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日立、新パネル採用のプラズマ/液晶テレビ「Wooo」
-DVDドライブ搭載のハイビジョン録画モデルも


9月1日より順次発売

標準価格 315,000円~672,000円(モニター)
84,000円~315,000円(AVCステーション)

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 日立製作所株式会社は、ディスプレイとチューナ部を組み合わせられるプラズマテレビおよび液晶テレビ「WOOO」の新ラインナップ、「7000シリーズ」を9月1日より順次発売する。

 モニター7機種(プラズマ5機種、液晶2機種)と、チューナ・入出力部の「AVCステーション」4機種の組み合わせを自由に選択できるのが特徴。既発売の55V型ディスプレイ(W55-P5500S/P5500U)や、従来の3000シリーズおよび5000シリーズとも組み合わせが可能。

 今回の7000シリーズでは、ディスプレイに画像認識技術などを盛り込むなど高画質化を図ったほか、AVCステーションにHDD+DVDドライブのハイブリッドモデルを初めて追加した。

ディスプレイ
方式 型式 画面サイズ 発売日 標準価格
プラズマ W42-P7000 42V型 9月1日 672,000円
W37-P7000 37V型 9月15日 546,000円
W32-P7000 32V型 9月7日 420,000円
液晶 W32-L7000 32V型 10月1日 441,000円
W27-L7000 27V型 9月21日 315,000円

AVCステーション
型式 チューナ 記録ドライブ 発売日 標準価格
AVC-HRD7000 地上/BS/110度CSデジタル、地上アナログ 400GB HDD、DVD-RAM/RW/R 10月1日 315,000円
AVC-HR7000 160GB HDD 9月1日 231,000円
AVC-H7000 9月7日 147,000円
AVC-7000 地上アナログ 9月24日 84,000円


■プラズマディスプレイ

 プラズマディスプレイは42V/37V/32V型の3モデルを発売し、55V型2機種とあわせて計5モデルのラインナップとなる。パネル解像度は、42V/37V型が1,024×1,024ドット、32V型が852×1,024ドット。

 いずれも独自の「ALIS方式」を採用し、今回から明るさを向上させた新パネル「アドバンスドALISパネル」に変更した。42V型で1,200cd/m2、37V/32V型で1,100cd/m2と、前モデルの5000シリーズに対してそれぞれ100cd/m2明るくなっている。これは蛍光体の塗布面積を拡大し、さらに緑と青の蛍光体について、発光効率を向上させたため。

 また、カラーフィルターを「ダイナミックMBPカラーフィルター」に変更し、黒の再現性の向上や、蛍光灯などの映りこみ、反射を抑えたという。

W42-P7000とマーケティング本部FPD商品・販売企画部吉野正則氏 W32-P7000(左上)、W37-P7000(左下)。右奥が既発売の55V型 W32-P7000の側面

 さらに、「Picture Master」と呼ぶ新しい映像処理技術をプラズマ、液晶の両ディスプレイに投入した。これは、5000シリーズの「アドバンスドDIPP」を進化させたもので、「DIPP+」という新プロセッサーを中核としている。

 特徴は、表示画像の特質に合わせた輝度ヒストグラム解析とエッジ量ヒストグラム解析をフィールド単位で行なうこと。「明るい部分が多い雪原」、「中間調の多い室内」、「エッジ量の多い群集シーン」などで、最適な特性をリアルタイムで割り出し、コントラストの向上とノイズ低減を実現するという。

 また、フィールド単位で特定パターンを明滅させる「空間階調処理」を適用することで、RGB各色12bit相当、4,093階調の表現力を得たとしている。色数では計4,093の3乗=業界最高の686億色相当になるという。

 ユビキタスプラットフォームグループデジタルメディア事業部マーケティング本部FPD商品・販売企画部の吉野正則氏は、高画質へのニーズが強いことを引き合いに出し、「次の高画質のテーマとして(他社がまだ大きく謳っていない)『奥行き』、『立体感』を打ち出せる」と自信を見せた。

Picture Masterを含む映像処理部の基板。中央上のLSIを新開発した 発表会では他社製プラズマテレビ(左右端)との比較も行なわれた 画像認識によるヒストグラム解析の仕組み

 なお、Picture Masterはディスプレイ側に搭載するため、7000シリーズのAVCステーションを5000シリーズと3000シリーズに組み合わせても効果を発揮しない。ただし、Picture Mater以外の回路も改良しているため、「若干の高画質化は望めるのでは」としている。ほかのシリーズとの組み合わせは、画質面よりもむしろ、HDD容量やDVD書き出しなどAVCステーションの付加機能を取り入れたいユーザーが対象になるだろう。

 スピーカーはディスプレイ両横に装備。42V型と37V型は5.5cmウーファ2個、2.5cmツイータ1個で構成した2ウェイ3スピーカーのバスレフ型。32V型は5×11cm楕円型ウーファを1個と2.2cm丸型ツイータ1個。デジタルアンプを採用し、低音強調機能やサブウーファ端子もディスプレイ部に装備している。

 サイドスピーカータイプの筐体を採用し、5000シリーズ同様、リモコンによるリモートスイーベルを利用できる。角度は約30度まで対応。加えて、液晶ディスプレイには前方約3度、後方約5度のチルト機能も採用する。

 消費電力は、42V型が300W(待機時0.3W)、37V型が270W(同0.3W)、32V型が(同0.3W)。

 スタンド/スピーカー込みの外形寸法は、42V型が123×34.8×75.6cm、37V型が113.9×34.8×69.3cm、32V型が103×34.8×62.6cm(いずれも幅×奥行き×高さ)。重量は順に42kg、35.2kg、31kgとなっている。


■液晶ディスプレイ

W32-L7000(左上)、W27-L7000(右下)

 液晶ディスプレイは32V型と27V型を用意。32V型は自社開発の「AS-IPSハイビジョン液晶」を採用し、上下左右の視野角は32V型で176度、27V型で170度。また、電圧を付加して応答速度を32V型は15ms、27V型は13msに上げることで、中間階調での滑らかな動画表示を可能にする「オーバードライブ回路」も引き続き搭載する。

 パネル解像度は、32V型が1,366×768ドット、27V型が1,280×720ドット。明るさはそれぞれ、500cd/m2、550cd/m2となっている。

 プラズマテレビと同様、Picture Masterによる高画質処理を行なう。リモートスイーベルも装備。

 スピーカーは5.7cmウーファ×2と3.5cm×1の2ウェイ3スピーカー構成。デジタルアンプを搭載し、プラズマテレビと同様に、低音強調機能やサブウーファ端子も装備する。

 スピーカー、スタンド込みの外形寸法は、32V型が83.9×34×68cm(幅×奥行き×高さ)、27V型が70.6×34×59cm(同)。重量はそれぞれ23.3kg、16.6kg。


■AVCステーション

 AVCステーションは4種類を用意。400GB HDD、DVDドライブ、デジタルチューナを組み合わせた「AVC-HRD7000」が最上位モデルとなる。また、独自ブラウザによるインターネットモデルは7000シリーズではラインナップしていない。

 レコーダとしての基本機能は、同時発表の「DV-DH400T」、「DV-DH250T」とほぼ同等。詳しくは5日掲載のDV-DH400T/DH250Tの記事を参照していただきたい。搭載するDVDドライブも共通で、最大記録速度はDVD-RAM 5倍速、DVD-RW 4倍速、DVD-R 8倍速。

AVC-HRD7000(左)、AVC-HR7000(右) AVC-HRD7000のDVDドライブ

 なお、DV-DH400T/DH250Tと異なり、AVCステーションには地上アナログチューナを2基搭載するが、2チャンネル同時録画には対応していない。また、AVCステーションには、DV-DH400T/DH250Tが前面に装備する表示管がない。

 EPG予約も可能で、複数キーワード検索、絞り込み検索にも対応。視聴中のチャンネルの放送予定2日分をテロップにして確認できる「テロップEPG」や、時間割を生める感覚で予約設定を行なう「ミルカモ予約」も同様に利用できる。なお、地上アナログ放送用のEPGは搭載しない。そのほか、デジタルゴーストリダクション、3次元Y/C分離などの高画質化機能を搭載する。

 前面にSDメモリーカードスロットとUSB入力端子を装備。デジタルカメラの画像を閲覧するための端子で、HDDやDVDに取り込むことはできない。

前面入力 背面 リモコン

 AVC-HRD7000/HR7000/H7000の入出力端子は、i.LINK×1系統(2端子)、Ethernet×1端子、D4入力×2系統、S2映像入力×3系統、コンポジット入力×4系統、アナログRGB入力×1系統、モニター出力×1系統、S2映像出力(デジタル放送モニター出力)×1系統、光デジタル音声出力×1系統、ヘッドフォン端子×1系統。

 地上アナログチューナのみのAVC-7000は、SDメモリーカードスロット、S映像出力、i.LINK、光デジタル音声出力などが省かれている。

 外形寸法は、AVC-HRD7000/HR7000が430×330×105mm(幅×奥行き×高さ)、AVC-H7000/7000が430×240×85mm(同)。重量はAVC-HR7000が6.9kg、AVC-H7000が3.9kg、AVC-7000が3.9kgとなっている。AVC-HRD7000は未定。


7000シリーズのコンセプト

 発表会では、吉野氏が7000シリーズのコンセプトと開発背景を語った。

 日立は2004年度のフラットパネルテレビ需要をプラズマ35万台、液晶78万台、2005年度にはプラズマ45万台、液晶115万台の市場に成長すると推定。普及率を押し上げる要因を「ハイビジョン番組の増加」と分析した。日立はプラズマテレビで2000年に参入、2003年まで3年連続でシェア1位を確保している。

 また、薄型テレビの購入ポイントして、「高画質」がトップにくることを説明。新パネルと新高画質処理(Picture Master)により、「次の美しさ、奥行きの美学」をアピールする。

 また、HDD付きAVCステーションの購入者を対象にアンケートしたところ、AVCステーションとは別に、HDD内蔵DVDレコーダを所有する層が50%にのぼることが判明した。これを踏まえ、DVDへの保存に対応したモデルを投入したという。当初月産台数は、プラズマが計2万台、液晶が計7,000台としている。

□日立のホームページ
http://www.hitachi.co.jp/
□ニュースリリース(7000シリーズ28機種を発売)
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2004/08/0805a.html
□ニュースリリース(ハイビジョン戦略を強化)
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2004/08/0805.html
□製品情報
http://av.hitachi.co.jp/tv/wooo7000/
□関連記事
【8月5日】日立、地上/BS/110度CS対応のハイビジョンレコーダ「Wooo」
-i.LINK、ミルカモ予約や、5倍速RAM対応マルチドライブを搭載
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20040805/hitachi1.htm
【1月22日】日立、e-ALIS方式55V型プラズマTV。「録れるプラズマ」を訴求
-AVCステーションにHDD内蔵、ハイビジョンも早見再生可能
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20040122/hitachi.htm
【2003年8月20日】日立、パネルとチューナを自由に選択できるプラズマ/液晶TV
-地上デジタルチューナ、新ALISパネル、160GB HDDなど採用
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20030820/hitachi.htm

(2004年8月5日)

[AV Watch編集部/orimoto@impress.co.jp]


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