【スマホLIFE】iPad 2から簡単HDMI出力「Digital AVアダプタ」
Apple純正のHDMIアダプタ。ビデオ/ゲームプレイに
Apple Digital AVアダプタとiPad 2 |
iPad 2の発売にあわせて、カバーやスタンドなどの周辺機器も続々と市場に投入されている。その中でもApple純正周辺機器として注目したいのが、「Apple Digital AVアダプタ」だ。
機能としては、iPadとDock接続し、HDMIで映像/音声出力するというシンプルなもの。Apple Store価格は3,980円。これまでも、Dock接続用のHDMIアダプタはいくつか発売されていたが、いずれも出力できる画面が、[ビデオ]など特定のアプリに限定されていた。
iPad 2にあわせて登場したApple Digital AVアダプタは、iPad 2の画面をアプリの制限なく、そのままテレビに出力(ミラーリング)できるという点が特徴だ。
対応機器はiPad/iPad 2と、iPhone 4、第4世代iPod touch。ただし、ミラーリングなどのフル機能が利用できるのは、iPad 2のみ。初代iPadやiPhone 4などではHDMI出力が特定のアプリに制限される。また、iPhone 3GSに接続してみたところ「この機器では利用できません」とのエラーが出て、再生できなかった。
Apple Digital AVアダプタ | パッケージ | iPhone 3GSでは利用できなかった |
■ シンプルにHDMI出力。対応アプリ、ゲームで活用の幅は広がる
HDMI端子(メス)と30pinのドック端子(メス)を装備 |
片側がDock端子、もう一方がDock端子(メス)とHDMI端子(メス)を備えているだけのアダプタだ。別途HDMIケーブルを用意してテレビなどに接続すれば、すぐにiPadの画面が出力されるので、取り立てて設定などを行なう必要は無い。迷うことなくすぐに使い始められるだろう。
また、Dock端子でパソコンなどとUSB接続すれば、映画などを見る場合にiPadを充電しながらHDMI出力できる。なお、Digital AVアダプタで、画面をそのまま出力(ミラーリング)できるのは、iPad 2のみなので、今回はiPad 2でテストした。ビデオ出力もiPad 2では最大1080pとなるが、iPad、iPhone 4、第4世代iPod touchでは720pまでとなる。
iPad 2に接続し、テレビにHDMI出力すると、ホーム画面もそのまま表示される。さらに、アプリを立ち上げるとアプリの画面がそのまま表示される。特別なアプリを除いてほぼすべてのiPad 2の画面がミラーリング出力される。
利用時に注意したい点は、iPadの画面を縦/横切り替えに応じ、テレビ側の出力表示も変わってしまうこと。映画を見たり、ゲームをプレイする際、あるいはプレゼンテーションを行なう時などは、画面の固定してから操作したい。
ホーム画面 | iPadの縦横を切り替えると、テレビ出力画面も自動的に切り替わる |
Dock端子も装備し、USB-Dockケーブルを使って、HDMI出力中も充電できる |
HDMI出力ということで、まずは、[ビデオ]アプリで映画を見てみた。ビデオ出力の場合は、従来のミラーリングとは挙動が異なってくる。
iTunes Storeで購入した映画(HD/720p)を再生すると、画面はテレビ側に出力されるが、iPad側は操作パネルのみが表示されるようになる。iPadからは再生/停止のほか、早送り/戻し、タイムバーサーチなどの操作が可能になる。ただし、ボリューム操作はテレビ側のリモコンを操作する必要がある。ビデオ出力時に同じ画面がiPadに出ていても意味が無いので、この仕様はうれしい。
出力した映画(720p)の画質も十分。さすがにBDやデジタル放送には及ばないののの、40型のテレビで見てもHDの解像度は十分に楽しめる。オーディオもドルビーデジタル5.1chの出力が可能だ。操作レスポンスもiPad 2そのものなので不満は無い。
他のAVアプリでも、「YouTube」などの主要なビデオ系アプリはHDMI出力側にコンテンツを表示し、iPadには操作パネルを表示するという形になる。一方でフォトなどの写真系のアプリの場合は、ホーム画面などと同様にiPad/HDMI出力で同じ画面を出力する。
映画やビデオPodcast再生中は、iPad 2側の表示は操作画面となる | ビデオの操作パネル |
YouTubeでは、ブラウズ中はiPadとテレビに同じ画面を表示。再生時にはテレビ側のみ映像を表示する |
ゲームについても基本的にiPadの画面をそのままミラーリングで出力する。ただ、iPadゲームの場合、基本はタッチパッド操作なのであまり意義を感じないことも。例えば「Angly Birds」のように、画面に触れて、指で細かく位置を調整しながら操作するゲームでは、そもそもテレビ側を見るような余裕はない。基本的にはiPadだけで完結したほうがいいだろう。
しかし、Digital AVアダプタ対応のゲームも出ている。例えばレースゲームの「RealRacing2HD(AppleStore価格1,200円)」を利用してみると、ゲームのプレイ画面をテレビ側に、コース情報や操作画面をiPadに表示できる。iPadの加速度センサーを用いて、iPadをステアリングに見立て画面を見て操作するというプレイスタイルになっており、まさにiPadに最適化されたゲームになっている。こうしたゲームが増えてくると、Digital AVアダプタの活用の幅はさらに広がりそうだ。
Angly Birds HDではDigital AVアダプタ利用の意味はほとんどない | iPad 2に最適化された「RealRacing2HD」。iPad 2にはコース情報などを表示する |
【Apple Digital AVアダプタ】 (Apple Storeで見る) | |
発売元 | APple |
対応機器 | iPad 2/iPad/iPhone 4/ 第4世代iPod touch |
Apple Store価格 | 3,980円 |
(2011年 6月 7日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]