応BDレコーダで録画した番組の持ち運び機能「おでかけ転送」には、「Cyber-shotケータイ S003」と、「AQUOS SHOT SH008」、「REGZA Phone T004」、「BRAVIA Phone S004」、「SOLAR PHONE SH007」が対応。SH008や、SH007は、シャープ製Blu-ray Discレコーダからの転送にも対応する。また、T004は、東芝のPC「dynabook」や「Qosmio」で録画した地デジ番組の持ち出しも可能。dynabook/Qosmioから転送する場合は、ワイドVGA/約2MbpsのMPEG-4 AVC/H.264に変換される。なお、東芝製Blu-rayレコーダからT004への転送には対応しない。
BRAVIA Phone S004 |
画質面での特徴は、BRAVIA Phone S004がワンセグの4倍速/60fps表示機能「モーションフロー Lite 60コマ」に対応したこと。毎秒15コマのワンセグ映像に対し、コマとコマの間に3枚の補間画像を生成し、動きが滑らかになるという。なお、この機能が適用されるのはワンセグ視聴時と、録画したワンセグの視聴時で、録画したワンセグでは、放送時のモーションフロー設定に連動することで、効果が出るとしている。
モーションフローでワンセグを4倍速/60fpsで表示 | 縦/横のダブルオープンスタイルで、横画面でも動画などを視聴できる |
また、REGZA Phone T004の高画質化エンジンは「モバイルレグザエンジン2.0」に進化。1GHz CPUとSnapdragon採用により高度なリアルタイム画像処理が可能になった。具体的には、周辺の明るさに応じたバックライト制御による色合いの補正や、輪郭強調などが行なわれる。また、曲線部分のジャギーを抑え、滑らかな曲線を復元するとしている。高画質化機能は、ワンセグやLISMO Video、地デジ持ち出し、YouTubeモバイル版、EZムービー、T004で撮影したムービーに適用される。
REGZA Phone T004 | 画質設定で4種類から選択する。「スーパーファイン」が最も効果を強めたもの |
なお、上記のBRAVIA Phone S004とREGZA Phone T004は、無線LAN対応端末としているが、そのままでは無線LANが利用できず、別売のmicroSDカード型「au Wi-Fi WIN」カード(4,200円)を本体のmicroSDスロットに挿入することで利用できる。なお、無線LAN利用には、他の対応端末同様に、Wi-Fi WINオプション(月額525円、2011年6月30日までは無料)への加入も必要。このカードを用いた無線LAN対応機種を今後拡大するという。
SOLAR PHONE SH007は、従来のソーラー発電対応モデルに比べ、ソーラーパネルの発電効率が向上。10分間のソーラー充電で約2分の通話、約3時間の待ち受けが可能になった。Cyber-shotケータイ S003は、従来の約48倍の明るさという「PLASMAフラッシュ」を搭載。劣化が少ないという「超解像3倍デジタルズーム」を採用するほか、動く合成写真が作れる「ダイナミックフォト」機能も利用できる。
そのほかのユニークな端末としては、本体のキー部分をパネルごと取り替えられるbeskeyもラインナップ。ボタンにふくらみがある「Float key」、ボタンが小さめでしっかりした押し心地の「Waterdrop key」、ボタンが波のように立体的な「Wave key」の3種類のパネルが同梱し、ユーザー自身の使い方や好みに応じて取り替えられる。
Cyber-shotケータイ S003 | SOLAR PHONE SH007 | EXILIMケータイ CA005 |
AQUOS SHOT SH008 | カラーバリエーションが7色のSA002 | キーパネル交換が可能なbeskey |
左から、交換用パネルの「Float key」、「Waterdrop key」、「Wave key」 | beskey(スターリーネイビー)の交換用パネル。ユーザー自身が取り替えられる | デジタルフォトフレーム「PHOTO-U SP01」は、JPEG/GIF静止画の表示が可能で、携帯電話またはSDカード内の静止画に対応。LISMO Videoなどの動画には対応しないが、Flashの表示には対応する |
■ 基本機能の強化でユーザビリティを追求
beskeyを手にする取締役執行役員常務の田中孝司氏 |
コンシューマ商品統括本部 サービス・プロダクト企画本部長の増田和彦氏は、今回発表のモデルを全て防水対応とした理由について、同社調べで「水で困ったことがある」というユーザーが78.5%にまで至ったことを説明した。また、ボタンの押しやすさや、操作のわかりやすさなど、「基本機能」への要望が高まっているという調査結果を挙げ、「基本機能を強化することでユーザビリティを追求した」と述べた。
スマートフォンの今後について増田氏は、「従来のハイエンド端末がスマートフォンに移行していくだろう」との見方を示しながらも、「置き換わるのか、ハイエンドの市場が残るのかは、検討している段階。スマートフォンは1つの機能であり、これがハイエンド向けだけにとどまるかというと、中長期的には違うと思う。フルタッチの端末は、入力のしにくさで、いろいろな声があるのも事実。(スマートフォンを好むユーザーと従来の端末を好むユーザーの)両方に届ける」とした。
通話エリア・品質向上に向けた取組み | コンシューマ商品統括本部 サービス・プロダクト企画本部長の増田和彦氏 | auユーザーからは、基本機能への要望が多い多いという |
(2010年 5月 17日)
[AV Watch編集部 中林暁]