今回のセミナーでの技術的なアップデートは主に、DVD+RWのMt.Rainierと、DVD+Rのマルチセッション、DVD+VR。Mt.Rainierは、既にCD-RW用で実現されている欠陥管理システム「CD-MRW」を、DVD+RWに実装するもので通称名は「DVD+MRW」。 ドライブ自身が欠陥管理を行ない、データを2KB単位で取り扱うことなどにより、DVD+RWの信頼性を高める。書き込みにはDVD+MRWに対応したドライブとメディアが必要となるが、読み込みは従来のDVD-ROMドライブでもドライバを追加することで可能になる。なお、対応書き込みドライブの発売日程などのスケジュールは、明らかにされていない。
DVD+Rのマルチセッションは、基本的にはCD-Rのマルチセッションと同様のもの。現行DVD-ROMドライブでは、マルチセッションで作成したメディアは、第1セッションのみしか読み出せない。今後、汎用デバイスドライバを提供することにより対応していくとしている。 なお、DVD-Rマルチセッション対応ファイルシステムは、OSTA(米国光ディスク業界団体)が審議中であり、UDFの規格書に追加(Document Change Noticeを発行)される予定。
プレスセッションの最後に、ヤマハがDVD+VRのデモストレーションを行なった。DVD+VRの最大の特徴は、DVDビデオプレーヤーとの再生互換を維持しながら、自由にDVD+RWディスクへの追記/編集ができること。 本邦初公開となるヤマハのDVD+RW/Rレコーダ「DRX-1」を使い、録画したディスクを追記・編集。そのディスクをDVD+RWドライブを搭載したパソコンで、さらに編集・追記しても、DVDプレーヤーで再生できるという互換性の高さをアピールした。
また、別室にてDVD+RW/R対応製品が展示された。ビデオレコーダとしては、ヤマハが「DRX-1」を参考出品したほか、Philipsが2機種を出品。Philipsのレコーダは既に欧米で発売されているもので、「DRX-1」は9月に欧米で発売予定。しかし、いずれのレコーダも、現在のところ日本での発売予定はない。 DVD+RW/Rドライブもソニーと、ヤマハが出品。ソニーのDVD+RWドライブ「DRU-120」は既に欧米で出荷されており、ヤマハのドライブはまだプロトタイプで、発売地域、発売時期ともに未定。
注目されるのはプラネット・アソシエイツが展示した「HDD内蔵型DVD-RECORDER SOLUTION」。DVD+RWとしては初めて、タイムシフト再生(追っかけ再生)を実現。
実際に、タイムシフトのデモストレーションを行なっていた。評価基板の状態ではあったが、今夏以降に各社が製品化していく予定としている。 また、ソニーはDVD+RW/RとDVD-R/RWに両対応のピックアップや、スピンドルモータなども参考展示しており、今後両対応を進めていくことが伺えた。しかし、会場では具体的な製品や方針について、聞く事ができなかった。
□DVD+RWアライアンスのホームページ (2002年7月10日)
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