サムスン、世界最大40型ワイド機で液晶テレビ事業に参入
―計6機種を投入、63型ワイドプラズマテレビも参考出品


上から40型ワイド、29型ワイドと17型ワイド、15型ワイドと15型4:3
6月1日より順次発売

標準価格:オープンプライス

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 日本サムスン株式会社は、世界最大クラスの40型ワイドをはじめとする液晶テレビの国内投入を発表した。ラインナップは、40型ワイド、29型ワイド、22型ワイド、17型ワイド、15型ワイド、15型4:3の6機種。価格はすべてオープンプライスとなっている。

 発売時期は、17型ワイドの「LT17N13W」と15型ワイドの「LT15N13W」が6月1日、40型ワイドの「LT40A13W」と29型ワイドの「LT29A13W」と5型4:3の「LT15S13C」が6月末日。22型ワイドの「LT22A13W」のみ、8月の発売を予定している。

型名画面サイズ発売時期店頭予想価格
LT40A13W40型ワイド6月末100万円弱
LT29A13W29型ワイド60万円前後
LT22A13W22型ワイド8月30万円前後
LT17N13W17型ワイド6月1日16万円前後
LT15N13W15型ワイド13万円前後
LT15S13C15型4:36月末11~12万円前後


■ 計6種類の液晶テレビを発表

 全機種ともD4端子を搭載し、ハイビジョンの表示に対応。スピーカーは、LT40A13WとLT29A13Wのみ取り外しが可能で、それ以外はスピーカー内蔵タイプ。チューナはCATV対応の地上波チューナを搭載し、BSアナログは搭載していない。また、全モデルにPC入力を備えている。

 画面を分割できる「ダブルスクリーン機能」や、画面をストップさせる「画面静止機能」、異なるソースを子画面に表示する「PIP(Picture In Picture)」機能などを搭載。2chでサラウンド感を得られるという「バーチャルドルビーサラウンド」機能も搭載している。

LT40A13W LT17N13W LT15S13C

 LT40A13Wは、解像度1,280×768ドットの40型ワイドテレビ。液晶テレビとしては世界最大級としている。D4入力を2系統搭載し、DVI-I入力も1系統備えている。スピーカーは取り外し式で、別売りの壁掛けマウントも使用可能。なお、このモデルのみ地上波チューナを2系統搭載している。

 D4以外の映像入力は、S映像、コンポジットを各1系統装備している。本体のみの外形寸法は、1,006×58×713mm(幅×奥行き×高さ)、重量は21.5kg。

 29型ワイドのLT29A13Wは、解像度1,280×768ドットのパネルを採用。LT40A13Wをそのまま小さくしたデザインで、スピーカーは取り外し式。D4入力も同じく2系統を搭載する。PC入力はDVI-Iを1系統装備。本体のみの外形寸法は、760×49×506mm(幅×奥行き×高さ)、重量は11.2kg。

 LT22A13Wは、解像度1,280×720ドットの22型ワイド液晶テレビ。スピーカーはパネル下に埋め込まれている。D4入力は1系統になるが、代わりにコンポーネント(RCA)端子を1系統装備する。PC入力はアナログRGB(D-sub15ピン)1系統。本体のみの外形寸法および重量は、600×67×444mm(幅×奥行き×高さ)、6.2kg。

 17型ワイドのLT17N13Wは、解像度1,280×768ドット、D4入力1系統、コンポーネント入力1系統のミドルモデル。PC入力はアナログRGB(D-sub15ピン)で、スピーカーはパネル横に装備されている。本体のみの外形寸法は、536×57×306mm(幅×奥行き×高さ)、重量は6.2kg。

15型4:3のLT15S13Cを斜め後ろから見たところ。厚さ26mmは世界最薄という
 15型はワイドと4:3の2モデルをラインナップ。ワイドのLT15N13Wは、解像度1,280×768ドットパネルを採用する。本体デザインは17型ワイド「LT22A13W」の流れを汲み、コンポーネント入力1系統、D4入力1系統、D-sub15ピン1系統の装備など、使用に共通する項目も多い。本体のみの外形寸法および重量は、498×57×296mm(幅×奥行き×高さ)、3.8kg。

 一方、15型4:3のLT15S13Cは、厚さ26mmという世界最薄の液晶テレビ。解像度は1,024×768ドットとなっている。コンポーネント入力端子は省略されるが、D4入力は装備。PC入力にはアナログRGB(D-sub15ピン)を搭載している。本体幅は346mm、高さは350mm。重量は2.7kgとなっている。


■ 世界最大の63型プラズマテレビも参考出品

手前から63型ワイド、50型ワイド(2台)、42型ワイド
 発表会場には、国内投入を予定しているプラズマテレビも並べられた。42型ワイド、50型ワイド、63型ワイドの3モデルで、このうち63型ワイドは世界最大級としている。発売時期、価格とも未定。

 展示された60型ワイドは、1,366×768ドットの自社開発パネルを搭載した製品。輝度450cd/m2、コントラスト比600:1、視野角160度(上下左右)というスペック。1080i、720p、480p、480iの入力に対応している。

 入力端子は、コンポーネント、S映像、コンポジット、D-sub15ピン。外形寸法および重量は、1,566×89×912.5mm(幅×奥行き×高さ)、70kgとなっている。

 50型ワイドは、1,366×768ドットの解像度に対応し、輝度550cd/m2、コントラスト比600:1、視野角160度のパネルを搭載。こちらもコンポーネント端子を搭載しており、1080iや720pを入力できる。PC入力はD-sub15ピンを搭載。ファンレス冷却システムを採用している。外形寸法は1,208.5×89×724mm(幅×奥行き×高さ)、重量は42kg。

 42型ワイドも自社開発パネルを搭載。解像度は852×480ドットで、輝度600cd/m2、コントラスト比700:1。視野角は上下左右とも160度となっている。コンポーネント端子を搭載し、1080i、720p、480p、480iの表示に対応。PC入力用として、D-sub15ピンも備えている。50型ワイドと同じく、ファンレス設計。外形寸法および重量は、1,039×89×635mm(幅×奥行き×高さ)、32kg。

左から63型ワイド、50型ワイド、42型ワイド。スタンドのデザインがそれぞれで異なっている。国内投入時期はまだ決定していないそうだ


■ 世界最大の10型ワイド液晶を搭載するポータブルDVDプレーヤーなど

 また、今夏投入されるDVDプレーヤーも参考出品された。そのうち、ポータブルDVDプレーヤーの「DVD-L100J」は、ポータブル最大クラスの10型ワイド液晶ディスプレイを備えたモデルで、CD-R/RWやMP3ファイルの再生にも対応している。最大の特徴は本体横にメモリースティックスロットを装備していること。メモリースティックに記録したMP3ファイルやJPEGファイルの再生ができるという。MGメモリースティックではなく、ATRAC3の再生に対応していないことが興味深い。

 国内発売は夏頃を予定し、価格は未定。出力端子として、S映像/コンポジット入出力端子や、光デジタル音声出力、ヘッドフォン出力を装備している。ヘッドフォン端子は2系統を搭載。バッテリを含む重量は1.2kgとなっている。

10型液晶ディスプレイを搭載した世界最大のポータブルDVDプレーヤーも参考出展した。早ければ夏にも国内発売される見込み。メモリースティックスロットを装備するが、チェックイン/アウトに対応するMGメモリースティックスロットではない

 据え置き型のDVD-P428Jは、D2出力端子を搭載したプログレッシブDVDプレーヤー。MP3再生にも対応している。96kHz/24bitのオーディオDACを搭載し、バーチャル3Dサラウンド機能も装備する。6月末ぐらいの発売を予定し、店頭予想価格は2万円台前半になる見込み。

 SV-DVD6JとSV-DVD3JGは、DVDとVTRの一体型デッキ。DVD6Jは、この分野では珍しくプログレッシブ出力が可能な上位モデルで、DVD3Jは従来機にGコード予約機能とCD-R/RW再生機能を付加したモデル。発売時期はDVD6Jが7月、DVD3Jが6月末頃になる予定。

DVD-P428J SV-DVD6JJ SV-DVD3J


鄭埈明(チョン・ジュンミン)社長。「狭いニッポン、そんなに急いでどこへ行く、という言葉を聞いて、日本人の広さに対するストレスを感じた」と大画面に対するニーズを解説した 液晶テレビのキャラクターにはデジタルモデルの「飛飛(FeiFei)」を起用。東京・渋谷Qフロントのネオンサインやラッピングバスなど積極的な広告展開を図る
 発表会に出席した日本サムスン社長の鄭埈明(チョン・ジュンミン)氏は、「大国として迷い始めたという日本で、クオリティ・オブ・ライフを実現する液晶テレビを紹介する」と挨拶。日本向けとしてではなく「アジアスタンダードとして日本の皆様にお勧めしたい」という。

 また、「2年前の液晶モニタの発表会以来、現時点で液晶分野で成功したと自負している。今回は世界に誇るLDCを用意した」と、自信のほどをうかがわせる場面もあった。

 発表会では、実売価格が100万円弱になることについて、「プラズマテレビに優位を与えるのでは?」という質問が出た。しかし、同社では「画質などでメリットがあるので大丈夫だ」としている。

 なお、同社では40型ワイドの次に50型の市場投入を目指していることも明らかにされた。「実現はそれほど難しくないが、市場を見ながら徐々に事業を進めていきたい」としている。

【液晶テレビ6機種の主な仕様】
 LT40A13WLT29A13WLT22A13WLT17N13WLT15N13WLT15S13C
画面サイズ40型
ワイド
29型
ワイド
22型
ワイド
17型
ワイド
15型
ワイド
15型
4:3
パネル解像度1,280×768ドット1,280×720ドット1,280×768ドット1,024×768ドット
画素ピッチ0.6735mm0.4935mm0.381mm0.2895mm0.261mm0.297mm
アンプ最大出力10W×2ch7W×2ch5W×2ch3W×2ch
バーチャルドルビーサラウンド
映像入力コンポーネント1系統
D42系統1系統
S映像1系統
コンポジット1系統
PC入力DVI-ID-sub15ピン
チューナ地上波2系統1系統
CATV
消費電力200W135W90W55W52W45W
外形寸法
(幅×奥行き×高さ)
本体のみ1,006×58×713mm760×49×506mm600×67×444mm536×57×306mm498×57×296mm346×26×350mm
スタンド
使用時
1,006×300×747mm760×195×569mm600×185×468mm536×204×402mm498×204×374mm346×169×362mm
スピーカー
取り付け時
1,248×300×747mm961×195×569mm
重量(本体のみ)21.5kg11.2kg6.2kg3.8kg2.7kg

□日本サムスンのホームページ
http://www.samsung.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.samsung.co.jp/news/japan/nj020523.html
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~ CES会場で見かけたすごいもの、変わったもの ~
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【2001年10月31日】フラットディスプレイの総合イベント「LCD/PDP展」が開幕
―サムスンがテレビ向け40ワイド型TFT液晶を出品
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20011031/fpd.htm

(2002年5月23日)

[orimoto@impress.co.jp]

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