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財団法人光産業技術振興協会が主催する光産業技術の展示イベント「InterOpt(インターオプト)'03」が千葉県・幕張メッセで開幕した。期間は7月15日から18日まで。入場は無料となっている。 「InterOpt'03」は、光通信、WDM、光計測、光入出力、レーザ加工などの機器装置や部品、技術を一堂に展示するイベント。今年は274社、589小間の規模で開催されている。なお、2002年の合計入場者数は19,280人で、今年の初日である7月15日には2,810人が来場した。
■ 光ファイバを使ったDVI画像伝送システム
富士写真フイルムは、2002年9月に発表したGI(Graded Index)型プラスチック光ファイバ「LUMISTAR」(ルミスター)を中心とした展示を行なった。LUMISTARは、光の屈折率が曲線的になる特殊な化合物を用い、ファイバの中心になるほど屈折率が高くなる特徴を持つ。
従来のSI(Step Index)型の光ファイバは、中心を通る光と、外側を通る光の距離が異なるため、光の到達時間に差が出た。GI型では、中心の光の通過距離を長く、外側を短くすることで、両方の距離の差を縮め、中心と外側の光が同時に出力端に到着する。これにより、出力信号の劣化を抑えることができるという。
ブースには、LUMISTARを使い、DVI信号を長距離伝送するリンクモジュールが参考出展されていた。従来の電気ケーブルでは信号が劣化するため、10m以上でのDVI信号のリンクは困難だった。しかし、LUMISTARを使用すると30~50mの光リンクが可能になるという。 伝送速度は1chあたり2Gbpsだが、3Gbps以上に上げることも可能。参考展示されていたのは評価キットだが、商品化の際には半分ほどのサイズにまで縮小される。今年中に各企業に売り込みを開始し、来年中頃までの商品化を目指す。想定している用途はアミューズメント施設やイベント会場、商業店舗などだが、家屋が広く、長距離のDVI接続への要望が多い海外では、コンシューマ向けにも販売する予定。
また、同ブースには本田通信工業の光コネクタ技術を使用したDVI光リンクシステムも参考出品されていた。特徴的なのは、接続するGI型光ファイバがH-PCF(Hard Plastic Clad Fiber)とPOF(Plastic Optic Fiber)の2種類に対応すること。より長距離伝送が可能なH-PCFを使うことで、100mのリンクも可能になるという。 なお、変換ユニットにはコンシューマ分野への展開を意識して、ケーブルが外れると自動的にレーザを遮断する安全面の機能や、DVI信号が入力されるまで電源をONにしない省エネ機能なども実装している。
■ 東芝、車内LAN用光ユニット 東芝ブースでは、光伝送デバイス「トスリンク」の新製品で、車内LAN用光ユニット「TOTU133」(送信側)、「TORU133」(受信側)を展示している。「TOTU133」はInGaPの高速赤色LEDとLEDの駆動回路を、受信側のTORU133はフォトダイオードと波形整形回路をワンチップ化したICを内蔵。伝送速度は20~125Mbps。動作温度は-40~85度。
■ そのほか 展示の大半は通信関連の業務用製品だが、プロジェクタ用の部品やピックアップ用レンズなど、AV用途の製品もいくつか出品されていた。
□InterOpt '03のホームページ
(2003年7月16日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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