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ラトック、LightningでiPhoneと直接接続。AK/ソニーのバランス対応ポタアン開発中

 ラトックは20日、「第六回ポータブルオーディオフェスティバル2014」(ポタフェス)の同社ブースにおいて、2015年春頃の発売を目指して開発中のポータブルヘッドフォンアンプ「REX-KEB03」を参考展示した。2015年上期の発売を目指しており、価格は未定だが同社既存ポタアンと同様の価格帯を想定。様々なソース機器、そしてヘッドフォン/イヤフォンとの接続に対応しているのが特徴。

開発中のポータブルヘッドフォンアンプ「REX-KEB03」

 Windows/Macなどを接続するためのUSB端子を背面に搭載。この端子は、Androidスマートフォンとの接続にも利用でき、USB OTGケーブルを同梱。このケーブルを使って、Xperia Z3、Z2 Tabletなどのスマートフォン/タブレットと連携、デジタルデータのまま「REX-KEB03」に伝送し、「REX-KEB03」内蔵のDACでアナログ変換や増幅ができる。

 別売のハイレゾオーディオ接続用USB変換ケーブルを使い、ウォークマンのNW-ZX1、NW-F880シリーズとも接続できる。

 さらに、両端にLightningコネクタとUSB端子を備えたケーブルも同梱。カメラコネクションキットを使わずに、iPhoneなどのiOS機器とデジタル接続できる。HF Prayerなどのプレーヤーアプリを使い、iPhone内のハイレゾ楽曲を伝送・再生できる。背面には光デジタル入力端子も1系統装備している。

iPhoneと付属のLightningケーブルで直接接続できる
付属のUSB OTGケーブルでXperia Z3と接続したところ

 ヘッドフォンも多様な機器と接続可能。フロントパネルの左端に3.5mmステレオミニのアンバランス出力を1系統、中央にはラトックのポータブルアンプでこれまで採用している2.5mm×2のバランス接続用出力を備えている。「REX-KEB03」では、この2.5mm×2のバランス出力の汎用性が高い。

背面。USBと光デジタル入力を備えている
正面。中央の2.5mm端子×2がバランス駆動用。向かって右の端子が、AKシリーズのバランス出力と同じ仕様になっている

 バランス出力端子の右チャンネルが、2.5mm 4極のバランス出力に対応。iriverのAstell&Kern AK 第2世代シリーズ(AK240など)で採用されているバランス出力と仕様が同じで、AKシリーズ用のバランスヘッドフォンなどをドライブできる。

 さらに、ソニーがフラッグシップヘッドフォン「MDR-Z7」や「MDR-1A」と、ヘッドフォンアンプ「PHA-3」などが対応している、ステレオミニ(3芯)×2本のバランス接続にも対応可能。「REX-KEB03」のバランス端子は2.5mm×2であるため、そのままでは接続できないが、3.5mmステレオミニ-2.5mmへの変換プラグを介する事で、REX-KEB03でもドライブできるという。

左から、ラトックのアンプ向けの2.5mm×2バランスケーブル、3.5mm-2.5mmの変換プラグを介したソニーのバランス接続ケーブル、AKシリーズ向けの2.5mm 4極バランスケーブル。これらが接続できる
ラトックが試作した、2.5mm 4極バランス-ステレオミニケーブルを使い、ソニーの「MDR-1A」とバランス接続したところ

 DACなどは、発売中の「REX-KEB02AK」や「REX-KEB02iP」と同じで、ESS製の「ES9018K2M」を採用。384kHz/24bitまでのPCMと、5.6/2.8MHzのDSDファイルも再生できる。

 筐体は「REX-KEB02AK」や「REX-KEB02iP」よりも奥行きが少し長くなっており、バッテリ容量が増加。従来モデルは5時間程度だった連続動作時間は、10時間以上にアップしている。

ポタフェスでの展示の模様

(山崎健太郎)