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CEATEC 2004会場レポート 【会場レポート2】
-HD対応の新ルームリンクなどDLNA対応製品が多数出品



 ソニー、松下、Intelなど、家電/コンピュータ各社によるアライアンス「Digital Living Network Alliance(DLNA)」がブースを出展し、対応製品が多数展示された。多くの機器が相互接続性の標準設計ガイドライン「Home Network Device Interoperability Guidelines v1.0」をサポート。サーバー/クライアントでガイドラインをサポートしていれば、メーカーの違いを問わず相互接続ができるのが特徴となっている。

デジオンのDiXiMサーバー

 コンテンツサーバーには、VAIO type XやデジオンのDiXiM搭載PCなどのDLNA対応サーバーソフトを搭載したPC、松下のDIGA「DMR-E500H」が利用され、各社のクライアントへのビデオやオーディオ配信のデモが行なわれていた

 ソニーは、2005年春にネットワークメディアプレーヤーの「ルームリンク」の新モデルを発売することを発表したが、新ルームリンクもDLNAに対応している。IEEE 802.11b/gの無線LANを内蔵し、1080i対応のD3出力を装備。HDV対応ハイビジョンハンディカムの映像をネットワーク経由で配信できるのが特徴。価格や発売時期は未定。

 なお、DLNAのガイドラインでは、現在HD映像のプロファイルが決定していないが、ソニーでは新「ルームリンク」とあわせて発売するVAIOなど、同社製品で先行してHDの配信を実現する予定という。


新ルームリンク 操作画面。HDV映像の再生も可能となっている

ソニーのDLNA対応ポータブルメディアプレーヤー

 また、ソニーは同社のポータブルビデオプレーヤー「PCVA-HVP20」に良く似た筐体のDLNA対応ポータブルメディアプレーヤーを参考出品した。無線LANにより映像受信が可能なオーディオ/フォト/ビデオプレーヤーのコンセプトモデルで、ビデオやオーディオ、写真をサーバーから受信して視聴する携帯端末として利用できる。なお、現在の展示機は動画の再生が行なえないが、ソフトウェアの開発が進めば対応可能という。

 HDDも内蔵しており、自宅内ではサーバー上のコンテンツをストリーム再生、外出時にはHDD内のコンテンツを再生する、といった具合に使い分けができる。また、DLNA対応のサーバーとしても動作可能となる見込みで、無線LAN経由で携帯端末などへの映像配信も行なえるようになるという。


 また、ソニーのエニーミュージック端末「NAS-A1」のDLNA対応版も展示されている。ソフトウェアな変更のみでDLNAサーバーとの接続が可能という。ただし、映像受信は行なえないほか、NAS-A1をアップデートする予定は今のところなく、あくまで技術デモ的な位置づけだという。

 ケンウッドもDLNA対応のオーディオ/ビデオプレーヤーを参考展示。上部がネットワーク部、下部に30W×2chのデジタルアンプを内蔵したオーディオ/ビデオシステムで、DLNAサーバー上のコンテンツ再生が可能となっている。このままの形で出ることはないが、次の製品サイクルにはDLNAの機能を搭載した製品を発売する見込みとしており、2005年1月頃の新製品投入が期待できそうだ。

ソニーのエニーミュージック端末もDLNAに対応に ケンウッドもDLNA対応のオーディオ/ビデオプレーヤー

デジオンのDMAデモモデル

 DLNA対応サーバー/クライアントソフト「DiXiM」を開発するデジオンは、DiXiM用のDLNA対応プレーヤーの「DMA(Digital Media Adapter)デモモデル」を参考展示している。

 DMAデモモデルは、Sigma DesignsのMPEG-2/DivX/WMV対応デコーダチップ「EM8620」のリファレンスキットにDiXiMのミドルウェアを搭載したもの。

 「EM8620」は、アイ・オー・データのLinkPlayerや、バッファローのLinkTheaterなどで採用されるなど、ネットワークメディアプレーヤーの市場で採用例が多い製品。デジオンでは、同社のDiXiM Media ServerをEM8620向けに開発し、「日本でも人気が高いDMA製品も、DiXiMを利用すれば簡単にDLNAへの対応が行なえ、各メーカーの対応機器との接続が簡単に行なえることをアピールしたい」という。なお、同社では、今後も人気の高いチップ向けの対応を進めるほか、HDDレコーダ向けのソフト開発にも取り組んでいくという。


 また、松下電器もデジタルチューナでDLNA対応デモを行なっているほか、三菱電機やシャープもDLNA対応製品の参考展示を行なうなど、大手家電メーカーの参加が目立つ。

松下のデジタルチューナ用DLNA対応デモル パイオニアのデジタルA/Vライブラリー 三菱のデジタルコンテンツプレーヤー


AVCサーバー

 松下電器のブースでは、将来のホームAVの姿として、AVCサーバーにコンテンツやデータを蓄積して外出先の車や携帯機器から、自由にアクセスするイメージビデオを上映している。

 また、既設の同軸ケーブル網を使い、200Mbpsを超える高速伝送を実現する宅内同軸ケーブル高速通信技術「c.LINK」の展示も行なわれている。高速伝送が行なえるため、HD品質の動画の配信も可能としており、ブースでは次世代のホームネットワークをイメージした展示が行なわれている。


c.LINKの展示 c.LINKアダプタの将来イメージ

 シャープのブースではハイビジョン録画に対応したAVサーバーを中心とした、無線LANによる映像配信やホームネットワークのデモが行なわれた。HDDを搭載したAVステーションにハイビジョン映像を蓄積、サーバーにワイヤレストランスミッタ、AQUOSにレシーバを装備し、デジタル放送のハイビジョン映像を伝送するというもの。AVステーションやトランスミッタなどの発売については、現在決まっていないとのことで、「近い将来の技術的なデモ的な位置づけ」という。

シャープのAVステーションとワイヤレストランスミッタ AQUOS脇のレシーバにワイヤレスでハイビジョン映像を伝送 ACCESSのインターネットブラウザを搭載したAQUOS

□CEATEC JAPAN 2004のホームページ
http://www.ceatec.com/
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【6月23日】DLNA、デジタル機器向けの標準設計ガイドラインを発表
-DHWGがDigital Living Network Allianceに改称
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20040623/dlna.htm

(2004年10月5日)

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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