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富士通テン株式会社は、AV機能を備えたカーナビゲーションシステム「ECLIPSE(イクリプス)」の2005年夏モデルとして、HDDナビ3機種、DVDナビ3機種の計6モデルと、周辺機器4機種を7月1日に発売する。各モデルの仕様、型番、価格は下表の通り。
2004年11月に発売したECLIPSEシリーズの最上位モデル「AVN9904HD」は継続販売され、それ以下のモデルが今回発表の新製品に置き換わる。新モデルの最大の特徴は、ナビゲーション製品すべてにワイド7型の液晶ディスプレイを搭載したこと。また、AVN9904HD/8804HDは、20GBのHDDを2基搭載した40GBモデルだが、今回のHDDモデルはすべて1基の30GB HDDを搭載している。 なお、コンソールからiPodを操作できるiPod接続用ユニットなどの販売について同社は「市場のニーズを見ながら検討はしているが、現時点で予定はない」としている。
■ AVN8805HD
800×480ドットの7型TFT液晶ディスプレイを搭載したHDDナビシステム。2DINサイズに大型の液晶を取り入れるために、操作ボタンを液晶下部に独立・装着した「アクティブ・ウイング」機構を採用。
操作パネルは通常、畳まれているが、電源を投入すると電動で自動的に開き、操作が可能になる。なお、パネルの開閉角度は90~150度までで調節が可能。様々な車種で最適な操作角度が実現できるという。
また、最大4枚までのディスクが内蔵できるディスクチェンジャ機能を搭載。DVDビデオ、音楽CDなどの異なるメディアを収納・再生可能。ディスクの連続再生も行なえるが、音楽CDからDVDビデオなど、異なるメディア間の連続再生は行なえない。 30GBのHDDを内蔵し、AV用に約10GB程度の容量が利用可能。音楽CDからHDDに楽曲をリッピングする「Music Juke」機能も利用可能。ATRAC3フォーマットで4倍速録音が行なえる。 約23万曲のデータベースを内蔵しており、タイトル情報の自動付与が可能。さらに、FM多重放送を利用した楽曲情報取得サービス「FM de TITLE」や、ジャケット静止画や価格なども取得できる「FM de TITLE plus」も利用可能。 なお、メモリースティックスロットも備えており、FMから情報が取得できない場合はWebサイトから情報をダウンロードし、メモリースティック経由でコピーが可能。壁紙用の静止画もコピーできるが、音楽ファイルは再生できない。また、車からナビ本体を取り外すと自動的に起動ロックがかかる盗難防止機能「ESN」の解除用キーとしても、メモリースティックを利用する。
40GBのHDDを搭載したモデルと比べると、収録できる楽曲は約3,000曲から2,300曲に減少している。また、ナビ用HDDとAV用HDDがわかれていないため、地図情報の更新時などに不安が残るが、同社は「地図情報の更新は専用の高速転送端子を利用し、富士通テンに送らずに、車に取り付けたままで、販売店などで更新できるようにする予定。そのため、HDDを2基にわける必要がなくなった」という。 さらに、「保存できる楽曲数は減っているが、従来モデルの購入者で限界まで音楽を入れているユーザーは5%程度に過ぎない。そこで、今回のモデルに関してはナビ機能に容量を多く割いた」とのこと。 光学ドライブでは、DVDビデオに加え、音楽CD、CD-R/RWに記録したMP3/WMAファイルの再生に対応。漢字を含む日本語のタグ表示もサポートする。また、ドルビーデジタル5.1chとDTSのデコーダ、ドルビープロロジックIIも内蔵している。 音響面ではCD音源をデジタルのままDSPに入力する「ダイレクトインDSP」や、7バンドのパラメトリックイコライザ、タイムアライメント機能、自動的にクロスオーバーを設定する機能などを搭載する。 最大出力50W×4chのMOS-FETアンプを内蔵。AM/FMチューナも備えている。テレビチューナはVHF/UHFに対応し、テレビとGPS一体型のフィルムアンテナを同梱。地上デジタル放送用チューナ(発売時期未定)も接続できるという。 ナビ機能では、処理速度を向上させた「アルティマ・エンジン」を採用。ナビやAV機能のレスポンスが向上したほか、32,000色の表示が可能になった。また、アンチエイリアス処理で滑らかな表示が行なえるという。 ナビ機能では、時間や曜日を含めた渋滞データや、自車の走行履歴をもとに、最適なルートを検索する「渋滞考慮検索機能」を搭載。抜け道探索・表示機能、高速道路模式図案内なども備えている。
■ AVN7705HD/6605HD 搭載するHDDは30GBで8805と同じ。液晶ディスプレイも7型で共通だが、解像度は7705が800×480ドット、6605が400×234ドットとなる。また、両機種ともディスクチェンジャ機構は備えていない。 7705HDはMDLPに対応したMDデッキを内蔵し、5.1chデコーダやプロロジックIIも装備。6605HDはいずれも備えていないが、4chスピーカーで5.1ch相当のサラウンドを実現するという「Circle Surround II」を備えている。そのほかの主な仕様は共通。
■ DVDナビモデル アクティブ・ウイング機構は備えていないが、画面右と下に、逆L字型に操作ボタンをレイアウトすることで、2DINサイズながら7型ワイドのインダッシュディスプレイを採用した。画面解像度は400×234ドットで、5505D/4405D/2205D共通となっている。 5505Dと4405DはDVDビデオの再生に対応し、音楽CDやCD-R/RWに記録したMP3/WMAファイルの再生もサポート。漢字を含む日本語のタグ表示もサポートしている。また、5505DはMDLPに対応したMDデッキも内蔵している。 また、6605HDと同様に、4chスピーカーで5.1ch相当のサラウンドを実現するという「Circle Surround II」を装備。音響面では7バンドのパラメトリックイコライザや、クロスオーバー機能も利用可能。2205Dは音場を「コンサート」、「ライヴ」、「教会」、「スタジアム」、「クラブ」の5モードから選択できる「サウンド・フォールド・コントロール」機能のみ備えている。
■ 周辺機器 「E805RM」は、解像度480×234ドットの8型ワイド液晶ディスプレイ。外形寸法は204×34.5×147mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約650g。後部座席用のモニタとなっており、ヘッドレスト取り付けキットが付属。HDDタイプのAVナビと接続すれば、フロントでナビ、リアでDVDビデオの再生が行なえるほか、2系統の外部入力も備えている。
「ETC105」は3ピースタイプのアンテナ分離型ETCユニット。「BEC105」は前後左右の長さが27mmという、市販最小のバックアイカメラ。BEC105のRCA接続型で、電源ユニットも同梱する「BEC105G」も同日に発売される。
□富士通テンのホームページ
(2005年5月17日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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