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【WPC EXPO 2002会場レポート】
―ソーテックのPCベースのTVレコーダや、MDコンポ型コクーンなど


会期:10月16日~19日

入場料:2,000円


 PC関連製品のアジア最大の展示会「WPC EXPO 2002」が16日より開幕した。会期は19日までで、入場料は2,000円(WPC EXPOのホームページで事前登録を行なうと無料で入場できる)。

 PC系のイベントとあって、AV関連の新製品はそれほど多くないが、それでも各社が発売前の製品などを展示しており、会場でのユーザーの注目も高い。ここでは会場で展示された注目の参考展示品についてレポートする。


■ ソーテック

Personal Video Recorder

 ソーテックは、「Personal Video Recorder(PVR)」と呼ばれるコンセプトモデルを参考出品している。デモ用の参考展示のため、価格や発売時期については未定としている。

 PVRは、DVDプレーヤーとHDDレコーダ、PCを統合したコンセプトモデル。といってもベースとなっているのはPCで、Windows XP Professional上に独自のシェルを設け、リモコン操作でTVの録画予約などの操作が行なえる。家電感覚でTV録画や再生といった作業が行なえるのが特徴で、会場では、iEPGサイト「ON TV Japan」を利用した録画予約のデモが行なわれていた。


OSはWindows XP Professional 本体はかなり大きい。ON TV Japanを利用した録画予約のデモ

Play@TV

 また、「Play@TV」と呼ばれるメディアレシーバも参考出品している。Play@TVは、PCに蓄積したコンテンツをTVで閲覧可能にするネットワークメディアレシーバで、MPEG-1/2、AVI、MP3、WAVEなどの再生や管理が可能となっている。

 PCにMedia Organizerと呼ばれるソフトウェアをインストールし、EthernetでPCとPlay@TVを接続することで、TVに表示したPlay@ビューワのリモコン操作が可能となり、PCに蓄積したコンテンツの再生などが行なえる。ソニーのルームリンクにも似たコンセプトの製品だ。

 PCカードスロットを備え、IEEE 802.11bカードを利用したPCとの連携も可能。Sビデオ出力やコンポジット出力のほか、D端子も装備している。価格や発売時期については未定としている。対応OSはWindows Me/2000/XP。

本体背面
EthernetやD端子を装備する
Play@TVのデモ Play@TVのリモコン


■ ソニー

ソニーブース
コクーンを大々的にアピール

 ソニーのブースでは、HDDレコーダ「コクーン」のデモが行なわれている。同社のPC「バイオ」とほぼ同等のスペースを割いてデモンストレーションが行なわれており、ソニーの取り組みの真剣さが伝わるブース展開となっている。

 コクーンは、常時接続型ネットワーク機能を搭載したホームAVゲートウェイ製品群の総称で、使うほどに自分仕様となる「パーソナライズ」性や、いつでもどこでもアクセスできる「ユビキタス」性、ネットワークを使った機能アップができる「アップグレード」性といった、「成長する商品」としての特長を持つ。

 デモは、11月に発売予定の「CSV-E77」を中心に、コクーンの成長の説明やネットワークサービス「カモン!マイキャスター」に関連するものが解説が多かったが、参考展示として、MDコンポ型やAirBoard型のコクーンが展示されていた。ともに、コクーンサーバーの操作やコンテンツの再生が各端末から行なえるようにしたもので、このままの形で商品化されることはないという。

 また、コクーン発表会などで展示された、DVD/HDDハイブリッドレコーダや、DVDプレーヤーとHDDレコーダのコンボデッキを使った5.1chシステムなども参考出展されている。

HDDレコーダ「CSV-E77」 今回初出展のMDコンポ型「コクーン」 今回初出展のAirBoard型「コクーン」
DVD/HDDハイブリッド型 コクーン対応の5.1chシステム

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【9月4日】ソニー、ブロードバンド時代のAV視聴スタイル「CoCoon」を発表
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20020904/sony2.htm


■ エスケイネット

HDTVコンバータ
チップ型番は消されている

 エスケイネットのブースでは、PCのアナログRGB出力をハイビジョンテレビに出力する「HDTVコンバータ」を参考出品している。来年の早い段階に発売する予定で、価格は2万円程度になる予定。

 1,280×1,024ドット/75Hzまでの入力に対応し、1080i/725pでの映像出力が行なえる。4:3/16:9の出力切替機能やフリッカーレスフィルタ機能も装備している。入力端子はD-Sub15ピン。出力端子はコンポジット、Sビデオ、D端子、コンポーネントをそれぞれ1系統装備している。

 会場では、PCから出力したVGA信号を725pで表示するデモが行なわれていた。

解説 HDコンバータのデモ


■ アドテック

AD-CL10

 アドテックは、MP3/WMA対応のポータブルCDプレーヤーの最新バーション「AD-CL10」を参考出品している。年内の発売を目指しており、価格は未定。

 鏡面仕上げが特徴的なポータブルCDプレーヤーで、CD-DAのほか、WMA(64~160kbps)/MP3(8~320kbps)に対応する。ファイル名/ID3タグの日本語表示に対応し、日本語表示(ひらがな/カタカナ/漢字)が可能な132×48ドット液晶リモコンが付属する。

 音飛び防止機能はMP3/WMAが最大420秒、音楽CD時が140秒。バッテリはガム型ニッケル水素充電電池2本で、連続再生時間は約10時間(バッテリパック利用時24時間)。本体サイズは137.5×141×17.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約164.5g(本体のみ)。

 また、MP3対応CDプレーヤーで問題となるディスク認識時間の遅さについても、従来モデルよりかなり改善しているという。

バッテリはガム型ニッケル水素充電電池×2 16日に発表されたばかりの新MPIOも展示されている


■ 東芝

 東芝は、先日発表した、Bluetooth搭載ポータブルストレージデバイス「HOPBIT(B105H)」と連携する「Bluetooth Mobile Viewer」のデモを行なっていた。

Bluetooth Mobile Viewer HOPBIT

 「Bluetooth Mobile Viewer」は、320×240ドットの液晶を装備し、「HOPBIT」内に蓄積したMPEG-4データを無線でBluetoothで転送し表示するデバイス。このままの形で製品化されることはないが、Bluetoothを利用した「HOPBIT」の応用機器として、こうした応用例の製品化を検討しているという。

 HOPBITは、容量5GBの1.8インチHDDを内蔵したストレージデバイス。Bluetooth FTP対応機器とワイヤレスでデータのやりとりが行なえる。

□関連記事
【10月9日】東芝、Bluetooth搭載の無線ポータブルストレージデバイス(PC)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/1009/toshiba.htm


■ ヤマハ

DRX-1

 ヤマハブースでは、DVD+RW/+Rに対応したDVDレコーダ「DRX-1」を展示している。発売時期や価格については未定。

 また、USB/IEEE 1394接続のPC用外付けDVD+RW/+Rドライブも参考出展されている。


DRX-1背面 PC用のIEEE 1394/USB外付けDVD+RWドライブ

□関連記事
【7月10日】第3回DVD+RWアジアパシフィックセミナー
―ヤマハがDVD+R/RWレコーダとドライブを本邦初公開
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■ ジャパンバリュー

Slient Master(JC-2301)

 ジャパンバリューのブースでは、HTPC(Home Theater PC)用のPCケースを出品している。

 「Slient Master(JC-2301)」は、HTPC用に振動や電磁波によるノイズを低減したPC用ケース。価格はオープンプライスで店頭での販売価格は約4万円。現在月産台数は約50台という。

 オールアルミアルマイト製のATXケースで、マザーボード固定用に真鍮ネジなどを使うなどで振動やノイズを低減し、HTPCでの利用に最適化した。

 真鍮製絶縁ビスナットやマザーボード防振鉛板、マザーボード強化銅板などのオプションが用意されている。電源は別売で、近日中に専用の電源もリリースする予定としている。


オプションのマザーボード強化用銅版を装着 豊富なオプションが用意される 底板強化用銅版など


□ジャパンバリューのホームページ
http://www.jjv.ne.jp/

□WPC EXPO 2002のホームページ
http://expo.nikkeibp.co.jp/wpc/
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http://av.watch.impress.co.jp/docs/20021016/wpc03.htm

(2002年10月16日)

[usuda@impress.co.jp]


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