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アップル、Mac/iOS向けiMovieでコンテンツ連携など、iLifeアプリを刷新&無料化

iLifeクリエイティビティアプリの利用イメージ

 アップルは23日、iPhoto、iMovie、GarageBandから構成される「iLifeクリエイティビティアプリケーション」と、ビジネス向けのPages、Numbers、Keynoteを含む「iWork仕事効率化アプリケーション」を刷新。いずれも64bitアーキテクチャ版にアップデートされる。

 さらに、Mac版は同日発表されたMacの新機種に無料でインストールされる。新OSのOS X Mavericksユーザーであれば、Mac App Storeから無料でアップデートが可能。iOS版のアプリは、iOS 7を搭載したデバイスから、App Storeを通じて無料でダウンロードできるようになり、既存ユーザーも無料でアップデートできる。ただし、GarageBandで利用する追加の楽器と音源は、プラットフォームごとにアプリ内課金の500円が必要となる。

iLifeクリエイティビティアプリケーション

 iMovieはMac/iOS用どちらもデザインを一新。MacとiOSが連携し、映像ライブラリの閲覧や、お気に入りに設定した動画の情報を共有できるようになった。さらに、Mac用のiMovieには、簡単な編集ツールも搭載。動画の見栄えを良くしたり、効果の追加、早回しやスロー再生も可能となっている。

 iOS用のiMovieでは、従来デスクトップPCで行なっていたようなムービー制作がiPhoneやiPadから可能になる。具体的には、スプリットスクリーン効果や、ピクチャー・イン・ピクチャー効果を加えたり、オーディオ編集もタップ操作で可能。

 「iMovie Theater」は、共有した動画などを、他のアップル製デバイスから視聴するための機能。Apple TVからも視聴できるようになる。コンテンツの共有にはiCloudを利用する。

iOS向けの「GarageBand」

 Mac用の「GarageBand」では、操作画面を刷新、Sound Libraryも新しくなる。ユーザーのリード演奏についてくるバーチャルセッションドラマーや、「Smart Controls」などの新機能を搭載。

 iOS用のGarageBandは、iOS 7の操作や見た目にマッチするようにアップデートされたほか、64bit対応になった事を活かして、最大32トラックのレコーディングが可能になった。iOS 7のInter-App Audio機能を使い、サードパーティーの音楽アプリをGarageBandに取り込む事もできる。

 さらに、ファイル共有機能の「AirDrop」を使い、自分が作った楽曲のプロジェクトファイルを、他のiOSユーザーとワイヤレスで共有。一緒に楽曲を作る事もできる。

iOS向けの「iPhoto」

 「iPhoto」は、Mac版/iOS版のどちらも64bit対応した事で、静止画の閲覧や編集がよりスムーズに行なえるようになった。iOS用版のiPhotoでは、iOS7からインスピレーションを受けたというシンプルなデザインに刷新。ツールとエフェクトを使い、画像編集も可能。カスタムスライドショー機能では、ジェスチャーを使ってポーズ、巻戻し、早送りができる。

iWork仕事効率化アプリケーション

iWorkアプリのiOS版を利用しているところ

 iWorkのアプリでは、ドキュメントの作成・編集・共有操作が簡単にできるようになった。そのため、新しい統合ファイルフォーマットをサポート。iOSとiCloudの間で「完全なドキュメントの統一感を提供する」という。文章作成ソフト「Pages」、表計算「Numbers」、プレゼンテーション用「Keynote」が利用できる。

 さらに「iWork for iCloud beta」機能を使い、リアルタイムコラボレーションをサポート。iPadでドキュメントを作成し、Macで編集、さらに「iWork for iCloud」でWindows PCユーザもそのドキュメントにアクセスでき、様々な機器のユーザーと共同作業ができるとする。

(山崎健太郎)