2025年10月期。「ウマ娘シンデレラグレイ」2期「終末ツーリング」「永久のユウグレ」など

中央の檜舞台で“怪物”オグリキャップがさらなる高みへ挑む「ウマ娘 シンデレラグレイ」第2期。勝負所のラスト数百メートルで空気が一変するあの緊迫感、食いしばる表情や揺れるターフの手触りまで、ド派手なレースと繊細な間の両方がしっかり見せ場になりそうだ。

第1期は、地方から中央へ駆け上がる物語の熱量と、仲間やライバルとの距離感を大事に描いたのが印象的。2期でも、迫力あるレースシーンはもちろん、プレッシャーや期待と向き合う心の動き、そして“走る理由”が丁寧に掘り下げられていくはずだ。

原作の硬派なレース描写を思わせる画づくりに、スピードとコントラストの効いたカメラワーク。大舞台へ向けて積み重ねる日々の地味さと、一瞬で世界が変わる決定的な瞬間——その落差が気持ちよく刺さる。毎週追って熱を共有するのも、一気見で鼓動のリズムに身を委ねるのも似合う、手応えある作品になるだろう。

滅びた日本を、二人乗りのセローでゆっくりとめぐる——『終末ツーリング』が10月4日23:30から放送開始。以降は毎週土曜の更新で、週末の静けさに合わせて旅路を追いかけられる。アニメーション制作はNexus。エンディングまで余韻をつなぐ音楽陣にも注目です。

誰もいない観光地で写真を撮ったり、街に飲み込まれた自然の中で小さなキャンプをしたり。ヨーコとアイリ、そして一台のバイク——ただそれだけの組み合わせが、不思議と胸に残る解放感を連れてきます。イントロダクションどおりの“信号にも渋滞にも止められない”自由さが、画面いっぱいに広がっていきそう。

ROAD TRAILERやPVからは、朝夕の斜光や風の音、ひんやりした空気まで感じるような映像の手触りが印象的。豪快なアクションではなく、止まって眺める時間や、ふたりの会話の間こそが見どころになりそうです。心が穏やかなときにそっと再生して、旅のページを一枚ずつめくるように楽しみたい一本。

滅びをくぐり抜けた未来で、200年越しの約束を胸に——『永久のユウグレ』がMBS/TBS系「スーパーアニメイズムTURBO」にて放送開始。以降は毎週木曜深夜に1話ずつ更新されていく。アニメーション制作はP.A.WORKS。監督・シリーズ構成は津田尚克、音楽は得田真裕が担当する。

コールドスリープから目覚めた少年・姫神アキラの前に現れたのは、最愛の彼女にそっくりなアンドロイド・ユウグレ。「約束は200年越し。けれど相手は、君じゃない君だった」——イントロダクションが示すとおり、アキラは“彼女”を探す旅に出ることに。PVの淡い光と長い影、静かな間からも、恋と選択の物語が静かに熱を帯びていくのが伝わってくる。

荒廃した都市、統一機構OWEL、結婚とは異なる制度“エルシー”。世界のルールが少しずつ明かされていく手つきは丁寧で、終末色の風景にもどこかやわらかな余韻が残る。毎週追いかけても、心が落ち着いたときにまとめて観てもよさそうな、光と影のコントラストが印象に残る一本。