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シャープ、フルHDリアルパネル搭載の45V型「AQUOS」
-10bit相当駆動の新エンジンやHDMI入力も採用


LC-45GD1
8月1日発売

標準価格 997,500円

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 シャープ株式会社は、液晶テレビ「AQUOS」シリーズのフラッグシップモデルとなる45V型フルHDパネル搭載機「LC-45GD1」を8月1日に発売する。価格は997,500円。

 同社初の1,920×1,080ドットのパネルを採用した45V型液晶テレビ。1080iのハイビジョン映像をリアル表示できる。また、フルHDパネルにあわせたという新たな画像処理システム「新・AQUOSプラットフォーム」を初めて採用。さらに、HDMI入力も同社製品で初めて搭載した。チューナは別付けで、地上/BS/110度CSデジタルに対応する。

シアターシステムとの組み合わせ例 ディスプレイ部側面 チューナ部。HDMIのロゴが付いた


■ デジタルチューナ搭載モデルで初のフルHDパネル

 パネルはASV方式の低反射ブラックTFT液晶。コントラストは800:1、視野角は上下左右170度。また、45V型クラスでは共に最高水準という輝度450cd/m2、応答速度12msを実現している。

 今回発表した45V型は、同社製の液晶テレビとして最大の大きさとなる。しかし、日本サムスンでは、すでに46V型「LT46G15W」の発売を6月10日に開始。大きさと投入時期では日本サムスンがリードした格好となるが、日本サムスンの46V型は地上/BS/110度CSデジタルチューナを搭載していない。

 そのためシャープでは、LC-45GD1を「デジタルチューナ搭載の液晶テレビでは業界最大クラス」とし、「デジタルハイビジョンテレビと呼べるものとしては、LC-45GD1が初めての製品化」とアピールした。サムスンの46V型とは「製品カテゴリー、ターゲットユーザーが異なる」ことを強調しつつも、AVシステム事業本部の奥田隆司本部長は、「当社の45V型との相乗効果で、大型液晶テレビの市場拡大につながれば」と述べた。

 新・AQUOSプラットフォームは、各色10bit相当で駆動するパネルドライバ「液晶高効率駆動エンジン」に加え、IP変換、ノイズリダクション、スムースシェイプ付きのスケーリング回路、輪郭補正、カラーマネジメント技術、アクティブコントラスト技術からなる「1チップデジタル高画質LSI」で構成。これにフルHD対応の新パネルを加え、パネルまで従来比4倍の1,024階調で映像を再現するという。

 また、部屋の明るさにあわせてバックライトの明るさを最適化する「インテリジェント明るさセンサー」も搭載。暗い部屋では明るさを抑え、暗い部分も滑らかに表現し、逆に明るい部屋ではバックライトの照度を高めるという技術。「暗いシーンもリアルに再現する」という。

新・AQUOSプラットフォーム インテリジェント明るさセンサー

 スピーカーを画面下部に組み込んだアンダースピーカーデザインを採用。搭載ユニットは独立アルミスピーカーボックスに搭載し、スピーカーネットはステレンス素材を採用。ネットの開口率を50%に高め、「音抜けの良い自然な音質を再現する」としている。ユニットは8cm径と2.5cm径を2個ずつ搭載。

 2.8MHzサンプリングの「1ビットデジタルアンプ」も装備し、実用最大出力は10W×2ch。搭載スピーカーだけで立体音響が楽しめるという「バーチャルドルビーサラウンド」も搭載している。

 従来シリーズ同様、デザインはインダストリアルデザイナーの喜多俊之氏が担当。スタンドおよびスピーカー装着時のディスプレイ部の外形寸法は1,084×307×802mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約30.5kg。ディスプレイ部のみの奥行きは86.5mm、重量は約22kg。ディスプレイ部の消費電力は315W(ディスプレイ部250W + チューナ部65W)。バックライト寿命は約6万時間としている。

 入出力端子はチューナ部に搭載。映像入力として、HDMI×1、HDCP対応DVI-I×1、コンポーネント×1、D4×2、S映像×2、コンポジット×4を備える。i.LINKも2端子装備。S2端子によるモニター出力や、光デジタル音声出力も搭載している。また、発売中のLC-37GD1などと同様、PCカードスロットを搭載し、ASF形式のMPEG-4録画・再生や、電子書籍の表示が可能。チューナ部の外形寸法および重量は、432×303×95mm(幅×奥行き×高さ)、約7.2kg。

前面扉内の入力端子とカードスロット類 チューナ部の背面 リモコンは45V型専用デザイン


■ 「説明不足で世間をお騒がせした」

奥田隆司AVシステム事業本部長

 45V型の投入を「対プラズマテレビ」とする意見について、「プラズマテレビとの勝ち負けを考えているわけではない」としながらも、「液晶テレビで難しいとされていた40V型以上を出せたのは大きい。大型化は消費者に評価され、ブランド力にもつながる。(プラズマテレビではまだ市販されていない)フルHD化も液晶の方が有利」とした。

 今回の製品も大型パネルに特化した亀山工場の一貫生産によるもの。今後の大型化については、発表文中に「50V型以上を視野に入れた開発を行なう」とあるが、製品化については「(大型パネルを)作ろうと思えば作れる。しかし、価格などのバランスを考えると課題が多い」(奥田本部長)と慎重な見通しを示した。

 なお、イオンとの取引全面停止までに発展した台湾・東元電機(TECO)に対する特許紛争について、「こうした問題については、流通に対して充分に説明しにいきたい。今回は説明不足で世間をお騒がせした」(奥田本部長)とのコメントがあった。イオンとシャープは11日に共同で声明を発表し、イオンは取引停止の撤回を発表している。

□シャープのホームページ
http://www.sharp.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/040614-a.html
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(2004年6月14日)

[AV Watch編集部/orimoto@impress.co.jp]


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