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カノープス、TVキャプチャ製品など不振で11億円の赤字
-来期は執行役員制度の導入で建て直し図る


4月16日発表

 カノープス株式会社は16日、2004年2月期の連結決算を発表した。売上高は前期より31.4%減少、73億8,800万円となり、営業損失9億6,400万円、経常損失11億1,500万円と赤字に転落した。

 2005年通期の業績は、売上高45億5,000万円、経常利益2億2,000万円、当期純利益1億2,100万円を予想している。

 セグメント別の売上高は、ノンリニア編集ソフトなどの「ビデオ機器製品」が48億2,200万円(前期比13.1%減)、グラフィックカードなど「グラフィック機器製品」が1億4,900万円(同85.3%減)、テレビキャプチャカードなど「放送受信機器製品」が15億1,800万円(同51.9%減)となり、その他の製品全体が8億9,800万円(同13.9%減)となった。

 特にグラフィック機器製品が市場規模縮小の影響を受け大きく落ち込み、計画を大幅に下回る結果となった。そのため、今後は事業計画から外すことを決定している。

 放送受信機器製品では、新規参入による供給過剰、家電メーカーの低価格DVDレコーダの発売といった市場環境の変化に対応するため、価格改定で販売量を維持し、在庫の低減を実施した。しかし、原価率の上昇を招いたほか、秋以降の円高ドル安による輸出製品の利益率低下が重なり、前期比51.9%の大幅な落ち込みとなった。

 来期は「在庫課題を一掃してのスタートとなり、当期にリリースしたハイビジョン編集システム(HDWS-1000)が業績に寄与する」と見ている。また、今後対処すべき点として、「デジタル映像技術における優位性の強化」、「短期間での開発・生産・販売体制の確立」、「製品群の多様化」などを挙げている。

 また、同日付で執行役員制度の導入も決定した。これにより、意思決定のスピードアップと責任範囲の明確化を図るとしている。藤岡良英ビデオ事業本部長、中田潤コンシューマ事業本部長、高溝與志夫システム事業本部長が就任する。

□カノープスのホームページ
http://www.canopus.co.jp/
□ニュースリリース(2004年2月期決算短信、PDF)
http://www.canopus.co.jp/ir/04account-statement.pdf
□ニュースリリース(執行役員制度の導入、PDF)
http://www.canopus.co.jp/ir/execute-officer.pdf
□関連記事
【2月9日】カノープス、連結業績予想を27%下方修正
-「新製品に柱がなく、在庫品の原価率も上昇」
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20040209/canopus.htm
【2003年10月15日】カノープス、中間期決算は3億8,900万円の赤字
-MTVの売上が約60%減少。下期に価格競争力ある新製品を投入
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20031015/canopus.htm

(2004年4月16日)

[AV Watch編集部/orimoto@impress.co.jp]


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