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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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社団法人 日本映像ソフト協会は18日、2002年から2006年にかけたビデオソフト市場予測調査を発表した。2002年におけるDVD再生機器の推定普及率を35%とし、最終普及率を70%ないし80%と上方修正した。 また、2006年のビデオソフト市場全体の売上を、最終普及率70%で3,993億4,200万円、最終普及率80%で4,165億5,000万円としている。そのうちDVDは、世帯普及率70%時が3,293億700万円、世帯普及率80%時が3,497億4,800万円。 この結果は、ビデオソフトメーカー、流通系企業などへのヒアリングとWebアンケートから推測したもの。同協会によると、2002年9月末におけるDVD再生機器の普及世帯数は1,687万世帯、世帯普及率35.9%。機器ジャンル別では、家電製品564万世帯、ゲーム機960万世帯、パソコン1,002万世帯で、それぞれの重複を除くと、家電製品のみが167万世帯、パソコンのみが424万世帯、ゲームのみが401万世帯となる。 また、ゲーム機やカーナビなど、DVD機能があまり使われていない事実を鑑み、視聴世帯数も割り出している。それによると、家電製品が539万世帯、パソコンが893万世帯、ゲーム機が882万世帯となっている。重複分を省いた総普及世帯数は1,457万世帯。 以下の内容はWebアンケートの結果によるもので、実施時期は2002年上半期。DVD視聴機器の保有者全体(2,050票)を対象にした一次調査と、過去半年以内にDVD視聴経験のある層(820票)を対象にした二次調査を行なっている。
■ ハード保有・ソフト購入状況 一次調査でのDVD再生機器の保有状況は、プレイステーション 2(PS2)が52.5%、デスクトップパソコンが44.5%、据置型DVDプレーヤーが24.8%と上位を占めた。機器の重複状況は、1系統のみ保有が59.9%、2系統以上保有が40.1%となった。
一方、ここ半年でDVDビデオを視聴していないのは、パソコングループが28.9%、ゲーム機器グループが11.8%、家電品グループが4.5%。この点から、同協会では「再生機器普及=DVDソフトの視聴者増大にはつながらない」と指摘している。 過去1年間におけるDVDソフト購入状況(二次調査対象者)を見ると、25.5%が0枚、次いで3枚が14.4%、2枚が13.4%、1枚が12.7%となった。5枚以上の購入者は29.6%と少ない。 また、DVDソフトの所有状況では、0枚が全体の17.2%と最も多く、以下3枚(9.8%)、5枚(9.5%)、2枚(9.0%)と続く。ソフトを買わない理由としては、「見たい作品はレンタルしている」(73.7%)が一番多く、DVDレンタルの影響がうかがわれる。ただし、購入本数は全体の40.8%が「増えている」と答えており、その理由として「ソフトが充実してきたから」、「ソフトの価格が安い」を挙げている。
■ DVDレンタル DVDレンタルについては、過去1度でも利用したことのある層が全体の69.1%を占めた。1回あたりのレンタル枚数は、1枚(58.2%)が最も多い。平均レンタル枚数は1.6枚となっている。 レンタル利用で多いジャンルは、「海外の映画」(88.4%)、「日本の映画」(37.1%)、「一般向けアニメーション」(16.5%)、「子供向けアニメーション」(15.2%)。セルで多い「日本の音楽ビデオ」はタイトル数の少なさからか、8.4%にとどまってる。品揃えについては、「枚数のボリュームが少ない」(41.7%)、「1タイトルあたりの在庫が少ない」(20.1%)、「旧作の作品数が少ない」(16.7%)という声が多かった。 利用者のうち40.3%が「作品によってレンタルとセルを使い分けている」と回答し、「レンタルのみでセルは買わない」が20.8%に上っている。特に、パソコン利用者では28.5%がレンタルのみで利用している。
なお、DVDソフトが貸し出し中だった場合、「同じタイトルのVHSを借りる」が45.5%と半数近い。そのほか、「同じタイトルが返却されるまで待つ」が28%、「他のソフトを借りる」が24.7%となっている。 また、中古DVDの利用についてもアンケートを行なっているが、1年以内の購入者が20.9%に上るなど、浸透がある程度が進んでいることを伺わせる結果が出た。
■ ハードの購入価格 DVD再生機器の購入価格は、3~4万円が最も多く、22.7%となった。これは当初のPS2の価格帯でもあり、ゲーム機利用者では45.6%と半数弱を占めた。家電品利用者では2~3万円(20.8%)がトップで、以下、3~4万円、1~2万円と続いている。 そのほか、5.1chサラウンドシステムの保有者は12.2%で、パソコン利用者のうち、主にテレビでDVDビデオを見るユーザーは5.2%という結果が出ている。
■ DVDとブロードバンド 二次調査対象者の66.0%がブロードバンド利用者で、23.9%がストリーム配信の経験者だった。また、16.2%がダウンロードして保存するなどの体験をしている。 ただし、「ブロードバンドでテレビを見たいか」という質問については、56.1%が「現在のまま」を希望。「インターネット経由でテレビ放送を楽しみたい」という層は11.1%にとどまった。
また、オンデマンドでのストリーミング視聴とレンタルビデオの比較では、「今のように店からレンタルしたい」が35.1%、「ネット経由で楽しみたい」が28.2%、「どちらともいえない」が36.5%と分かれた。ただし、パソコン利用者に限定すると、店頭レンタルが33.7%、ストリーミング志向が34.8%と逆転している。 ビデオソフトのダウンロード販売と、パッケージソフトのセル販売の比較では、「今のまま店でカセットやDVDを見たい」とする層が44.9%を占めた。一方、「ネット経由でデータだけ購入」は16.3%。パソコン利用者では、セルソフトが40%、ダウンロード販売が24.1%となった。
□JVAのホームページ (2002年12月18日) [AV Watch編集部/orimoto@impress.co.jp]
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