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ソニー、秋葉原高層マンションのモデルルームで鹿島建設とタイアップ


間仕切りにプロジェクタの映像を投影するなど、光と映像を追求したモデルルーム内
2月26日公開


 鹿島建設株式会社は、東京都千代田区内に最高層のタワーマンション「TOKYO TIMES TOWER,」のモデルルームを公開した。その中でソニーとタイアップしたモデルルームも展示し、プラズマテレビ、プロジェクタなどをエアボードで制御するAVコントロールシステムをアピールした。

TOKYO TIMES TOWER
(完成予想図)
 TOKYO TIMES TOWERは、鹿島建設が売主、設計、施工を行なう地上40階、地下1階の高層マンション。場所は東京都による「東京構想2000」で「IT産業の世界的な拠点」として形成されることが決定した秋葉原西口の再開発地域で、元は神田青果市場と旧国鉄用地。JR山手線秋葉原駅から徒歩5分、営団地下鉄銀座線の末広町駅から徒歩2分という立地にある。竣工予定は2005年9月下旬。

 総販売個数は319戸。1LDK~4LDKの間取りが用意され、3~37階までは約44~200㎡のメニュースタイル、38階は間仕切りが自由なオーダースタイル、最上階(39階)は完全フリースタイルとなっている。最多販売価格帯は6,000万円台(2LDK)。

 また、居住戸のほか、スカイラウンジ、ゲストストーム、タイムズ・カフェ(エスプレッソ・アメリカーナ)が設置される。エントランスなど共有部分の一部は無線LANスポットになる予定。

東京駅八重洲口の看板。看板の裏がモデルルームになる。販売担当は三井不動産株式会社 鹿島建設は、秋葉原再開発地域に同マンションとITセンターを2ヘクタールの規模で開発する

 鹿島建設独自の「スーパーRCフレーム構造」を採用したため、柱や梁が非常に少ない構造が可能になったという。また、二重天井ながら350mm厚の床スラブを確保し、さらにLL45等級のフローリングを採用するなど遮音性に配慮したという。

 最新の高層マンションだけあって、全戸にFTTHを標準装備。管理会社の契約とは別に、独自のプロバイダを選ぶこともできる。また、エントランスとエレベータのダブルオートロックに加え、世界初という携帯電話利用入館システムも採用している。これは、携帯電話をオートロックのキーとして使用するもので、携帯電話のディスプレイに表示された2次元バーコードをセンサーにかざすことで、入館が可能になる。

 今回発表されたのは、3月8日にオープンする同マンションのモデルルーム。場所は東京駅八重洲南口で、営業時間は11:00~18:00(平日)、10:00~17:00(土日)となっている。

 3つのモデルルームが用意されているが、そのうち1つがソニーとのタイアップによる「S-STYLE」ルームになる。「映像とインテリアを融合させ、最新AV機器を内包した空間デザインに挑戦した」(ブロードバンドソリューションネットワークカンパニー BSNC 戦略部門システム事業推進プロデューサー 平山貴久氏)というコンセプトのもので、プラズマテレビやプロジェクタによる光と映像の演出が特徴となっている。モデルルームだけの趣向ではなく、入居者には物件のオプションとして用意するという。その場合、機材は最新のものになる。

 S-STYLEは63.71㎡(約19.27坪)の1LDK+DEN(小納戸)。LDKが約11.1畳+約4.1畳、寝室が約8.6畳、DENが約5畳。DENも含め、全室が間口に面している。

バルコニーからキッチン側を見たところ。右上がDEN側のガラスに投射しているHS10 間仕切りの透過スクリーンはアリサワオプテクス製。向こうのDENには動作していないルームリンクがあった プラズマテレビも量産品と同じだが、壁面にブルーライトを配し、ガラス面を引き立たせたという

 LDKには、50型プラズマテレビ「KDE-P50HX1」、SACDプレーヤー一体型5.1chシステム「DAV-S880」、液晶プロジェクタ「VPL-HS10」2台を展示した。P50HX1とS880でDVDビデオなどを再生し、2台のHS10は環境映像を間仕切りのガラスに向けて投射する。

 HS10は2台とも天井に配置。投影するガラスは、DEN側が透過タイプのスクリーンを強化ガラスではさんだ構造で、株式会社有沢製作所製。映像が透過するため、スクリーン裏のDENからも映像を見ることができる。また、キッチン側のガラスには、瞬間調光ガラス「UMU(ウム)ガラス」を採用している。UMUガラスは、電圧により瞬時に不透視状態になる「UMUフィルム」をはさんだガラスのこと。スイッチを入れると光が透過し、キッチン側から映像を確認できる。

S-STYLE専用のエアボード。AV機器のリモコンとして使える。 寝室では映像を天井に投写。プロジェクタはベッド脇のサイドテーブルに埋め込まれていた。プロジェクタを上向きにするとランプの寿命が縮まるため、展示機には若干手を加えているという

 寝室では、「VPL-HS2」による天井投影を行なっている。ベッドに寝転んで映像見るための趣向で、HS2はベッドサイドのサイドボックス内に設置。また、バスルームでもプロジェクタの映像を楽しむためドレスルームにもHS2を設置し、バスルーム壁面の耐水スクリーンに映像を投写できる。

 これらの操作は、専用のエアボードで行なう。機材それぞれのリモコン信号をエアボードに集め、画面上コントロールするというコンセプトで、いわゆる「ホームサーバー」ではなく、AMXやPanjaに近いシステムだ。システムを担当した株式会社クラウドナインによれば、将来的には照明や空調設備などの制御も考えているという。

バスルームでも投写映像が楽しめる。手前の透過スクリーンを通し、バスルーム壁面のスクリーンに投影 プロジェクタはHS2。洗面台の傍らに設置されている。防水、防湿に関する改造は行なわれていない 平山プロデューサ

 なお、プロジェクタが映していた映像は、ソニー系列会社が制作したという環境映像。DVDビデオなどの映像は、プラズマテレビで見て欲しいという。そのためか、プロジェクタはすべて目立たないように設置している。

 ソニーの平山プロデューサは今回のモデルルームについて、「量販モデルとは異なる(居室にあわせた)空間融合型モデルを、ソニーならではスタイルで提案してみた。機器をコントロールするだけでなく、『空間デザインをどれだけインテグレートできるか』を意識してプロデュースした。ソニーのAV空間のイメージとして捉えていただきたい」と説明した。

□鹿島建設のホームページ
http://www.kajima.co.jp
□TOKYO TIME TOWERのホームページ
http://www.t-t-t.jp/
□ソニーのホームページ
http://www.sony.co.jp
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【2002年10月8日】ソニー、小笠原伯爵邸で「Live with Sony 2003」を開催
―プラズマベガ、コクーン、ルームリンクなどを展示
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20021008/sony2.htm

(2003年2月26日)

[AV Watch編集部/orimoto@impress.co.jp]


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