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従来のCDは、ポリカーボネイト層、蒸着層、印刷/保護層の3層で構成されており、蒸着部分にアルミを使用することで100%近い反射率を確保している。 今回発表された、C-thru Discでは蒸着部分にアルミの代わりに、銀を28μm厚で蒸着。裏が透けて見える透明度を実現しながら、アルミと変わらない反射率を実現した。また、蒸着方法以外は既存のCDと同じとしており、「100%の互換性と音質の劣化などの諸問題を解決した。カーステレオなどでの再生でも問題は生じない。また、レーベルゲートCDを含めてCCCDにも対応できる」という。 銀蒸着は、アルミに比べると高コストになるが、同社によると「海外製造することで販売価格を抑え、通常のCDと同価格と提供できる」としている。今までにも、12cmディスクを内周8cmまでアルミ蒸着し、それ以降の外周部分を蒸着しない透明ディスクはあったが、12cmすべてを蒸着した透明ディスクは世界初となる。 C-thru Discはデザイン性を重視し、音楽業界向けとしており、「特にファッショナブルな女性アーティストを中心に初年度500万枚」の売り上げを見込む。 同社では、C-thru Discを音楽CDに採用するメリットとして、「現在の音楽CDは、レーベル面までスキャナやインクジェットプリンタなどでコピー可能なため、オリジナルディスクの付加価値が下がっている。C-thru Discは、物理的にレーベルをコピーできないので、コピー問題で売り上げの低迷に悩む音楽業界の業績回復への切り札ともなりえる」と話している。 なお、技術的にはCD-Rも透明化可能としているが、「音楽CDでのC-thru Discの付加価値を高め、市場を確立するため、透明CD-Rの製品化予定はない。当面はプレスCDのみで、音楽CD市場で展開する」としている。
□ディーティージャパンのホームページ (2002年12月25日) [AV Watch編集部/furukawa@impress.co.jp]
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