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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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株式会社ジュピターテレコム(J-COM Broadband)は13日、2003年度業績報告と、2004年度の経営戦略説明会を開催した。
同社代表取締役社長兼CEOの森泉知行氏は、「日本最大のケーブルテレビ局統括運営会社(MSO:Multiple Systems Operator)として、積極的に地上デジタル放送へ取り組んでいく」とアピール。また、2003年度決算では、売上高1,431億5,900万円、純利益53億5,100万円と、'95年の設立以来、8年目で初の単年度黒字決算となったことを明らかにした。 森泉CEOは、「特にデジタル放送の立ち上がりには、相当の投資が必要となる。市町村単位の小規模なCATVでこうした多額の投資や技術開発は難しいが、MSOで新規技術の開発や投資などを統括して行ない、マーケット戦略、販売戦略も統合。経営効率の向上を図っている」と説明した。
今後は、CATVサービスの「J-COM TV」のほか、インターネット接続サービス「J-COM Net」や、電話サービスの「J-COM Phone」でバンドル率の向上を目指し、ユーザーに総合的なサービスの提供を図っていくという。現在1.57のバンドル率を向上させることで、ARPU(1加入者あたりの月間平均収入)の向上を目指すという。 また、「CATVでは、デジタル放送を専用チューナなしに、安価に実現できる。デジタルサービスに最も適したサービスだ」とアピール。「昨年のJ-COM TVの伸び率は9%と1桁台にとどまったが、デジタル放送の本格導入をきっかけに伸張を図りたい」と意気込みを語った。
4月よりスタートした、地上/BS/110度CSデジタルなどの再送信に対応した新サービス「J-COM TVデジタル」や新サービスへの取り組みについては、加藤徹 事業開発統括部長が解説した。 「J-COM TVデジタル」は、地上デジタル放送、CS基本チャンネルデジタル配信、CSオプションチャンネルデジタル配信、BSデジタル放送、EPGサービスをセットにしたサービスとなっており、月額料金は5,229円(税込み/STBレンタル料金を含む)。 加藤氏は、「4月からの本格的なフルデジタルサービスが開始されたが、“年末までに10万を目指す”という当初の見込みを大きく上回る勢いで申し込みがある。テレビの成長性の維持が急務になっているので、新規加入の確保は重要だが、同時に顧客満足度の向上を図りながら、新サービスの導入により、ARPUの向上を目指す」という。
具体的には、VOD(Video On Demand)の実証試験を今夏にも開始し、年末には全国展開を図るほか、HDD搭載のSTBの投入も検討しており、来年以降の製品化を目指す。また、CS放送に関してもHD対応を年末までに実現するという。 現在は、専用のセットトップボックス(STB)として松下電器製の「TZ-DCH250」を使用しているが、「今後はマルチベンダ化を図る」としており、そのためにメーカーが異なる機器でも同様の操作体系を実現できるユーザーインターフェイスの開発なども進めているという。 なお、既にJ-COM TVの新規申し込みの5割以上はJ-COM TVデジタルで、今後は帯域確保のためのアナログサービスを早期停止し、より高付加価値なサービスに活かしていく予定。アナログサービスの終了時期は、「2011年の地上アナログ放送停波前で、それをいかに早く前倒しできるか検討している」という。 また、スカイパーフェクTV!など競合会社との比較では、「多チャンネルに加え、電話、ネット接続などを統合し、サービス、価格面でも充実している。地域に密着しながらワンストップであらゆるサポートが受けられる体制もCATVの強み」とアピールした。 □J-COMのホームページ (2004年4月14日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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